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【超本格】スリランカカレーレシピ大全 スパイス&副菜も完全網羅

スタッフ

堀越 達也

堀越 達也

1988年、群馬県生まれ。カインズ 店舗生産性改革部。スリランカに興味を持ち始めて早十数年、スリランカ現地に通い覚えたスリランカ料理の再現や、スパイスの栽培、地域のスリランカ人の方との交流を通して日々スリランカを研究している。

スリランカカレーとは何か?

スリランカの食堂にて、使い込まれ鈍い艶のある土鍋に様々な種類のカレーが並ぶ

スリランカの食堂にて、使い込まれ鈍い艶のある土鍋に様々な種類のカレーが並ぶ

「スリランカカレーとは何か?」 

これは非常に難しい質問だ。というのも、日夜スリランカの文化やカレーについて研究していても、未だ答えは見つかっていないからである。

ただ、曲がりなりにも私はスリランカの大ファンであり、カインズの中ではスリランカ研究の第一人者(自称)である。この問いに心して答えるならば、

「スリランカカレーとは、創造(DIY)しながら食べるカレーである」

と定義したい。

蓮の葉っぱに乗った色とりどりのスリランカカレー

蓮の葉っぱに乗った色とりどりのスリランカカレー

スリランカには多種多様なカレーがあり、同じメニューでも家庭ごとに異なるレシピが存在する。皿に盛り付けられた個性的なカレーは、パレットに並べられた色とりどりの絵の具のようだ。

そして、カレーを食べるときは、自分好みに混ぜながら食べるとよりおいしい。混ぜる量や種類を調整しながら食べ進めることで、味や辛さが変化し、口に運ぶごとに繊細に、荒々しく変化するのだ。

作るのも食べるのも創造を働かせるスリランカカレー。今回は魅惑的なスリランカカレーのワンプレートを作っていきたい。

スリランカカレーの特徴

1. スパイスをふんだんに使う

スリランカカレーは様々なスパイスをたくさん使うのが特徴の1つだ。私がスリランカに行って各家庭のキッチンでカレー作りを見させてもらったときに、使用していたスパイスを紹介していこう。

カレーリーフ(කරපිංචා)

自宅に温室を建造、栽培方法を確立したので、一年中青々としたカレーリーフが使える

自宅に温室を建造、栽培方法を確立したので、一年中青々としたカレーリーフが使える

カレーリーフは手でもんで香りを嗅いでみると焼いた豆の様な香りのする葉っぱである。現地では平屋の住宅の屋根を超えるほど大きく成長する樹木だ。

乾燥したカレーリーフは利便性があって良いが、香り際立つ摘みたてのカレーリーフにはかえがたい。

自宅で栽培したカレーリーフ

私は自宅でカレーリーフを栽培しており、料理の際はその都度新鮮な葉を摘んでくる。料理1品に対して、1枝分(手のひらに乗る分)使用する。

パンダンリーフ(රම්පෙ)

パンダンリーフは過去に何度か栽培に挑戦したが、いずれも失敗している。越冬させる方法を研究中である

パンダンリーフは過去に何度か栽培に挑戦したが、いずれも失敗している。越冬させる方法を研究中である

パンダンリーフは、葉っぱから炊いた米の様な甘い香りがする植物で、暖かい地域の水辺近くに生えている。日本では冷凍や乾燥した状態で販売されている。

2. 出汁を取る

モルディブフィッシュ(උම්බලකඩ)

スリランカのカレーの一部には、カツオブシのような素材で風味を付ける場合がある。みそ汁を作るときに、出汁を取る日本の文化と似ている。異なる点は、みそ汁の出汁に使ったカツオブシは取り出してしまうが、スリランカではそのまま料理に混ぜられる。

硬いフレーク状の見た目をしている。そのまま料理に使われる

硬いフレーク状の見た目をしている。そのまま料理に使われる

日本の薄く削られたカツオブシと違い、塊を砕き細かくしたような形状をしている。香りは乾燥した魚の香りそのものであり、日本のカツオブシに比べ、野性味に溢れている香りがする。

3. ココナッツ(පොල්)をよく使う

非常に背の高いヤシの木。車を停める時はヤシの木の下は避けること(いつ椰子の実が落ちて来るか分からないからだ)

非常に背の高いヤシの木。車を停める時はヤシの木の下は避けること(いつ椰子の実が落ちて来るか分からないからだ)

ヤシの木があちこちに生えるスリランカでは、ココナッツオイル(පොල් තෙල්)やココナッツミルク(පොල් කිරි)、ココナッツファイン(削ったもの)など、ココナッツの加工品が流通している。どれもスリランカ料理には切っても切れないものだ。

ココナッツ選びは料理の味に直結するため、非常に真剣に選ばなくてはならない。

なお、私がココナッツを購入するときの目利きとして、主に以下の3つを確認している。

  • ココナッツの下側の3つの点の部分にカビがはえていないこと
  • ココナッツを持って振ったとき、しっかりと中にココナッツウォーターが入っている音がすること
  • 大きなヒビが入っていないこと

このチェックポイントが良いココナッツを選ぶコツである。

ちなみに、ココナッツは食べ終わった後も、殻の部分は花壇の縁に使ったり、ココナッツの先の部分は取り外してたわしの代用にしたりと、余すところなく使われている。

4. スリランカカレーは食材ごとに様々なカレーがある

例えば、一般的に日本のカレーでは、ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、牛肉、固形ルーが入っていればビーフカレーになり、これをご飯にかけて食べる。固形ルーと野菜、肉が入っていて、ご飯にかければ「カレー」なのである。

一方、スリランカではパイナップルやバナナの花など使う食材ごとに、味も見た目も異なるカレーが存在する。言葉では形容しがたいのでカレーの作り方や食べ方の中で紹介しよう。

トゥナパハ(තුනපහ)の作り方

スリランカのカレー作りにはトゥナパハ(カレー粉)が欠かせない。スリランカではスーパーに各メーカーから出されているトゥナパハは勿論のこと、各家庭でも様々なレシピで作られており、代々家庭で受け継がれている味がある。

今回紹介するのは、私がスリランカの各家庭のキッチンを拝見したときに覚えてきたレシピの1つである。皆さんも是非材料を調達し作ってみて欲しい。そして自分の感覚で配合やスパイスの種類を変えてみたりすると面白く、奥が深い。

様々な種類のスパイスを混ぜていく。レシピはあくまで目安であり、そのときの気分で分量を変えて楽しむ

様々な種類のスパイスを混ぜていく。レシピはあくまで目安であり、そのときの気分で分量を変えて楽しむ

【材料】
  • コリアンダー(කොත්තමල්ලි)お玉1杯くらい
  • クミン(සූදුරු) お玉半分くらい
  • フェンネル(මහදුරු) お玉1/4くらい
  • カルダモン(එනසාල්) 片手で数えられる程度
  • フェヌグリークシード(උළුහාල්) ティースプーン1杯くらい
  • クローブ(කරාබු) ティースプーン1杯くらい
  • ブラックペッパー(ගම්මිරිස්) ティースプーン1杯くらい
  • セイロンシナモン(කුරුඳු) 1本
  • パンダンリーフ(රම්පෙ) 適量
  • カレーリーフ(කරපිංචා) 適量
  • マスタードシード(අබ) ティースプーン半分くらい

※全て乾燥したホールの状態で用意すること。なお、パンダンリーフとカレーリーフは生のものがあればそれを使用してもよい(今回はアムトゥナパハを作るため、すべて乾燥したものを使用している)

アムトゥナパハを作る。コリアンダーやカルダモンの柑橘系の香りがふわっと香る

アムトゥナパハを作る。コリアンダーやカルダモンの柑橘系の香りがふわっと香る

かつて私は薬研を使わず、ミルサー(スパイスなどを挽くためのミキサー)でスパイスを挽いていたが、電動のミルサーはモーター部分が時間と共に熱くなっていく。

ミルサーでの製粉は、余計な熱が加わるためスパイスの繊細な香りが飛んでしまう欠点がある。そのため、私は薬研を使い、熱のかからない製粉にこだわっている。

薬研でホールスパイスを完全な粉にするには、挽いてはふるいにかけてを何度も繰り返す必要がある。カレー作りとは体力勝負な側面もあるのだ。

左がバダプトゥナパハ、右がアムトゥナパハである。スリランカのトゥナパハは、スパイスのブレンド比率に加え焙煎具合でも違いが出てくる

左がバダプトゥナパハ、右がアムトゥナパハである。スリランカのトゥナパハは、スパイスのブレンド比率に加え焙煎具合でも違いが出てくる

なお、トゥナパパのスパイスをそのまま薬研で挽き粉にしたものはアンローストカレーパウダー(අමු තුනපහ=アムトゥナパハ)、焙煎してから粉にしたものをローストカレーパウダー(බැදපු තුනපහ=バダプトゥナパハ)とする。

ターメリックパウダーの作り方(කහ කුඩු)

ターメリック(කහ)は日本の本州でも容易に育てられるスパイスの1つだ。自分で作るターメリックパウダー(කහ කුඩු)は愛着も沸くし味も香りも豊かである。

ホームセンターでも春先に球根が販売されるのでぜひ読者の皆さんも育てて、ターメリックパウダー(කහ කුඩු)を作ってみよう。

商品名としては「秋ウコン」という名前で販売されている場合が多いので、種類を間違えない様にして購入したい。

庭のターメリックがターメリックパウダーになるまで

7月頃のターメリックと8月下旬に咲いたターメリックの白い花

7月頃のターメリックと8月下旬に咲いたターメリックの白い花

7月頃のターメリック(කහ)は、気温の上昇とともに南国風の艶やかな葉っぱを茂らせるようになる。ここで更に成長を促すため、化成肥料を与える。

8月下旬、株は非常に大きくなり腰の高さを超える。ターメリックの花は白く華やかなので、花壇(ターメリック畑)が一層にぎやかになった。

葉も茎も完全に枯れ果てたころに地下茎を収穫した

翌年2月、葉も茎も完全に枯れ果てたころに地下茎を収穫した。地中から顔を出したターメリック(කහ)は大きく成長しており、沢山収穫できる。

スライスしたターメリック(කහ)を乾燥棚に入れ乾燥させていく

ターメリックは、丸ごとの状態では中々乾燥しない。群馬県のカラッとした赤城おろしが吹く中、スライスしたターメリック(කහ)を乾燥棚に入れ乾燥させていく。手で簡単に砕けてしまうくらいよく乾燥させよう。

スライスのターメリックが乾いたら薬研で製粉する。黄金色のターメリックパウダー(කහ කුඩු)が完成した。

スライスのターメリックが乾いたら薬研で製粉する。薬研でスパイスを製粉するコツは刃を前後に転がすのではなく、やや斜めに転がしながら受けの部分と刃が接触させること。刃が触れる面積を増やすと効率よく削れるのだ。

ふるいにかけること数回。黄金色のターメリックパウダー(කහ කුඩු)が完成した。土や岩といったミネラルを含んでいるような重厚感のある香りがする。

ココナッツファイン(පොල් කුඩු)とココナッツミルク(පොල් කිරි)の作り方

ココナッツファインとココナッツミルクは乾物や缶詰で手に入るが、折角スリランカ料理を一から作るのであれば、それぞれ自作しよう。

前述した見分け方で、鮮度の高いココナッツを購入する

前述した見分け方で、鮮度の高いココナッツを購入する

ココナッツの先っぽの尖っている部分に包丁を入れて取り外す

初めにココナッツの先っぽの尖っている部分に包丁を入れて取り外す。取り外された先っぽは即席のタワシの代わりになる。ココナッツは捨てる所が無い。

線に対して垂直になるように包丁の背で叩く

線に対して垂直になるように包丁の背で叩く

ココナッツの底(?)の部分から、太い線が3本走っている。3箇所それぞれを砕くように横から包丁の背で勢いよく叩いていくと綺麗に割れる。

2つに綺麗に割れたココナッツ

2つに綺麗に割れたココナッツ

スリランカ製のココナッツ削り器でココナッツを削る

スリランカ製のココナッツ削り器でココナッツを削る。刃の部分が回転すると適度な大きさのココナッツファインができていく。削ったばかりのココナッツファインは甘味があり風味豊かだ。

なお、スリランカではココナッツ削り器も電動と手動のタイプがあるが、ここでも私は手動のココナッツ削り器を使い、ココナッツの様子を見ながらゆっくりと削っていく。

水気を含んだココナッツファインを手で絞る

ココナッツミルクを作るときは、定量の水をココナッツファインに混ぜた後、水気を含んだココナッツファインを手で絞る。水の量によって濃さが変わるため、調節しながらお好みの濃さにしてほしい。

ちなみに、絞り切ったココナッツファインは味気ないので食べない。搾りかすは床にまき箒ではくと床が綺麗になるとのことで、日本の茶殻のように掃除の用途で使われる場合もあるそうだ。

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