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あのタイプミス「よろしく尾根ギアします」を現実にしたい

クリエイター

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伊藤健史

伊藤健史

1975年、神奈川県生まれ。会社員・ライター。Webサイト『デイリーポータルZ』を中心に、有毒生物や街歩きについての記事を執筆。バレンチノや自治体の指定ゴミ袋、カップ焼きそばの中蓋など、パッと見ゴミにしか見えないものを収集している。

打ち間違いのホームラン王、尾根ギア

普段はうだつの上がらない会社員の私にも、ごくごくたまに狂気のようにモチベーションが上がり頭はギュンギュンと高速回転、キレッキレのビジネスの申し子のようになって先方の心を動かす簡潔で流麗なビジネスメールをすらすらと綴る奇跡の絶好調タイムが訪れたりするのだが、そういったゾーンをあっけなく終了させるのが文字の入力ミスや変換ミスである。

タイプミス1

「お世話になっております」の間違い。絶好調どころか書き出しじゃねえか

タイプミス2

「エクセル」が駅セルに。得体のしれない添付物

タイプミス3

「修正を送付いたします」がひたすら絵を送る予告に。相手にしてみたら脅迫に近い

タイプミス4

動揺してるなー

すこんと集中が絶たれ、もとのうだつのあがらないおっさんに戻ってよくわからない文脈になった画面をぼーっと見つめては、「なんかいいな」と思っていちいちスクリーンショットで保存していた。これがほんとうの私だ。

打ち間違いのスクショフォルダ

2013年あたりからポツポツと。最初のほうはナンバリングとかして無駄に情熱をそそいでいた

数々の打ち間違いの中でもっとも頻出するワードがこれだ。

タイプミス5

「尾根ギア」

「お願い」と打とうとして英数入力のONEGAIがAとIの打鍵順序のミスでONEGIAになり、コンピューターは「なにこいつこの文脈で尾根とか言いだしてんだ」と思いつつも指示どおりに変換、「尾根ギア」が誕生する(かな入力派の方すみません)。

タイプミス6

よろしく尾根ギア

タイプミス7

なんかいい感じで締めようと思ったら尾根ギア

無表情で画面に表示された尾根ギアと対峙した時に、私の心に浮かび上がるのはこんな心象風景だ。

尾根ギアのイメージ図

向こうに尾根を望みながら何かを動かす事もなく、ただ回るギア。澄んだ青空には黄金に輝く「尾根ギア」が現れたり消えたりしている

少しでも気を抜くとサイバー空間に侵入してくるこの奇妙な存在「尾根ギア」は、我々に何を伝えようとしているのだろうか。

これを具現化すれば、何かがわかるような気がした。

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