信楽焼たぬきの「たぬきケーキ」を作りたい
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目次/ INDEX
電気柵とはその名の通り、ワイヤーでできた柵に電気を流すことで触れた動物にショックを与え、追い払うためのグッズです。主に田んぼや牧場などに囲いとして設置し、イノシシやシカ、クマなどを追い払うために使用します。電気柵は常に強力な電流が流れているわけではなく、コンマ数秒ごとに断続的に電気を流すことで動物を傷つけることなく追い払います。人間が触れると、バチっとした静電気のような痛みが走りますが、すぐに離せば怪我をすることはありません。
電気柵が十分な効果を発揮するためには適切に設置することが重要です。ここでは電気柵の設置方法を解説していきます。
商品にもよりますが、電気柵の設置には本体、柵線、本体を設置するための杭、支柱、アース、ガイシ、ゲートグリップ、検電器、危険表示板などが必要になります。商品によっては同封するパーツや正しい設置方法が異なる場合もあります。設置前に必ず、取扱説明書をよく読み、指示通りに設置するようにしてください。
まずは支柱を設置する場所を決めます。
電気柵は動物に流した電気が地面を通じてアースを通り、再び、本体に戻る仕組みになっているため、地面が乾いていたり、アスファルトや石畳でできている場合はうまく通電できません。周囲が石畳などでできている場合は農地の内側部分に石畳から50センチ程度離して設置するようにしましょう。次に支柱を設置する場所をならします。この時、支柱周りに雑草などが生えていると、漏電の原因となるため、必ず取り除いておくようにしましょう。どうしてもならせない部分には支柱を一つ追加し、柵線を一段追加して動物が潜り込めないように対策します。
次に支柱を設置します。支柱は対象となる動物の種類に合わせて設置間隔を決めていきます。イノシシやクマなどの動物の場合は4メートル以内の間隔で設置しますが、シカなどが対象の場合は5から10メートル間隔で設置する場合もあります。詳しくはご購入の商品の取扱説明書をご確認ください。支柱を設置する際は後で柵線がよれてしまわないように、地面に対して垂直になるようにハンマーで打ち込みます。打ち込む深さが足りないと、動物が柵線にぶつかった際に抜けてしまうおそれがあるので、30センチ程度の深さまでしっかり打ち込みましょう。
続いて支柱にガイシという器具を取り付けていきます。取付方法や取り付け位置はガイシの種類や対策をする動物によって異なるので、商品の取扱説明書を確認してください。
この時、囲いの角部分にあたる個所はガイシを内側に2つ付ける点に注意しましょう。
次にガイシに柵線を取り付けていきます。柵線の取り付け方についてもガイシの種類によって異なるので、商品の取扱説明書を確認してください。柵線の出入り口にはゲートグリップと呼ばれるパーツを取り付けます。
すべての柵線を張り終えたら各段の柵線をアルミ線などで縦につないでいきます。こうすることで柵線のすべての段に電気が通るようになります。この時、しっかり結べていないと漏電の原因になるため、注意しましょう。
本体を設置します。本体は柵線の内側に置くようにし、ソーラーパネルが搭載されているものは日光が十分に当たるように注意してください。電気柵の本体は地面に接しないよう、別売りの木材などの先端に金具で固定して設置します。最後に本体と柵線を付属の接続端子で結べば、本体の設置は完了です。
アースを地面に埋めていきます。アースとは感電防止のために金属の棒を地面に埋めておき、電気を地面に逃がすための道具です。まずは柵線の時と同じく、アースを付属の接続端子で本体と結びましょう。続いてアースを地面に打ち込みます。アースは土の中に完全に埋めておく必要があるため、可能であれば、数十センチ掘り下げてから埋めるようにしましょう。設置する場所はできるだけ湿り気のある場所を選び、地面に深く垂直に打ち込むようにしてください。また、商品にアースが複数付属している場合はアース同士の間隔を空けて設置するようにしましょう。
目立つ場所に危険表示板を設置しましょう。危険表示板の設置は法律で定められた義務なので必ず守るようにしてください。最後に柵線に草木などが触れていないかを確認し、本体の電源を入れます。異物が触れていると、正しい電圧で通電せず、動物を撃退できないので注意してください。
電気柵が正しい効果を発揮するためには適切な商品を選ぶ必要があります。いずれも重要な点なので押さえておきましょう。
電気柵を選ぶ際は対策をする動物の種類に注意しましょう。例えば、大型の動物を追い払うためには小型動物用のものよりも高い電圧が必要になります。設置する柵の高さも調整する必要があるため、事前にどんな動物を追い払いたいかを把握しておくようにしましょう。特にイノシシの場合は鼻にピンポイントで当たる高さに調整しておく必要があるため、注意が必要です。
電気柵は対象となる場所の周辺を囲うように設置するため、購入する商品が十分なサイズなのかを確認しておきましょう。特に段差やくぼみがある場合は設置の仕方に工夫が必要な場合があるので注意が必要です。
電気柵には乾電池式、ソーラーパネル式、バッテリー式、ACアダプター式の4種類があります。
乾電池式は4種類のうちで最も設置する場所を選ばずに使用できるのが魅力です。乾電池式はほかのタイプと比べると、取り扱いが楽なものが多いので、降雪地帯などの冬場に電気柵を撤去しておかなければいけない地域にお住いの方におすすめです。また、乾電池は持続時間がそこまで長くないものも多いので定期的に交換する必要があります。また、出力もそこまで強くないので柵線が長すぎる場合はパワー不足になってしまう場合もあります。
太陽光を動力として動くソーラーパネル式はコスト面に秀でたタイプです。日光の当たる場所に設置しておきさえすれば、外部からの補給を必要とせずに動き続けるので、電気柵を通年設置しておきたい場合におすすめです。ただし、太陽光を動力とする関係上、悪天候が続いたり、日照時間が短い季節には、電力不足に陥ってしまうこともあります。梅雨などにも問題なく使えるものをお探しの場合はソーラーパネルに加えてバッテリーを搭載した機種を選ぶのがよいでしょう。
バッテリー式の電気柵では基本的に本体内蔵のバッテリーを使用します。設置する場所を選ばずに使用できる点は乾電池式と変わりありませんが、バッテリー式の場合はさらに持続時間が長いのが特徴です。また、商品によっては自動車などのバッテリーをコードで接続して使用するものもあり、場合によってはすでにお手持ちのものが使用できる場合もあります。ただし、外付け式のバッテリーを使用する場合はバッテリー本体が雨に濡れないよう、防雨対策をする必要がある点には注意が必要です。
ACアダプター式は家庭用の100ボルト電源を使用する電気柵です。常に電力を供給する関係上、最も安定したパフォーマンスを発揮するタイプですが、農地など屋外で使用する場合は電源を確保することが課題になります。基本的には屋内使用を想定して設計されているものが多く、防水性が十分備わっていないものもある点に注意が必要です。
これまでの点を踏まえてカインズでおすすめの電気柵をご紹介します。
小さめの田畑や家庭菜園をイノシシに荒らされて困っているという方にはこちら。動力はソーラータイプ式なので、ランニングコストがかからないのはもちろんのこと、柵線がイノシシの最も敏感な部分である鼻に当たるようになっているので、2段張りでもしっかり撃退できるようになっています。必要なものが一式そろったセットなので、初心者の方にもおすすめです。
AC-20は屋内に設置するACアダプター式の電気柵です。昼夜で出力を切り替えるスイッチと漏電遮断器がついているので無駄なく、安全に動物を撃退します。盗難補償付が一年、修理無料保証が三年付属しています。
ゲッターEXは屋外設置用の完全防雨型の電気柵です。使用環境に合わせて電池、ACアダプター、バッテリーの三種類の電源に切り替えて使用でき、周囲の明るさに合わせて自動で出力を調整する自動スイッチが搭載されています。出力を停止した後も自動で3時間出力を維持し、明け方の害獣にも対応します。
ゲッターTakumiはゲッターシリーズのなかでも最強の出力を誇る屋外設置用の電気柵でクマなどの大型の野生動物用として最適なモデルです。多少の草が触れていても出力を維持できる高出力タイプなので、広大な農地に設置するものをお探しの方にもおすすめです。電源はソーラーパネル式とACアダプター式に対応しています。
柵線の有効距離が10キロとアポロエリアシステムのなかでも最長を誇り、蓄電エネルギーが最大のモデルです。従来モデルと比べると、柵線末端での出力が強化されており、広大な農地でもしっかりカバーします。電源はACアダプターと自動車用バッテリーの二種類に対応しており、屋外と屋内の両方に対応できます。
電気柵が十分な効果を発揮するには通電の妨げとなる草刈りや定期的な電圧の検査が必要となります。定期的な草刈りが難しい場合は設置の際に防草シートなどを敷いておくことを検討してもよいでしょう。検電の際には商品に付属している検電器や市販の検電器を使用し、正しい方法で測るようにしてください。また、強風で木々が飛ばされたり、動物が柵に勢いよくぶつかることで支柱がぐらついてしまうこともあります。支柱のぐらつきやガイシの破損などがないかを定期的に確認してするようにしておきましょう。
電気柵はワイヤーに電流を流して電気の力で野生動物を追い払うグッズです。設置しておくだけでクマなどの大型動物も追い払うことができますが、そのためには正しい商品選びが欠かせません。設置方法を間違えても効果を発揮できないため、設置の際は念入りに確認するようにしましょう。