【勘違い】防虫剤を正しく使っている人は4人に1人だけ。ムシューダ担当が教える間違いの原因とは?
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世代を超えて広く知られる、ホリエモンこと堀江貴文さん。実業家・著述家・投資家・YouTuberなど多くの肩書きを持つが、バイタリティあふれる活動内容に合わせて後から肩書きが増えている、といったほうが適切かも知れない。今回は、さまざまなジャンルの情報やビジネスモデルに精通する堀江さんに、ホームセンターの将来像について話を伺った。
「これからのホームセンターは、『あそこに行けば何かやってる!』という場所になるべきだと思います。たとえば、ここ数年のアウトドアブームの影響で、BBQやキャンプ用品の需要が高まっていますよね。首都圏では、食材や用品レンタルがセットになっていて、手ぶらで訪れられるBBQ場が増えています。ビア缶チキンなど、アメリカンスタイルのBBQを体験できる施設まであります。こうした“ちょっと新しめのBBQ”を、ホームセンターで体験イベントとして実施するのもひとつのモデルケースになるんじゃないでしょうか」
ビア缶チキンとは、蓋を開けた缶ビールを丸鶏に差し込んで蒸焼きにするアウトドア料理。豪快・簡単・美味と三拍子そろい、場を盛り上げてくれる鉄板メニューとして注目を集めている。カインズはもちろん、いまや多くのホームセンターで、アウトドアでのシチュエーションを想定した商品ディスプレーを目にすることができる。堀江さんの提案は、商品ディスプレーにとどまらず実際の使用シーンまで再現して、消費者にその楽しさや魅力を体験してもらうというものだ。
「ほかにも、体験イベントにはいろいろな可能性があると思うんですよ。スマホの自撮り棒、アクションカメラやウェアラブルカメラ、ミラーレス一眼カメラが当たり前の存在になってきて、最近では、プロの映像作品のような動画を撮れるブレ防止機器『ジンバル』や『スタビライザー』を使う一般人が増えつつありますよね。子どもを持つ親とかペットオーナーとか、素敵な思い出を映像に残したい人たちから、絶大な支持を得るんじゃないかな」
「ただ、難しそうだから二の足を踏む……。そこで、体験イベント! もちろん、カメラ店系の家電量販店でも同じイベントを開けます。ただ、僕が狙いたいのは、最初から撮影機器に興味がある客層じゃない。生活必需品をホームセンターに買いに来た人たちが、たまたま体験イベントに出合って、笑い声をあげながら楽しく試用してみて、商品を買うというストーリーが理想ですね」
小売店の将来像を語るにあたって、いまや不可欠となっているキーワードといえば「デジタル化」や「IT化」。カインズでは2019年にデジタル戦略本部という新組織を立ち上げ、ECサイトにとどまらず、専用モバイルアプリ「CAINZアプリ」の機能強化、デジタル技術を生かした実店舗でのサービス向上を進めてきた。
「デジタル化やIT化には、もちろんいろいろな可能性があると思っています。それとともに、今後の小売ビジネスでさらに広がりを見せそうなのは“店舗の倉庫化”。これまでの小売ビジネスは、倉庫にある在庫の一部を店舗に運び込んで販売する形態が主流でした。そこで必要となるのは、倉庫と店舗の家賃・管理・流通といったコストです。でも店舗を倉庫化してしまうと、家賃だけでなく、管理や流通のコストまで減らせる。結果、商品の売値を下げられますし、全員にメリットが生まれます。もちろん、広い土地が少ない街中では難しいでしょうが、クルマで買い物に行くような郊外型の店舗であれば、すぐに実現できますよね」
倉庫化にもつながる話だが、カインズでも自社の「CAINZアプリ」でユーザーがリアルタイムに在庫を確認したり、商品を取り置きできたりするシステムを構築。時間をかけずに目的の商品を購入できるよう図っている。
また、倉庫化とデジタル化の特性を生かして、店舗に入らず敷地内の駐車場に設けられた専用ロッカーで、都合のよい時間に商品を受け取る「Drive PickUp」サービスを一部店舗で導入。24時間対応(伊勢崎店は営業時間内)とし、ユーザー本位のライフスタイルを支えるサービスを実現している。
「デジタル化に関して言えば、レジの形態は今後も大きく変わっていくはず。商品を自分でレジまで運んで会計するセルフレジは、スーパーマーケットやユニクロなどで一般化していますよね」
「これからは、レジそのものがなくなると言われているし、そんな難しい話じゃないんです。店舗を出入りするときに、商品の価格と消費者のクレジットカード情報を読み取れるゲートを設置するだけでいい。すでにアメリカでは、こうしたシステムが導入されています。この方法だと、レジに並ぶ必要はなく“待つ”という行為そのものがなくなる。人件費も大幅に下げられます。これはホームセンターに限らず、すべての小売業にとってのメリットですよね」