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Animal Life Partner代表。ペット栄養管理士など様々な資格を生かし、診療や往診のほかに、セミナー講師やカウンセリング、製品開発など幅広く活動。
みずみずしくシャキシャキとした食感が楽しいレタスは、サラダなどの料理でよく使われています。犬は食いしん坊な子が多いため、ついついシェアしたくなってしまいますが、食べたがるからといって野菜のレタスを犬に与えるのは問題ないのでしょうか。今回は、犬にレタスを与える際の適量や注意点などを、獣医師でAnimal Life Partnerの代表でもある丸田香緒里先生に解説していただきます。
目次
- 犬にレタスを与えても大丈夫?
- レタスにはどんな栄養素が含まれている?犬に与える影響は?
- 犬にレタスを与えることで発生する可能性があるアレルギーや中毒症状はあるの?
- 持病のある犬にレタスを与えても大丈夫?
- 犬にレタスを与える際の適量は?
- 犬にレタスを生で食べさせても良い? 茹でた方が良い?
- 犬にレタスを使用した加工食品を与えても大丈夫?
- 犬にレタスを与えるときの注意点は?
犬にレタスを与えても大丈夫?
レタスはカロリーが低く、犬にも安心して与えられる野菜です。食物繊維もそれほど多くないため消化しやすく、胃腸にも優しいため、子犬からシニア犬までどの年代の犬が食べても安心です。それだけでなく、水分の含有量が多いため、水分補給にも適した食材だといえるでしょう。喉がかわきがちな夏場に与えてあげるのもおすすめです。
レタスにはどんな栄養素が含まれている?犬に与える影響は?
レタスは96%が水分でできており、水分補給にとても適しています。その他、レタスに含まれる主な栄養素と犬に与える影響は、以下の通りです。
カリウム
腎臓でのナトリウム(塩分)再吸収を抑え、血圧を下げる役割があります。
葉酸
ビタミンB群に含まれる水溶性ビタミンで、造血作用があります。細胞のターンオーバーなどをサポートする役割も持っています。
犬にレタスを与えることで発生する可能性があるアレルギーや中毒症状はあるの?
レタスを食べたことでアレルギーを起こす犬はほとんどいません。ですので、アレルギーを気にする必要はありませんが、初めて与える際には少量ずつにしたほうが安心です。
持病のある犬にレタスを与えても大丈夫?
レタスにはカリウムが含まれています。腎臓病にかかったことがある犬は腎機能が低下してカリウムを十分に排出できなくなり、体に悪影響を及ぼすことがあるため、気をつけたほうがよいです。しかし、他の野菜と比較しても含有量は少ないため、神経質になる必要はないでしょう。
犬にレタスを与える際の適量は?
レタスを犬にあげる際は、主食としてではなく「おやつ」「トッピング」という量を意識してあげてください。レタスはカロリーが低く、食物繊維もあまり含まれていないため、計算の上では多く与えても大丈夫だと思われがちですが、水分が多い食材のため与えすぎてしまうと下痢や頻尿を引き起こしてしまうケースもあるのです。
レタスを与える量の目安としては、食事全体の5%程度と考えるとよいでしょう。犬種や体格にもよりますが、「レタスの大きな葉っぱ一枚程度が限度」と覚えておくとよいと思います。
犬にレタスを生で食べさせても良い? 茹でた方が良い?
犬にレタスを与える際は味付けをせず、そのまま生で与えて問題ありません。手を加える際は、味付けはせず、加熱(茹でる)のみにしてください。レタスを加熱するとボリュームが減るので、ついたくさん与えてしまいがちですが、レタスだけを大量に与えるのではなく、他の野菜や食材と一緒にバランスをとりながら与えてあげることが大切です。
レタスの葉をそのままあげるのもよいですし、ドライフードにトッピングしたり、冬場は温めたものをあげるというアレンジもいいですね。
一方で、人間と同じように塩やドレッシング、マヨネーズなどをつけて与えるのは厳禁です。こうした調味料を加えることで、塩分過多となり内臓に負担がかかってしまいます。最悪の場合は心臓病などを引き起こしてしまうケースもあるため、注意しましょう。
犬にレタスを使用した加工食品を与えても大丈夫?
犬にレタスの加工食品を与える際は、味付けがされていないものを選んでください。レタスを使用した加工食品といえば、コンビニやスーパーで手に入るカット野菜のサラダなどが挙げられるかと思いますが、人間用のサラダは玉ねぎなどのトッピングがされていることがあるため要注意です。「味付けがないし、レタスの部分だから大丈夫」と思っていても、玉ねぎの成分によって中毒を引き起こしてしまう可能性があります。玉ねぎのトッピングがあるものは与えないようにしてください。
犬にレタスを与えるときの注意点は?
レタスを犬に与える際は、「苦味」に注意してください。レタスの中に含まれるアクを、犬が苦く感じてしまうケースもあります。これはラクチュコピクリンと呼ばれる苦味成分によるもので、特に害はないのでそのまま与えても問題はありません。ただ、苦味を好まない犬も一定数いますので、その場合は水にさらしたり加熱したりすると苦味を取り除くことができますよ。
第2稿:2021年6月14日更新
初稿:2021年3月1日公開
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