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目次/ INDEX
「花の女王」との異名を持ち世界で愛され続ける植物、薔薇(バラ)。気品ある優雅な色や形、香り、そして品種の豊富さから、バラに魅了され、バラ栽培を趣味にされている方は多いのではないでしょうか。そんな多くのガーデナーファンを持つバラですが、病気の被害を抑えて上手に栽培管理するには栽培の難易度が高いイメージはありませんか? バラは殺菌剤などの薬剤散布なしでは必ずと言って良いほど病気にかかってしまう繊細な植物です。
そこで今回は、バラの栽培をもっと楽しむために、うどんこ病や黒星病(黒点病)をはじめとする病気の対策方法をまとめました。バラの葉や茎、枝、花にあらわれるさまざま病気の症状について画像付きで解説します。
バラにとって最もかかりやすい病気。それは、うどんこ病と黒星病(黒点病)です。葉っぱが白くなるのがうどんこ病、葉っぱを枯らすのが黒星病と覚えてください。まずは、それぞれの予防方法やかかってしまったときの対処方法についてチェックしておきましょう。
うどんこ病は、枝や葉に白い粉が付いたように見える症状が特徴。黒星病と並ぶバラの二大疾病のひとつです。
うどん粉病は、葉や花のつぼみ、枝にうどん粉をふりかけたような白色の斑点が出る病気です。葉やつぼみの形がいびつになったり、成長半ばで生育が進まなくなってしまうことがあり、花が首を垂れたような形になる「ベントネック」を引き起こす要因に。
うどん粉病は、昼夜の温度差が激しい春や秋によく発生します。特に、日中と夜間の温度差が高い時期に出やすいです。
うどんこ病の菌の飛散を防ぐには、初期防除が肝心です。発生してしまった患部は薬剤のサプロール乳剤やカリグリーンの散布で洗うように散布すると効果的。うどんこ病の症状が進んでしまっている場合は、患部を切り戻した後に殺菌剤をまいて、切った葉はほかの育てている植物から必ず離して焼却するか捨てるようにしてください。
バラといえば、葉に黒い点が現れる黒星病(黒点病)も厄介な病気です。
最初は葉に黒いしみ状の小さな斑点ができはじめ、後に拡大して紫黒色~黒褐色の不整形で周辺がギザギザの大型の病斑を形成します。病気になってしまった葉は徐々に黄色くなり、やがて、少し触れただけで葉が落ちるように。
黒星病は、雨の多い梅雨の時期や秋の長雨の頃に多く発生します。
発生した際には殺菌剤を散布しましょう。水により病気が広まるので、雨降りの前後に歯の裏面に薬剤を散布してください。黒星病は古い葉に発生しやすいため、株の下のほうの葉を重点的に散布するようにしましょう。その際、病状の進行している葉や落ち葉は取り除くことで感染拡大を防ぎます。
根頭がんしゅ病は、バラの生育期全般で発生する発育遅延につながる病気です。根や地際茎部、接ぎ木部に表面がごつごつした大小さまざまなこぶを生じます。こぶは最初は白色で、徐々に乾固して黒褐色のざらざらした形状に。対処方法には薬剤の使用がおすすめです。
べと病は雨の多い梅雨の時期や秋の長雨の頃を中心に、葉や茎、花をつける柄の部分に不整形で灰褐色のしみ状の病斑ができるカビが原因の病気です。発病した葉は乾燥が続くと乾いてパリパリ、雨が続き湿度が高いとベトベトに。これがべと病の名前の由来です。
◆べと病についてもっと詳しく>>べと病(ベト病)とは?発生しやすい環境や病気の症状、対処法や予防策などについて解説
バラの栽培は灰色カビ病にも要注意。湿気が多いと発生しやすく、葉や茎、つぼみに灰色のカビが付く病気です。花が傷んできたら早めに摘み取り、清潔さを保てば被害は軽減できるでしょう。症状がひどい場合は薬剤を使用してください。
枝枯病(キャンカー)は通年で発生し、主にバラの茎に見られる病気です。剪定時の切り口、台風や霜などをきっかけにした傷みによる細菌の進入が原因で、赤紫色~黒褐色に縁取られた褐色の病斑が広がります。対処方法としては、発病した枝は見つけ次第取りのぞいて、切り口を殺菌剤などで消毒します。ちなみに、うどんこ病や黒星病、根頭がん腫病と比べれば、あまり頻繁に見られる病気ではありません。
サビ病は、雨の多い梅雨の時期や秋の長雨の頃に、葉の表裏や枝に白色円形の小さないぼ状の隆起斑点ができる病気です。やがて斑点の薄皮が破れると、中からさびに似た粉が飛びます。対処方法としては、患部を切り取り落ちた葉は焼却するか、症状の見られる部分を取り除いたうえでサプロール乳剤などの薬剤をまいてください。枝枯病と同じく、うどんこ病や黒星病、根頭がん腫病と比べれば、あまり頻繁に見られる病気ではありません。
◆サビ病についてもっと詳しく>>植物が感染するサビ病とは? 発生する原因や対策方法を詳しく解説
バラの薬剤には大きく分けて、病気を予防・治療する「殺菌剤」と害虫を退治する「殺虫剤」の2種類がありますが、今回は殺菌剤に限定してカインズで買えるアイテムをご紹介します。各薬剤は説明書を確認し、病気の種類や症状に合わせて有効活用してくださいね。
サプロール乳剤は、病気の予防と治療効果を兼ね備えた殺菌剤。バラのうどんこ病、黒星病、サビ病に高い効果を示します。
カリグリーンは、うどんこ病に高い治療効果を発揮する薬剤です。病害防除と同時に肥料効果も期待できる点も魅力。有機農産物の日本農林規格(有機JAS)に適合する農薬です。
バラのうどんこ病や黒星病に使えるオルトランC スプレーは、名称の通りスプレータイプの薬剤です。病気の発生時に、薬液が均一に付着するように噴射しましょう。薬剤の効果は速効性と持続性が期待できます。
ダコニール1000は、葉の色が変色するカビ類の病気に対して効果が優れ、バラの病気のなかではうどんこ病や黒星病、べと病、灰色カビ病が該当します。散布の際は、500~2000倍に希釈を。予防効果にも優れるため、発生前に散布しておくことをおすすめします。
トップジンMペーストはペースト状の殺菌剤。バラの枝枯病に効果が期待でき、チューブ容器から直接患部に塗れるので手を汚すことなく手軽に使用できます。
バラは病気にかかりやすい植物。うどんこ病や黒星病(黒点病)をはじめとするバラの病気への対策は、薬剤の使用が最も確実で効果的です。
一方で、できる限り病気の発生を抑えるために、まずはバラが好む環境で育ててあげることを意識してみてください。栽培環境が整わない場所で栽培すると、上手く生育が進まずに病気にかかるリスクが高くなってしまうことに。日当たりや風通しがよく、水はけのよい状態の良い土を用意することで、バラの病気の予防につながっていくことでしょう。