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オステオスペルマムは早春から初夏にかけて、子どもが描くような花らしい花を咲かせてくれる植物です。オステオスペルマムの性質や育て方、使いこなしのコツをご紹介します。
オステオスペルマムは南アフリカ原産のキク科の植物です。別名「アフリカンデイジー」と呼ばれるように、デイジーなどとよく似たキク科らしい花を咲かせます。
現在は別属に分類されているディモルフォセカなどとも交配された品種が、世界中で栽培されています。白、ピンク、赤、黄色、青など花色のバリエーションが豊富で、異なる花色がミックスになった品種もあります。
太陽と共に花が開くので、天気の悪い日や夜間は花が閉じるという特徴がありますが、閉じない品種も出回ってきています。
花形もいろいろで、一般的なキクの花形のものだけでなく、花弁(舌状花、ぜつじょうか)がスプーンのような形をしたものや、花の芯(筒状花、つつじょうか/とうじょうか)の範囲が大きくなったものや短い花弁のようになったものなどもある花です。
日本で多く出回っているオステオスペルマムは主に多年草の園芸品種です。
温暖地では1〜4月ごろに花付き株が出回ります。これを購入して植えつけて栽培を始めることもできますが、9月中旬〜10月にタネをまいて苗を作り、育て始めることも可能です。
種まきや苗の植えつけから3~6カ月かけて花が咲き始め、株を埋めるように次々と花を咲かせます。
夏は花を休みますが、切り戻しておくと秋に再び開花し、冬を越すと再び開花期に入ります。
オステオスペルマムを育てるには、早春から春にかけて店頭に並ぶ花付き株を手に入れるのが一番手軽でしょう。タネをまいて苗を作って育てることもできます。
タネは9月中旬〜10月にタネまき用土などの肥料分がない土に一粒ずつまいていきます。セルトレイまきであれば本葉が3〜4枚になったところで3号(直径9cmほど)のポリポットに鉢上げします。
3号のポリポットに直接まく場合や、セルトレイまきした苗をポットに鉢上げしたものは、鉢底から根がちょっと見えるくらいになったら5〜7号(直径15〜20cm)の鉢に植えつけます。
日当たりがよい場所で育てます。鉢植えの場合は、秋〜春は日がよく当たる場所に置きますが、冬の寒風が吹き抜けるような場所は避けましょう。
乾燥には比較的強いのですが、高温期の過湿に弱いので、梅雨から9月中旬までは雨と直射日光が当たらない場所で育てましょう。
庭植えは午前中だけ日が当たる場所に植えます。できれば落葉樹の木陰など、夏の暑い日ざしと雨がよけられるような場所だとなおよいです。
鉢植えであれば5〜7号程度(直径15〜20cm程度)の鉢に市販の草花用培養土などで植えつけます。自分で配合する場合は小粒赤玉土6:腐葉土4などの用土でもよいでしょう。
庭植えにする場合は、深さ30cm、直径30cm程度の植え穴を掘って、ひとつかみ程度の石灰か苦土石灰を土に混ぜ込んでおきましょう。
オステオスペルマムは夏に過湿だと根が傷んで枯れることがあります。中粒赤玉土3ℓ、小粒軽石3ℓ、腐葉土3ℓを混ぜ込むなど、土の水はけをよくしておくのがおすすめです。
植え場所をコンクリートブロックやレンガなどで囲い、その中に用土を入れて高植えにするのもよいでしょう。その場合も、植え場所はよく耕し、その上に草花用培養土や、赤玉土・軽石・腐葉土などを配合した用土を入れるようにしましょう。
鉢植えは、春と秋は鉢土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与えます。夏は高温多湿で根が傷むのを避けるため、与えすぎに注意しましょう。
水をたっぷり与えない状態で強い日ざしに当てると葉が傷むので、直射日光が当たらない明るい場所に移動させましょう。冬は鉢土の表面が乾いたら、鉢の土の植え1/3が湿る程度に控えめに水を与えます。
庭植えは根づいてしまえば水やりは必要ありません。
9月下旬〜5月までは月に1回、緩効性化成肥料を与えます。花が咲くようになったらさらに、1000倍に薄めたハイポネックス原液などの液体肥料を二週間に1回のペースで与えましょう。
暑くて湿度が高い時期に肥料を与えてしまうと根が傷んでしまうので、梅雨〜9月中旬の期間は肥料を与えません。
咲き終わった花はこまめに摘み取りましょう。花をつけたままにしておくと見た目が悪くなると同時に、花弁がほかの葉についてカビや病気の発生の原因となることがあるからです。
また、花をつけたままにしておいてタネができてしまうと体力を消耗してしまいます。終わった花を摘んで体力の浪費を抑えることで、次々と花を咲かせやすくなります。
開花が一休みする6月になったら、株の高さの1/2程度をばっさりカットします。こうすることで夏の間に新しい芽が出て、株姿がよくなります。
また、枝葉が減って風通しがよくなることで、高温多湿な夏の病気が発生しにくくなります。
10月になったら枝の先の芽を摘み取ります。ちょっとした作業ですが、こうすることでわき芽が多く伸び出し、たくさんの花を楽しむことができるのでおすすめの作業です。
鉢植えは植えつけから2年を目安に一回り大きな鉢に植え替えましょう。植え替える際は根鉢を1/3〜1/2ほどくずし、植えつけの際に使ったのと同じ土で植えつけます。
オステオスペルマムは挿し芽(さしめ)でふやすことができます。挿し芽に適しているのは6月と9月です。枝の先に葉を5〜7枚つけて切り、挿し穂の切り口は鋭利なカッターナイフなどで斜めにきれいに切り直します。
挿し穂は下の葉を2枚切り取り、30〜60分程度水につけておきましょう。あらかじめ市販の挿し木/挿し芽用の土など清潔な用土を湿らせておき、挿し穂を挿していきます。挿し穂は下の葉2枚を切ったところが土に埋まるように挿してください。
挿し穂がグラグラしていると新しい根が出にくいので、土を入れた鉢や容器の縁に立てかけるように挿します。以降は直射日光が当たらず、風などで挿し穂が揺れない場所で管理しましょう。エアコン室外機の上は意外と振動があるのでおすすめできません。
わき芽が伸び始めるまでは、土が乾き切らないように管理。「そろそろ根が出るかな?」と挿し穂を抜いて確認したりするのは失敗の原因なのでやめましょう。
挿し芽は株をふやすだけでなく、鉢植えで大きくなりすぎ、植えかえができなくなってしまったときなどに、挿し芽で小さな株を作って新しい株を育てるというような活用法もあります。
また、オステオスペルマムは強い寒さが苦手なので北海道、東北などの寒冷地では、冬は室内に取り込んで育てる必要があります。そんなときに、大きな株だと置き場所に困ってしまいますが、挿し芽で小さな株を作っておけば冬の管理がしやすくなります。
温かい時期が来たら、再び大きな鉢に植えつけて、栽培を再開しましょう。
オステオスペルマムは初心者でも育てやすい植物ですが、高温多湿に弱いため梅雨時期や夏場は雨を防げる風通しの良い場所で管理するなどして夏越しさせます。
一方で耐寒性がとても高く、-5℃程度までは耐えられます。ただし霜や雪に当たると弱ってしまうので、寒冷地ではマルチングや寒冷紗をたてて寒さ対策をしたり、ベランダや軒下など霜に当たらない場所に移動させて冬越しさせましょう。
アブラムシやヨトウムシが発生することがあります。アブラムシは新しい芽の先などによく集まってくるので、見つけ次第適用のある薬剤などで対処しましょう。また、ホースの水流で流したり、手で取ったりするのもOKです。
ヨトウムシは昼間は土の中にいて、夜になると地上に出てきて葉を食べます。葉が食べられているけれど、食べている虫が見当たらないときはヨトウムシの仕業の可能性があります。昼間はなかなか見つけにくいので、夜になったら葉の影などを見てみましょう。体長2cmほどの青虫がいたら退治しましょう。
アブラムシもヨトウムシも、オルトランを土にまいておくことで駆除することができます。オルトランは水に溶けて根から植物に吸収され、虫が葉などを食べると効き目を現す浸透移行性というタイプの薬剤です。土にまいておくと自然と食害が減ります。
オステオスペルマムは世界中で品種改良が進んでおり、多彩な花色、花形を楽しめる花です。比較的水切れにも強いので、水やりを忘れたからすぐに枯れてしまうということもありません。
多年性で何年も楽しめるのでコスパもよく、長く付き合えるのも嬉しいところ。そんなオステオスペルマムを育てて、次々に咲く花を楽しんでみてください。