三角コーンの“中身”を改造して、やしろあずき先生に送りつけてみた
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ダチョウという生き物がいる。現在生きている鳥類で一番大きく、鳥ではあるが飛ぶことはできない。江戸時代に海外から日本に持ち込まれた記録はあるが、産業として広がったのは1980年代になってからだ。
ダチョウの卵は大きく、やはり鳥類の卵の中で一番大きい。硬く大きいのだ。そんなダチョウの卵を割って、さらにその卵を活用して、照明器具を作ろうと思う。ダチョウの卵の可能性は無限大なのだ、たぶん。
大きいことに憧れる。昔話では悪い爺さんは大きな葛籠を選び、痛い目に合うけれど、大きい方がいいに決まっているのだ。大は小を兼ねると言うし、100円と10000円のどちらかをもらえるなら10000円がいい。大きいことは素晴らしいのだ。
どうもこの記事を書いている地主です!
私も例外ではなく、大きいものを好む。大きければ大きいほどいいと思っている。釣り人は逃した魚のサイズを大きく言うが、それは大きいことへの憧れだろう。どんな時だって大きい方がいいのだ。私も大きな人間になりたいと常々思っている。
そして、大きな鳥です!
大きいことへの憧れは鳥類ではダチョウということになる。体高は2メートルを、体重は100キロを共に軽々超える。大きいのだ。現在存在する鳥類では一番大きい。大きいことに憧れる我々は、ダチョウに行き着くのが自然な流れと言える。
カッコいい!
スーパーの卵売り場に行くと、鶏卵やウズラの卵は並んでいるけれど、ダチョウの卵は残念ながら並んでいない。大きいのに、大きいことを愛する我々なのに、ダチョウの卵を食べる機会はそんなにはないのだ。
これがダチョウの卵です!
ダチョウの卵は、スーパーでは売っていないけれど、ネットで買うことができたりする。私は知人から譲ってもらった。ぜひ食べようと思うが、まずはダチョウについて知りたい。ということで、東京農業大学農学部動物科学科の黒澤亮先生を訪ねた。
黒澤亮先生
黒澤先生はダチョウの研究を4年ほど行っている。知人からダチョウの雛の育成率をあげるにはどうすればいいかと相談され、始めたそうだ。
いろいろ教えていただきました!
ちなみに雛の育成率は20%から50%と高くないのが現状だ。滑って転んだり、床でお腹が冷えて弱ったりで、死んでしまうそうだ。
ボーッとしてる子が餌を食べないで、そのまま栄養失調で死ぬというのもあります。家畜として飼っている生き物は、餌をよく食べる個体や、成長がいい個体だけ、が選抜されて残っています。きっちり家畜化されている動物と、比較的まだ野生の方に近い動物とでは、親の介助の必要性がだいぶ違う。ダチョウはまだそんなに家畜化されているイメージがないですね
日本でのダチョウの飼育実績は30年ほどと短い。1980年代に第一次ブームが来て、2000年くらいに第二次ブームが来て、現在は第三次ブームが来ているそうだ。いまダチョウがブームだったのだ、知らなかった。
ダチョウの肉は疲労回復ペプチドを多く含むというので、ちょっと記事に出ました。あとはインフルエンザマスクだったり
左)鶏卵、右)ダチョウの卵!
ダチョウの卵はどうなのだろうか。なんせ鳥類で一番大きいのだ。これが普通にスーパーに並ぶ世界を見てみたい。
年間で80個ほど産むのが標準的な数です。成績がいい生産者で100個ほど
100個と言われると多い気がするけれど、鶏はほぼ毎日産むと考えていいので、それと比べると少ない。圧倒的に少ない。
1カ月の中で半月産んだら半月休んで、というのを繰り返します。なおかつ、産む半月の中で1日おきに産む、というのがハイスコア。1日おきに産むのが半月あって、半月は休憩して、また半月産む。なので1年の4分の1という感じですね
家畜としてのダチョウの利用は、卵がメインなのだろうか、肉がメインなのだろうか。私としては卵がいい。大きいから。だって、1.6キロとかあるんだぜ。
卵ってあんまり食べないんですよね、たぶん。美味しいメニューが出て来ない。学生は1回食べると積極的に食べたいと思わない。味はダチョウの卵の味です。鶏卵の味とは違います。臭いというか鶏卵の味がしない。水っぽいですね。水分含量が多くて、卵白部分も白濁しないで透明だし、ゆるい。ゲル状に近いです。プリンプリンにはなるんですけどね
これがダチョウの卵を割ったもの!
ダチョウの卵の食べ方の王道とも言える「目玉焼き」を、自宅で作るのは簡単なのだろうか。
火が通らないですね、フライパンが冷めちゃうんですよ! 通常の鶏卵は1個40グラムとかなので、フライパンの温度が下がるレベルが低い。ダチョウの卵は1.6キロなのでフライパンに一気に乗っかると、フライパンの温度が下がり、なおかつ熱量をどんどん奪っていくから、ひたすら火が通らない
黒澤先生の研究室では、ホットプレートなどで作るそうだ。
小分けにするとか、あとは、波打っているフライパンとかもありますよね、表面積を増やしてあげるような、突起があるようなものとか。とにかく熱を受ける表面積を増やしてあげないと、火が通りにくいです
比べるとその大きさに驚く! 左)鶏卵、右)ダチョウの卵
ダチョウを生産している人は牛や豚と比べると圧倒的に少ない。新たにダチョウを生産するのは大変なのだろうか。今後ブームが来るとすれば、波に乗りたい。
大きくなればダチョウは頑丈ではあります。寿命も80年とか。暑いの寒いのどっちもオッケーです。ダチョウって羽を広げると、側面に全く羽毛がないんですよ。暑くなったら羽を広げれば涼しく、寒くなったら翼を閉じれば完全に保温しちゃう。飼育実績としてはロシアでも飼っています
確かに剥き出しだ!
ダチョウは屋外で飼えそうなんですが、鳥なので、ダチョウを飼うところを新規で開こうとすると、保健所から「野鳥が入らないようにしてくださいね」となるんです
大きいのである程度の面積が必要で、そこに全てネットを張ったりする必要があるわけだ。それは大変。めちゃくちゃ大変。それ以外にも問題があるそうだ。
肉にする用はだいたい10カ月飼育します。10カ月飼うと100キロになるんですね。なんで牛よりも経済的だとは言われています。ただ捌けない。全国に屠場があるけど、牛豚以外を屠畜してくれる施設ってあまりないんです。鶏は食鳥処理場というのがあるので、そこでお肉にできますけど、ダチョウサイズのものを入れるには、ダチョウ専用にしないといけない。畜産の産業体の中にパッケージが完成されていないので、非常にやりづらいと思います
ダチョウ産業は今後に期待するしかないのが現状のようだ。しかし、明るい未来が来ると私は信じている。そのためにも、ダチョウの卵について先頭を走っておきたい。ということで、卵を食べようと思う。
カインズに来ました!
ダチョウは孵化して3カ月を超えたら大丈夫だけど、体が大きくなるまでの間に、大抵の子は死んじゃう。なんで死んじゃうか、死なないようにするにはどうすればいいか? 調べられますか、と突然話を持ってこられて、それからなんで死んじゃうか調べていますね