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5mmのネコ? 粘土作家・フジイカクホが描くまあるい世界

クリエイター

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フジイカクホ

フジイカクホ

粘土作家、立体イラストレーター。1984年千葉県生まれ。東京工芸大学大学院修了。主にハーティクレイ(樹脂粘土)を使用して立体、半立体作品を制作。樹脂粘土の特性を生かしたやわらかくてあたたかい世界が特徴。広告や書籍などの分野を中心に模型、キャラクターなどを制作。

「ものづくり生態図鑑」は、その名の通りさまざまな“ものづくり”をしている人たちを集めた生態図鑑です。ものづくりの楽しさや、そこに込められた思いを探ります。もしかしたら、あなたの身の周りにもいるかも?

ものづくり生態図鑑#04 フジイカクホ

ものづくり生態図鑑#04 フジイカクホ1

ものづくり生態図鑑#04 フジイカクホ2

ものづくり生態図鑑 #04 粘土作家・フジイカクホ

【分類】
ものづくり科 アート属 粘土種

【生そく地】
ホームセンター 資材館コーナー

【特ちょう】
樹脂粘土をつかって いろんなものを つくるのが とくい。5mmのネコなど、とてもちいさなものでも つくれる 器用なゆびと 集中力を もっている。

粘土ミニチュア 5mmシリーズ

SNSで話題になった「粘土ミニチュア 5mmシリーズ」

「粘土作家、立体イラストレーター」とは?

作品1

──フジイさんのお仕事である「粘土作家、立体イラストレーター」とは、どんなお仕事なのでしょうか?

フジイさんアイコン

フジイカクホ

樹脂粘土を使って、さまざまな立体物、ジオラマなどをつくっています。立体イラストレーターとしては、粘土でつくった立体物を写真に撮って、本やポスターなどに挿絵として使ってもらっています。平面のイラストを描くのと違い、写真撮影の工程が入るのが特殊なところですね。

令和2年度発行算数教科書「新しい算数」(東京書籍株式会社)中面扉ビジュアル 撮影:大畑俊男

令和2年度発行算数教科書『新しい算数』(東京書籍株式会社)中面扉ビジュアル 撮影:大畑俊男

──粘土作品をつくりはじめたきっかけは何ですか?

フジイさんアイコン

フジイカクホ

工芸大学時代の課題で、粘土を使ったのがきっかけです。立体物を使ったポスターをつくりたくて、たまたま雑貨店で見つけた樹脂粘土をさわってみたら、すごくつくりやすいなと感じたんです。僕が使っている樹脂粘土は、風合いは紙粘土に似ていますが、紙粘土よりもきめ細かくてのびが良く、細くしても折れにくい強度を持っています。細かい表現ができるのでいいなと思いました。

作品2

フジイさんアイコン

フジイカクホ

実は僕、デッサンを学ぶ機会がないまま工芸大学に入ったので、周りの学生に比べると手描きの表現は下手なほうでした。中学生時代も、美術より技術(木工や金工)のほうが成績が良かったぐらいで。布や木など、いろんな素材で立体をつくることのほうが好きでしたね。

作品3

フジイさんアイコン

フジイカクホ

樹脂粘土は色を塗るのではなく、粘土を混ぜ込んで色をつくるのですが、発色がとてもきれいなんです。そこから、学校の課題以外でもなにかつくりたいと思い、自主的に樹脂粘土作品をつくりはじめました。

制限の中でつくることが学びにつながる

作品4

──SNSで話題の5mmの粘土ミニチュアシリーズは、どのような経緯で制作されたのでしょう?

フジイさんアイコン

フジイカクホ

どこまで小さくできるのだろう、という単純な挑戦から始まりました。やってみると、5mmまで小さくできてしまって。

作品5

フジイさんアイコン

フジイカクホ

5mmという制約を自分で設けたことで、デフォルメの勉強になることがたくさんありました。限られた中で、モチーフのどの要素を残し、どこを削るのか──。誰もが知っている動物の場合は、要点を押さえれば自由にデザインできますが、特殊な動物になればなるほど、押さえるポイントが増えて難しくなりますね。

──粘土作品の魅力は、どんなところにありますか?

フジイさんアイコン

フジイカクホ

実際に手で触ってつくるものだからこそ、味があるのではないかと思っています。僕はふだん、指紋がつかないように注意して制作しているのですが、あまりにもきれいにしすぎるとCGだと思われてしまうこともあるようで……。制作内容によっては「あまりきれいにしすぎないでください」とお願いされることもあります(笑)。

作品6

──制作していて楽しいところはどこですか?

フジイさんアイコン

フジイカクホ

最終的にカタチになっていく工程が一番楽しいですね。僕の制作の9割は、粘土を練って色とパーツを必要量そろえるという地味な作業ですが、最後の1割でやっとカタチが見えてくる。その瞬間がとても楽しいです。

仕事場

実際の制作で使用する道具の一部。つまようじ、ボンド、綿棒、ラップ、耐水ペーパーなど

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【連載】ものづくり生態図鑑

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