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ペット薬膳管理士、ペット栄養管理士(ペット栄養学会 会員)、APNAペット食育士1級をもつ。犬の手作りごはんの基本に関するお勉強や薬膳、お料理のレッスンを開催。
春は寒い季節に溜め込んだ老廃物などが一気に噴き出すため、デトックスの季節。つまり、肝臓がとっても活躍する季節です。
造血・血流改善・解毒など、肝臓の働きを応援する食材を積極的に使い、春の養生ごはんを作りましょう。今回ご紹介するのは豚レバーのボロネーゼ。わんちゃんたちの食いつき抜群なメニューです。モリモリ食べて、健やかに春を満喫しましょう。
目次
- 【材料】豚レバーと旬の食材を使った愛犬用のボロネーゼ
- 【作り方】簡単なのに本格的な愛犬用のボロネーゼ
- 【参考】愛犬用のボロネーゼの1食当たりの給与目安量
- 【栄養】愛犬用のボロネーゼで使用した豚レバー・ピーマン・セロリの効能
- 豚レバーの香りで調理中から愛犬たちが寄ってくる!
【材料】豚レバーと旬の食材を使った愛犬用のボロネーゼ
<材料>
・豚レバー 40g
・豚もも肉もしくはヒレ肉 30g
・にんじん 20g
・ピーマン 20g
・セロリ 20g
・なす 20g
・マッシュルーム 大1個(小さい場合は2個)
・トマト缶 大さじ4
・パスタ(乾) 20g
・パセリ(ドライパセリでもOK) 適量
★パスタはマカロニでもなんでもOKです。今回スパゲティーを短く折って使いました。
★小麦の摂取を控えている場合は白米などで代用可。
【作り方】簡単なのに本格的な愛犬用のボロネーゼ
パスタを軟らかめに茹でておきます(茹でる際の塩は不要)。スパゲティーの場合はわんちゃんが食べやすいように短くカットしておきます。
材料の野菜類を全てみじん切りにします。豚レバーと豚もも肉は5ミリ角に切ります。
面倒な場合は、野菜はフープロかチョッパーで一気にカットしてしまいましょう!
豚もも肉をフライパンで炒めます。くっつく場合はオリーブオイルをほんの少し入れてください。
ある程度火が通ったら、みじん切りにした野菜を全て入れます。
豚レバーを入れてさらに炒めます。
豚レバーは崩れにくい為、はじめの豚もも肉と同じタイミングで入れても構いません。牛や鶏のレバーを使う場合は、崩れやすいので、このタイミングで入れてください。
肉と野菜がしんなりしたら、トマト缶と水大さじ2を入れます。
よく混ぜ合わせたら、蓋をして弱火で10分ほど煮込んで
ボロネーゼソースの完成です!
器に盛ったパスタにボロネーゼソースをかけ、刻んだパセリをのせて出来上がり!
【参考】愛犬用のボロネーゼの1食当たりの給与目安量
レシピの完成量は約240g(ボロネーゼソース約190g、パスタ約50g)、全体のカロリーは約200kcalです。
愛犬の体重:1食当たりの最大給与量の目安(避妊去勢済で、健康なわんちゃんの場合)
体重 | 成犬の給与量 |
高齢犬向けの給与量 |
1kg | 67g | 54g |
3kg | 153g | 123g |
5kg | 225g | 180g |
7kg | 289g | 231g |
9kg | 349g | 279g |
11kg | 406g | 325g |
13kg | 460g | 368g |
15kg | 512g | 410g |
※ここでは高齢犬とは小型犬は10歳前後~、大型犬は8歳前後~と考えます。
ヘルシーかつ低カロリーなレシピの為、カロリーだけで考えると量が非常に多くなりますが、成犬の手作りごはん1食分の摂取目安量は、頭のサイズと同じくらいの器一杯ほどです。どんなレシピでも、普段のごはんの量やわんちゃんの体調などで量を調節してください。食べすぎは内臓に負担をかけますので、注意しましょう。特に高齢犬は同じ体重でも個体差が激しい為、おうちの子の状況をよく見て与えてください。
【栄養】愛犬用のボロネーゼで使用した豚レバー・ピーマン・セロリの効能
★豚レバー
豚レバーは豚の肝臓で、ビタミン・ミネラルを豊富に含みます。特にビタミンB群、ビタミンA、鉄、亜鉛、銅、セレンなどが豊富で、コンドロイチンやコラーゲンも含みます。
薬膳的には、肝機能の強化や造血作用、目の機能維持などの作用を期待できます。
どんなに栄養価が高くても、レバーをはじめとした動物の内臓は積極的にたくさんの量を摂るべきではありません。週に1回程度もしくは月に数回程度、新鮮なものを与えましょう。
★ピーマン
ピーマンはナス科の野菜です。ビタミンCを含み、その吸収を助けるビタミンPも多く含みます。βカロテン、ビタミンE、マグネシウム、その他、強い抗酸化作用のあるカプサンチン、降コレステロール作用のあるクロロフィルなども含みます。
薬膳的には、春に上がりやすい肝気の流れを正常に落ち着かせたり、イライラを抑える働きが期待できます。
★セロリ
セロリはセリ科の野菜で、葉の部分に含まれる芳香成分は40種類以上とも言われ、自律神経を調節するテルペン類や多くビタミンを含みます。ガン予防効果が期待できるといわれるデザイナーフーズのひとつで、その中でも重要性の高いグループに入ります。
薬膳的には、ピーマンと同様、春に上がりやすい肝気の流れを正常にし、体の余計な熱や湿をとるといわれています。また、解毒作用も期待できます。
わんちゃんには生でも加熱しても与えられますが、葉も茎も細かく刻んで、他の食材と一緒に煮込んであげるとよいでしょう。香りが苦手な子もいますので、初めての場合はほんの少しからお試しください。
豚レバーの香りで調理中から愛犬たちが寄ってくる!
このボロネーゼは、わんちゃんたちの食いつき抜群!わんちゃんにはたまらない豚レバーの香りとトマトで煮込む濃厚な味わいで、お野菜が苦手な子もモリモリ食べてくれることが多いです。
我が家のショコラ(13歳)も、マテをさせられている間、こんなにガン見していましたよ。
今回のレシピは、血を作り、血流をよくし、肝臓の働き応援して、デトックスを促す春の養生ごはんです。食材の種類が多いですが、それぞれに意味がありますので、できれば揃えてお作り頂きたい1品です。もし、食材がない場合は旬のお野菜をお使いくださいね。季節に合わせた食材を使って、美味しく食べて健やかに過ごしましょう。