農業がオカルトって本当!? 30種のミニトマトを栽培する「ムー」編集長・三上丈晴の奥深い家庭菜園の世界
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バナナの花の部分、持った感じの感触では非常にしっかりしている。そんなバナナの花はリスも大好物である。めくれたバナナの花の中身を食べてランチを楽しむリス
スリランカではバナナの花の部分を使ったカレーもよく食べられている。
スリランカの片田舎の道を行けばあちこちにバナナの木が生えているが、その先端に実るバナナの赤い花は非常に興味深い。日本でも稀に輸入食材店で販売されているので、見かけた際は是非とも購入して捌いて食べてみよう。
購入したばかりのバナナの花を剥いた。付け根に白い雄花がついている
早速購入したバナナの花を捌くために外側の皮を剥いていく。簡単に剥けるものは固くなっている場合が多いので食べない。これは簡単に剥けないぞ……という所でとめる。
バナナの花の頭の部分を数センチ切り落とす。先端の部分は固い事が多いので切り落として捨てる。切り落とすと白い樹液が出てくる。接着剤のようにベタベタしているので取扱いに充分に気を付けたい。
次にバナナの花に写真の様に向きを変えながらザクザクと包丁を入れていく。この時包丁があらぬ方向へいって手を切らない様に注意したい。
するとこのようにみじん切りの状態にすることができる。これを根元の部分まで繰り返していく。
ボウルに塩水を作り、ライムを絞ってからみじん切りにしたバナナの花を入れる。この工程を踏まないとバナナの花はえぐみがあるので食べた際に苦みを感じてしまう(漬け込む工程を経ていないバナナの花の切片をかじってみたが、渋みと共にバナナの皮の味がした)。
20分程漬け込んだところ。水をかき分けてみると、漬けた水が灰色になっている。バナナの花からアクが出てきているのである。この状態から手でバナナの花を絞り、水を切って別の空のボウルに移しておく。バナナの花の下処理は完了である。
青唐辛子を斜め切り、ニンニクは薄くスライスしておく。
火力は中火くらい
スリランカの土鍋にココナッツオイルを入れ、マスタードシードを加える。マスタードシードは加熱されるとパチパチと跳ねる習性があるので、急いで次の工程に進む。
カレーリーフとパンダンリーフの葉っぱをそれぞれ加えて加熱する。
続けざまにモルディブフィッシュを加える。香ばしい魚の香りが加わる。
油に香りをなじませるようにお玉でよく混ぜながら、切っておいたニンニク、青唐辛子も加えて炒めていく。
テンポよく赤タマネギを加えてさらに炒める。
20~30秒程度炒めたところで、下処理をしておいたバナナの花を加え混ぜるように炒める。
よくかき混ぜた後、ターメリック、赤唐辛子の粗びきのもの、赤唐辛子のパウダーのものを加えスパイスが全体に行き届くよう、更によく混ぜるように炒める。
全体的にしんなりしてきたら胡椒と塩で味を整え完成。ココナッツオイルを身にまとい、辛さの中にシャクシャクとしたタケノコのような食感が癖になるバナナの花のカレーである。
スリランカの果物屋さん(පළතුරු කඩේ)にて、真剣な眼差しで並んだパイナップル(අන්නාසි)を選ぶ
スリランカには甘い果物を使ったカレーもあるのだ。その中でも今回は手に入りやすいパイナップルを使ってカレーを作っていく。
パイナップルを小さくカットしておく。小さくカットしないと、後の工程で煮崩すのに時間がかかってしまう。
土鍋に少量のココナッツオイルにカレーリーフ、パンダンリーフ、マスタードシードを加え炒める。
香りが立ってきたら、青唐辛子、赤タマネギ、ニンニク、黒コショウを加え20秒くらい炒める。
赤唐辛子のパウダー、ターメリック、バダプトゥナパハを加え炒めていく。ここでトゥナパハが加わる事で一気にカレーの香りが辺りに漂い始める。
パイナップル、塩を加えお玉で混ぜながら弱火で炒める。
パイナップルから煮汁がしみ出し、煮崩れてきたら完成である。この時、甘味が足りないと感じるようであれば砂糖を加えても良い。
辛さが中心のカレーの中でパイナップルカレーは甘さが特徴的である。このカレーを選んで食べたときは非常に印象に残った。
余ったパイナップルのカットしたものと赤唐辛子のパウダー、塩を混ぜて食べるとこれがまたおいしい。スイカに塩の応用みたいなものだろうか?
より強くパイナップルの甘味を感じるし、赤唐辛子が加わる事で新たな刺激が加わり唸ってしまう。次のパイナップルを食べないと口の中が辛い、しかし食べるとまた口の中が辛いを繰り返してしまうのだ。罪な食べ方である。
スリランカ特有の食べ方というわけではないそうだが、スリランカの果物屋さんではパイナップルのカットを注文すると赤唐辛子のパウダーと塩の混ざったものを店の奥から出してきてくれることが多い。
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