角度によって色が変わる「色の三原色ゼリー」を作って色の美しさを味わう
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キャンプにはさまざまな魅力があります。
工夫を凝らして好みのキャンプサイトを設営し、のんびり過ごすこと。自然の中で作って食べる豪快なキャンプ飯。自力で着火し火を育てる焚き火。
そこに一挺のナイフがあれば、薪を割ったり、料理を捌いたりと、さらに楽しく便利なキャンプライフが待っていますよ!
街の暮らしでは決してできない焚き火、目の前でぱちぱちと音を立てて燃えさかる炎を眺めているだけでも、不思議と心が落ち着きます。
しかし、安全かつ上手に焚き火をするためには、炎のコントロールが必須。ホームセンターやキャンプ場の売店で購入した薪の束は、そのまま火に投入する前に、ひと手間かける必要があります。より燃えやすく、長く安定した燃焼を楽しめるよう、薪の長さや太さを適切に整えてあげましょう。
太めの薪を割るのに使うのは、斧と鉈。頭上に振りかぶって打ち下ろす斧は、初心者女子には難易度が高め。でも、鉈ならさして筋力も要らず、コツをつかめばパカッと簡単に薪割りができるようになりますよ。
斧に比べ、鉈は小型軽量なので、女子の手にフィットします。取り回しもラク。
初心者女子向けのオススメは、「両刃」の鉈。通常の鉈は片刃が多いのですが、最初に手にするなら両刃の鉈が扱いやすいでしょう。
その理由は…?
一般的な片刃の鉈と、両刃の鉈を並べてみましょう。左の片刃の鉈は、鋭い切り口でスパッと切断できますが、慣れないと薪に打ち込んだときに斜めになってしまいがち。使用には、ある程度の熟練が必要です。
右の両刃の鉈は、左右均等に刃が付いているため、作業に慣れていなくても、薪を真っ直ぐに割りやすい設計なんです。
刃を薪に当てがい、鉈の背を別の木材で叩いて太い薪を割る「バトニング」も可能。鉈の刃を木目の方向に合わせて当て、少しずつ叩きながら割っていきましょう。この方法だと木端の飛び散りも少なく、女子の力でも安全に薪を割ることができます。
コンパクトな鉈は、女子ソロキャンプの携行品としてオススメです。怪我予防のため、打ち下ろす薪を持つ方の手には、革のグローブか、厚手の軍手を装着するようにしてください。
カインズで手に入る両刃の鉈はこちらの「鋼典 竹割鉈」。長さ31.5cm、刃幅3.3cmとスリムで扱いやすく、もともと竹細工などの工芸用なので、細かい薪割り作業向きです。
もう一つ、持っているととても重宝なのが「フルタング構造」のアウトドアナイフ。
フルタング構造とは、刃先から持ち手の後ろまで1本の鋼材が貫いた設計で、強度の高さが特徴です。
いわゆる十徳ナイフのような多機能ナイフは便利ですが、刃が折りたたみ式のため、強度はそこそこ。フルタングナイフなら、キャンプ料理で大きな肉の塊を切る、ダッチオーブンで焼いた丸鶏の骨を断つ。ロープをカットする、枝を加工してテントポールの代用品を作るなど、大きな力のかかるキャンプクラフトにも最適。タフな作業が楽しめます。
ナイフを持つときは肩の力を抜き、リラックスして。中指、薬指、小指の3本でナイフの柄をしっかりホールドし、親指と人差し指は軽く添えます。
刃物を持つ方の手は、刃先の微細な感覚をつかむため、そして何より、刃物が滑ってすっぽ抜けないように、素手で持つのが基本です。でも、まだ扱いに慣れないうちは、怪我の予防策として、滑り止めの付いた軍手などを着けてもいいでしょう。刃物を持たない方の手は、革のグローブや厚手の軍手などで万一の怪我に備えてください。そして、くれぐれも刃の進む方向に自分の体や他の人がいないよう、よく見て十分に配慮してください!
刃物が手から抜けるのを防ぐための安全策には、刃物のお尻にロープを通し、使うときはロープの輪を手首に掛けるようにするのも有効です。
普通の軍手では指が余ってしまう女子には、カインズの「子供用軍手」がぴったり。滑り止めがついて安心、伸縮性のいい綿混素材で、指先まで気持ちよくフィットしてくれます。実は、手の小さい筆者の愛用品でもあります!
フルタング仕様なので、バトニングも可能。鉈よりも繊細な作業が可能ですから、割った薪をさらに割り進め、火を焚きつけるときに使う細い薪も作れます。着火に最適な、割り箸ほどの細さまで割れたら上出来です!
カインズで購入可能なフルタングナイフはこちらの「アウトドアナイフ バトニング 120」。
全長24.5cm、重量は約230g。刃の材質は鋼(青鋼)。ハンドルはパラシュートコードで巻いてあり、滑りにくくなっています。指が刃先にかからないよう、フック状の滑り止め金具がついて安心。
刃の厚みが6mmと極厚のため、太い枝を切るなどパワフルな作業もしっかりこなします。
焚き火台のサイズによって、火や熱い燃えさしが地面に落ちないよう、薪の長さを短くカットしましょう。コンパクトになる鋸を持っていくと重宝します。
刃先が出ない設計なので、安全に持ち運べます。
絶妙にカーブしたブレードと、独自設計の鋸歯で目詰まりしにくく、少ない力でサクサク薪を切ることができます。
太さ8cmほどの針葉樹の薪、ものの1分半程度でバッサリ切断できました! 小型の焚き火台やウッドストーブ用の薪作りの必需品ですよ。
ここまで本格的な道具を揃えなくてはならないの…? いえいえ、お試し入門用にぴったりの刃物がありますよ。それは、大型のカッターナイフ!
何がラクかって、替え刃式なので、切れなくなったら刃を替えるだけ! 研ぐ手間や技術が要りません。キャンプには本体と替え刃1枚を予備に持っていけばいいでしょう。
細く割った薪に筋目を入れてささくれを作り、フェザースティックに。フェザースティックとは、ライターやマッチなどの小さな炎を移し、焚き火を着火しやすくするためのもの。キャンプ中、時間のあるときなどに作りためておくといいですよ。替え刃式のナイフなら、切れ味が鈍ったらすぐ次の刃に替えられ、刃を研ぐ時間も不要!
オルファの大型カッターナイフ「MZ-AL型」は、厚手で幅広の刃が特徴です。本体内部に替え刃を6枚仕込んでおけるので、刃を使い終えたら速攻で入れ替えが可能。
軽量で丈夫な収納ケースが付属します。持ち運ぶときのクッションにもなり、キャンプ中はウエストベルトやサコッシュなどに入れられます。
カッターナイフは、刃が折れやすい造りのため、バトニングはできないので注意してください。
最後におまけとして、無くてもいいけどあれば絶対便利な1本をご紹介しましょう。「マルチツール」と呼ばれる多機能工具です。こちらの「折りたたみマルチツール 大」は、小さなボディに11もの機能を搭載した便利ツール。
真ん中は、しっかりと物を掴めるペンチ。左側は、ナイフ、プラスドライバー(大)、マイナスドライバー(中)、栓抜き、波型ロープ切り。右側は、マイナスドライバー(大)、缶切り、プラスドライバー(小)、爪やすり、爪掃除と、盛りだくさん。ほぼこの1本で、あらゆる用事が済んでしまいそうですね。
全長は約17cm。女子の手でも握りやすい大きさです。
たたむと長さ11.7cm。幅4.6cmの手のひらサイズに収まります。道具箱の隅にひとつあれば何かと重宝しますよ。重量は288g。
シュンシュンと沸く熱いケトルや、クッカーなどの位置をほんの少し動かしたいとき、いちいちグローブをはめなくても大丈夫。ペンチの先でちょいとつまんでササッと動かせます。焚き火台の上のゴトクをずらしたり、調理中の熱いメスティンを支えたり。ただし、調理器具の大幅な上げ下ろしは火傷の危険が伴いますので、慎重に行ってくださいね。
調理用の包丁と同じように、アウトドアで使う刃物にも「炭素鋼」と「ステンレス」の2種があります。
炭素鋼の刃は鉄そのものを鍛え、研いだもの。しなやかで、鋭い切れ味が特徴。ただし、常に砥石などで研ぎをかける必要があります。また、錆びやすいので、研いだ後は薄く油を引いておくなど、メンテナンスに手が掛かる面も。しかし、じっくり手をかけることで、自分の好みに刃物を育てる喜びがあるともいえるでしょう。
一方、ステンレスの刃は、鉄に10.5%以上のクロムが含まれ、その他ニッケルやモリブデンなどの金属を混合した合金鋼です。鋼の表面に極薄のクロムの膜があるので錆びにくく、メンテナンスも簡単。初心者が揃えるときの最初の一本に向いています。金属としては硬めなので、自分で研ごうと思うとちょっと力が必要です。
狩猟やキャンプなどの正当な理由なく、刃体の長さ6cm以上のナイフを携帯することは、銃刀法により禁止されています。車のダッシュボードや座席下、トランクルームなどに刃物を置きっぱなしにせず、車内に積むのはキャンプの行き帰りのみにしましょう。
持ち運ぶ際は、キャンプ道具と一緒にコンテナやケースにしっかり納め、すぐ手に取れない状態に。できれば鍵のかかる容器に入れてください。徒歩キャンプなら、ナイフを入れたケースに鍵をかけ、バックパックの底の方に入れます。
キャンプに行くために持ち運んでいるという証拠として、キャンプ場の予約確認書や予約メールを携帯します。帰路はキャンプ場の領収証が証拠になるので、無くさないようにしてください。
なお、サバイバルナイフ(軍用ナイフ)、ダガーナイフ、短刀、ランボーナイフはキャンプ用のナイフとして認められていないので注意が必要です。
鉈やアウトドアナイフの使い方を覚えて、ワンランク上のキャンパーに! いつもお料理に使う包丁の延長線で考えれば、そんなに難しくありません。安全に配慮し、スマートに鉈やナイフを駆使する姿は、きっとハンサム・キャンパーに映るはずです!