リュックの洗い方は? 洗濯機・手洗いで洗う方法と注意点
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目次/ INDEX
この世に妖精が存在するなら、きっとこんな姿なのかもしれない……。
そう思わせる作品を作るのは、妖精のドレス作家桃月さん。ご自宅の庭で咲いた花を使い、オリジナリティあふれる作品を生み出しています。
桃月さんの作る妖精のドレス作品はとても美しく、どこか儚い。命あるもので作られているからでしょうか。
今回は、作品を作りはじめたきっかけや制作の裏話など、ライター黒木が妖精のドレス作家の桃月さんにお話を伺いました。
桃月さん
ありがとうございます! こちらの投稿は16.9万件のいいね、5万人を超える方にリツイートしていただきました。
黒木
16.9万いいね……!? 完全にバズってますね。
桃月さん
日本の方はもちろん、海外の方からもコメントをいただいて。私の作品が多くの方に届いていると実感してとても嬉しかったです。
黒木
ドレスを着せる対象に妖精を選んだのはなぜですか?
桃月さん
ただ、妖精にしようと決めたわけではなく、お花との相性が良さそうだったのが理由の一つです。
桃月さん
妖精そのものが好きなのもありますが、小さい頃からファンタジーな世界観が好きでした。妖精だけでなく、人魚や小人といったファンタジーなものにも憧れがあります。妖精が種を蒔き、見守り、花を育てるようなイメージや、蜘蛛の巣に水滴を飾ったり、鳥や虫と遊ぶなど、そういう世界観自体が好きで、自分もいつかそんな生活がしてみたい......という願望も強いです。
黒木
私もファンタジーに出てくるようなキラキラな世界で生きてみたいです。妖精のドレスの制作はどのように進めているのですか?
桃月さん
決まった作り方があるわけではないので、手探りですね。私自身服飾の知識もないですし、大変さはあります。ポイントは完成形をしっかりとイメージしてから作り始めること。花の構造や花びらの反り具合を意識することも大切です。
黒木
日頃から花を見ている桃月さんだから為せる技ですね。ちなみに制作時間はどのくらいなのでしょうか?
桃月さん
大体15分から1時間くらいです。
黒木
えっ……! そんなに短いんですか!?
桃月さん
そうですね。生の花を使って作っているので、短時間で仕上げないとしおれてしまうので。
黒木
何日もかけて制作されているのだと思っていたので、15分〜1時間という短さには驚きです。手早く作らないとしおれてしまうのですね。
黒木
妖精のドレスに使う花を選ぶポイントなどはありますか?
桃月さん
その時々で咲いている花や、季節の花ですね。
黒木
妖精のドレス作りに必要な道具を教えてください。
桃月さん
基本的には、人形用の小さいトルソーにニチバン 両面テープ ナイスタックとステンレス製ピンセットを使って花びらを貼っています。終わりかけの花の茶色い部分を切り取って使うときには、ハサミも使います。
黒木
使うものはすごくシンプルなんですね。両面テープで貼っているのが意外でした。
桃月さん
両面テープだと一瞬でくっつくので、その点が便利なんですよね。接着剤でもいいんですが、剥がすときに花を傷つけてしまうので。
黒木
なるほど。それで両面テープなんですね。確かに、接着剤だと剥がすときに花びらを傷つけてしまいそうですね。
黒木
実際の制作のプロセスをご紹介いただいてもいいですか?
桃月さん
基本的にはトルソーに花びらをくっつけていきます。
(1)トルソーに両面テープを貼ります。このとき、花びらを貼る範囲には隙間なく貼り付けるように気をつけて両面テープを貼っていきます。
(2)花びらの茶色く変色した部分はハサミで切り取ります。
(3)花びらを傷つけないように気をつけながら花びらを重ねていきます。このとき、イメージに合わせて全体のバランスを見ながら整えるように貼り付けます。
(4)細かい装飾は2.3ミリ程の幅に細く切った両面テープを使用して貼り付けて、完成。
黒木
とても細かい作業ですね。ポイントはどういったところでしょうか?
桃月さん
とにかく手早くすることと、手先をなるべく優しく扱うことです。ピンセットを使うこともありますが、基本的には手で作るので、そっと触るようにしています。
黒木
器用でないと難しそうですね……。ちなみに、どのようなきっかけで制作を始めることが多いですか?
桃月さん
花を見ていると自然とイメージが湧いてくるので、そのタイミングで作り始めます。「今日はつぼみだからもうちょっとしたら作ろう」「もうすぐ散りそうだから急いで作らなきゃ」など、花に合わせて作ることもありますね。
黒木
妖精のドレスとしての役目を終えた花はどうされているのでしょうか?
桃月さん
花首から切って使ったものは、花瓶やお皿に活けて鑑賞用として楽しんでいます。痛みが少ない場合は、プリザーブドフラワーにすることもありますね。
桃月さん
しおれかけている花や散りかけているものは土に返します。妖精のドレスに限らず、落ち葉や抜いた草などは集めておいておくと、虫や小さな生き物に分解されていい土になってくれるんです。
黒木
作品を作るだけではなくて、植物や土のことまでしっかり考えているんですね。花を長く楽しむために工夫されていることはありますか?
桃月さん
やっぱり様子をよく見ておくことですね。私の場合、花の根元に藁を敷いてあげることもあります。
黒木
なぜ藁を敷くのでしょうか?
桃月さん
藁を敷くことで保湿されるんです。急激に乾燥することがなくなるので、カラカラになることを防げる。その藁もだんだんと分解されていくので、植物にとっていい栄養になってくれる効果もあります。
黒木
そこまで考えて庭造りをされているんですね。すごいです……!
黒木
SNSで話題の妖精のドレスですが、2022年4月25日にTwitterに投稿された「空色の妖精のドレス」を拝見して、とても素敵だなと思っていたのでお話を伺えて嬉しいです!