オキシクリーンの使い方! 画像付きで手順を一から解説!
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──私はその人をいつも師匠と呼んでいる。
師匠の名はダンミカさん。生粋のスリランカ人である。
仕事の休みを利用して、とある“ボードゲーム”の対局をしているが、一打一打に込める熱い想いは真剣そのもの。ピリッとした空気で時折気迫に圧倒される。
コロナ禍前のキャロムの対戦風景、チェックの服を着ているのが師匠のダンミカさん
私はダンミカさんとの対局を思い返すごとに、師匠と呼びたくなる。この文章を書いている時でさえも、そんな熱い気持ちが蘇ってくる。
練習に参加したスリランカの方たちもキャロムに慣れているためか凄く強い
今回紹介するのは、南アジアを中心として人気のボードゲーム、「キャロム」。
キャロムは「コインを指ではじいて四隅の穴に落とす」という、ビリヤードとおはじきを足して2で割ったようなボードゲームである。形式は1対1(シングルス)と、2対2(ダブルス)があり、一般的に背のない椅子に座って行う。
学校のクラブでも日夜しのぎを削っているほか、スリランカの友人いわく、冠婚葬祭の晩に親戚が集まったとき、良くこのゲームをして遊んでいたというほどスリランカでは親しみのあるゲームだ。
世界大会も開催されており、各国の強豪が一堂に集まるときもあるようだ。私が尊敬して止まない師匠は、日本大会の強豪で日本代表として世界大会にも出ている。
スリランカ滞在中に現地の方々の家を訪問すると、屋内の壁にキャロムボードが立てかけてあるのをよく目にした。キャロムを知らなかったころは、何に使う板なのか皆目見当がつかずにいた(「独特の模様から占いに使う道具だろうか?」と思っていた時期もあった)が、日本でダンミカ師匠と出会い、キャロムのゲーム性と奥深さに魅了されるのであった。
ゲームを始めるためにはいくつか道具を準備する必要がある。
キャロムをやるためにスリランカから取り寄せたインド製のキャロムボードだ。ボードの厚みは19㎜の合板、重さは約20㎏。表面には不思議な模様が描かれている。裏面は格子状に木を通しており、気温や湿度によって湾曲しないように工夫がされた造りである。
こちらは思い切ってDIYすることとした。材料はSPF材、アングル、高さ調整用の金物で作った。ないものは自作するのである。
様々な模様が描かれている樹脂製のおはじきのようなもの。ストライカーを指で弾くため、裏面はなるべく摩擦抵抗がなくなるよう、番目の細かい紙やすり(2000番くらい)で磨いておく。
木製のおはじきのようなもの。白、黒、赤といった色があり、白9枚・黒9枚・赤1枚をボード上に配置する。
キャロムボードに明かりを落とし、ボードを暖め、ストライカーやコインの動きを良くするためにセットする。球は60wの白熱電球である。
キャロムボード表面に振りかけることで、摩擦抵抗を減らし、ストライカーやコインの動きを良くする。かつては石の粉が使われていたが、現在はジャガイモなど野菜由来の成分で出来ているらしい。
師匠曰く、国際大会基準で選ぶならば、カインズで売られている木製スツールが非常に近いとのこと。皆さんもキャロムで遊ぶためにぜひ1脚持って欲しい。
日本では中々なじみのないキャロム。スポーツ用品店、おもちゃ屋さんでの取扱いはない。 キャロムボードはスリランカから船便で取り寄せを行い3か月、キャロムボードの脚を注文し忘れたのでDIYが必要となったため半日。デスクライトの買い出しや椅子の新調など道具を揃えるのもやっとであった。
まず、キャロムの脚を作るため、設計図を書く。
これは師匠に教わったキャロムの脚の設計メモだ。世界大会基準に作るべきとのことで、1cmの単位で寸法が決まっていく。
寸法が決まったので近隣のカインズの木材売場へ。
手頃なホワイトウッドを探し、その中でもより真っ直ぐなものを選んだ。木材を寸法通りにノコギリで切断し、コタツの脚状に木ネジと補強材で固定する。
さらにキャロムボードが水平になる様にアジャスターを計8か所にセット。
かくしてキャロムボードの脚が完成した。
設計当初は折り畳みができるようにしたかったが、予算の都合と早くキャロムがやりたい気持ちに押され、折り畳みができない仕様になってしまった。