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無花果(いちじく)|特徴や栽培方法などくわしく解説【解説動画付き】

調べてみた

カインズ How to 園芸編

カインズ How to 園芸編

カインズ・スタッフ自らが実践した情報満載。動画で見る「カインズ How to」の園芸関連のコンテンツを文字起こししています。

無花果(いちじく)は、食用の実をつけるクワ科の植物で、家庭でも栽培しやすい果樹として知られています。この記事では、無花果(いちじく)の栽培を検討中の人に向けて、無花果(いちじく)の特徴や栽培方法などについて解説します。また、無花果(いちじく)の栽培作業をまとめた年間スケジュールも紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

無花果(いちじく)について

イチジクについて

果物で知られる無花果(いちじく)は、クワ科に分類される落葉樹木の一種です。みずみずしい甘さが嬉しい無花果(いちじく)。ドライフルーツにしてもおいしいですよね。花がない果実と書きますが、実際は花がないわけではなく、花は果肉の中にあるため、花の位置を確認しづらいという特徴があります。

原産はアラビア南部で、不老不死の果物とも呼ばれています。花言葉は「子宝に恵まれる」「実りある恋」。1つの木に多くの実をつける無花果(いちじく)の生態が、花言葉の由来となっているそうです。

名前の由来や歴史

無花果の葉と果実

無花果(いちじく)は、旧約聖書に登場します。旧約聖書には、アダムとイブが自分たちの裸を隠すために無花果(いちじく)の葉を身につけたとあります。一説によると、中国で流通していた「映日果(エイジツカ)」という名称になまりが加わり、「無花果(いちじく)」に変化したと考えられています。

無花果(いちじく)の原産地はアラビア南部で、日本への伝来は江戸時代の初期とされています。イラン(当時はペルシャ)から中国へ、そして長崎に伝来しました。

おもな生産地

無花果の果実

無花果(いちじく)は、愛知県や和歌山県、兵庫県、大阪府、福岡県などで生産されています。一方、海外の生産地は、アメリカ・カリフォルニア州のほか、トルコやエジプト、アルジェリア、モロッコ、イランなどの国です。なかでも、トルコやイラン産の無花果(いちじく)は乾燥タイプが流通しています。

収穫時期

無花果の収穫

無花果(いちじく)には、夏果と秋果の2種類があります。夏果とは、夏に実がなる無花果(いちじく)のことで、秋果は秋に実がなるものを指しており、収穫時期はそれぞれで異なります。夏果の収穫時期は6~7月頃で、秋果は8~10月頃です。品種によって、夏果や秋果だけのものもあれば、夏果と秋果の両方の時期に収穫できるものもあります。

国内における収穫量と生産量

無花果を出荷

農林水産省が2018年に実施した「特産果樹生産動態等調査」によると、全国の収穫量の合計は、11,860.7tで、出荷量は10,474.4tでした。出荷量のうち575.1tは加工品用として出荷されています。また、無花果(いちじく)の主要な産地別の収穫量は、和歌山県が最も多い2,178tで、次いで、愛知県が1,996.5tで、大阪府が1366.5tとなっています。

※参考:特産果樹生産動態等調査|農林水産省

無花果(いちじく)の栄養素

カットしたイチジク

無花果(いちじく)は便秘に効果があるとよく聞きますが、これは水溶性食物繊維であるペクチンを豊富に含んでいるからです。ペクチンは、腸の働きを促す作用があるといわれています。他にもビタミンB群やカリウム、カルシウム、鉄・亜鉛などがバランスよく含まれているので、健康のために食べるという方も多いのではないでしょうか。

また、眼精疲労改善効果が期待できるアントシアニンや、胃もたれを防ぐフィシンという成分も含まれています。

近年注目されているのが、無花果(いちじく)の種子に含まれている植物性エストロゲンという栄養素で、ホルモンバランスを整えたり、女性特有の生理痛や更年期障害などを緩和する効果も期待されています。

無花果(いちじく)のおもな品種

無花果の品種

ここでは、無花果(いちじく)の代表的な品種やそれぞれの特徴などについて、くわしく解説します。

桝井ドーフィン

桝井(ますい)ドーフィンは、一般に流通しており、やや大ぶりの実が特徴的な無花果(いちじく)です。夏果、秋果のどちらも収穫されている兼用品種です。耐寒性は、一般的な無花果(いちじく)と同じで、やや弱い傾向にあります。また、樹勢も強くありません。

とよみつひめ

とよみつひめは兼用品種で、メロンやマンゴー、ブドウなどと並ぶ糖度17度であるほか、皮ごと食べられるユニークな無花果(いちじく)です。とよみつひめは、福岡県で開発された品種のため、県内の生産者や生産団体のみが栽培できます。耐寒性は弱く、樹勢は中程度です。

ブラウン・ターキー

ブラウン・ターキーは、夏果も秋果も収穫できる兼用品種です。果実は小ぶりで、甘みと酸味のバランスがよい無花果(いちじく)として知られています。耐寒性や樹勢が弱い傾向にあります。

ザ・キング

ザ・キングは、夏果にしか収穫できない夏果専用の品種です。果実は大ぶりですが、比較的味がよい無花果(いちじく)として知られているほか、皮ごと食べられます。外皮は、成熟しても黄緑色から変わりません。耐寒性や樹勢は弱い傾向にあります。

蓬莱柿(ほうらいし)

蓬莱柿(ほうらいし)は、秋果専用の品種です。ほかの品種と区別するために、日本の在来種を意味する「日本いちじく」とも呼ばれています。ほどよい甘さと酸味がある無花果(いちじく)です。耐寒性・樹勢ともに強い傾向にあります。

ビオレー・ソリエス

ビオレー・ソリエスは、フランス産の黒い無花果(いちじく)で、秋果専用の品種です。甘く、内部が裂けにくい特徴があります。国内の市場に出回らないことから、「幻の黒いちじく」とされています。耐寒性は中程度で、樹勢は蓬莱柿よりも強いです。

無花果(いちじく)の栽培に必要なもの

イチジクの植木鉢

  • 無花果(いちじく)の苗…育てたい分だけ用意
  • 植木鉢…8号以上のものを用意
  • 弱アルカリ性の土…植木鉢のサイズに合わせて適量
  • 油粕などの有機肥料(冬季)…植木鉢のサイズに合わせて適量
  • 緩効性肥料(3〜10月)…規定量に合わせて適量
  • 有機石灰…植木鉢のサイズに合わせて適量

無花果(いちじく)の栽培時期について

イチジクの育て方カレンダー

無花果(いちじく)の栽培に必要な作業を行う際に適している時期を一目で確認できるよう、図にまとめました。無花果(いちじく)の収穫は7月から10月頃。日当たりのよい場所を好みます。植え付ける時期は、2月中旬から4月、もしくは11月から12月中旬がよいでしょう。栽培時の目安として参考にしてください。

無花果(いちじく)の栽培方法・育て方

イチジクの実

無花果(いちじく)を家庭で育てる場合、どのような点に注意して栽培すればいいのか、以下で解説します。

日当たりの良い場所で栽培する

日当たりの良い場所

無花果(いちじく)の栽培に適している環境は、日当たりの良い場所です。庭植えにする場合は、日が当たりやすい南向きに植えるようにします。ただし、寒さや強風に弱いため、風が当たらない場所や、冬場は室内の日当たりが良い場所で栽培しましょう。鉢植えで育てる場合は、枝を剪定し、適度な高さに保つことで栽培しやすくなります。

苗の植え付け

苗の植え付け

無花果(いちじく)の苗木を用意し、鉢植えで植え付けを行います。植え付けの1ヶ月程前に植穴を準備し、有機物や石灰などを入れておくとよいでしょう。土は弱アルカリ性のものがおすすめです。

イチジクの育て方 日常のお手入れ1

今回は、苗木を3月頃に植え付けます。鉢で育てるなら、8号以上の鉢がおすすめです。

用土の選び方

イチジクの育て方 日常のお手入れ2

無花果(いちじく)を栽培するための用土は、水はけや水もちの良い弱アルカリ性の土を選ぶことが大切です。市販の用土を混ぜ合わせて土壌を整えるなら、「赤玉土小粒(7~8):腐葉土(3~2)」の割合で配合します。もしくは、「花や野菜専用の培養土(7):赤玉土(3)」の割合で配合した土を使用しましょう。

水やりのポイント

イチジクの育て方 日常のお手入れ3

根の生育が速くなると、水切れを起こしやすいので、水遣りは欠かせません。

水の与え方は、鉢植えと庭植えで異なります。鉢植えの場合は、鉢底から水がチョロチョロと流れるまで水を与えます。一方、庭植えでは、水切れにならないように、表土が乾いたタイミングで水やりをしましょう。

肥料のポイント

イチジクの育て方 日常のお手入れ4

無花果(いちじく)は肥料の吸収が多い果樹です。冬のあいだは元肥(もとごえ)として、油粕などの有機質肥料を施します。3月から10月の間は月に1回、緩効性肥料を規定量与えます。土の表面に有機石灰を蒔いておくと、果実のカルシウム補給、雑草防止、土の乾燥防止になります。

剪定・摘心(てきしん)・芽かき

無花果の新芽

無花果(いちじく)の栽培で欠かせない作業は、剪定です。栽培し始めた年は、実がつく前に2本の枝を残し、それ以外の枝は30cm程度の長さまで切り落とします。実ができた翌年からは、収穫後の冬場のうちに剪定する必要があります。

また、苗の生長を促すために先端の芽をつかみ取る「摘心(てきしん)」や、実がつく枝に栄養を集中させるためにわき芽を剪定する「芽かき」の作業も不可欠です。

摘果(てきか)・収穫

イチジクの育て方 特徴

無花果(いちじく)は1枚の葉に対して1つの実ができますが、一枝に6~8個を目安に摘果(てきか)しましょう。赤く色づき始めると熟すのは早く、4~5日程度で収穫できます。

無花果(いちじく)の栽培方法・育て方のポイント

イチジクの植木鉢

無花果(いちじく)は、日光を好むため日当たりのよい場所で育てることが大切です。また、水と肥料を適切にあげることも重要なポイント。

果実が毎日1個ずつ熟すところから、その名が付いた無花果(いちじく)。さまざまな品種があり、もっとも栽培が多いと言われている「桝井ドーフィン」、耐寒性が強く収穫量の多い「日本種(蓬莱柿)」、甘みが強く秋に収穫できる「ビオレー・ソリエス」など、お気に入りの品種を育ててみてくださいね。

植え替えの適期は11~3月

無花果(いちじく)の植え替えは、11~3月頃が適しています。植え替えは、2年に1度を目安に行いましょう。鉢替えは、新しい鉢に鉢底石を敷き、2分の1~3分の2の深さまで土を入れ、苗木は樹高の30cm程度で根を切り、広げながら鉢に植えます。

庭植えの場合は、50cm程度の直径と深さの穴を掘り、掘り起こした土と、その土の2~3割の腐葉土を混ぜ合わせます。苗は樹高50cm程度で根を切って穴に植え、腐葉土を混ぜた土で覆いましょう。

さし木・つぎ木の方法と適期

無花果(いちじく)を増やす方法には、さし木とつぎ木という方法があります。さし木は、実がついた翌年の3~4月頃が適しており、枝の先端から15~20cm程度の位置でカットします。樹勢が弱い品種を栽培している場合は、つぎ木を3~4月頃に行いましょう。つぎ木は、台木と補木の切り口に癒合剤を塗り、それぞれの切り口を合わせて、つぎ木専用のテープで保護すれば完成です。

注意したい病気と害虫対策

無花果の木のカミキリムシ

無花果(いちじく)を栽培する際は、病気や害虫の発生に注意しなければなりません。カビによって腐敗が進む「疫病」や、葉の表面に斑点ができ、裏面は粉状になって枯れる「さび病」などの病気に注意しましょう。また、カミキリムシやセンチュウなどの害虫の発生にも気をつけなければなりません。

とくに、カミキリムシは無花果(いちじく)を食い荒らす性質があるため、なるべく幼虫のうちに捕殺するか、防虫ネットや殺虫剤などを使用しましょう。

無花果(いちじく)の栽培方法・育て方の注意点Q&A

イチジクの実

Q. よい無花果(いちじく)の苗の選び方を教えてください。

A. 根張りがよく、根や幹にコブなどがない苗を選ぶとよいでしょう。主幹の太さは品種にもよりますが、まっすぐ力強く伸びているものがおすすめです。

Q. 庭植えもできますか?

A. できます。基本的な育て方も鉢植えと変わらないので、日当たりのよい場所に植えましょう。ただし、無花果(いちじく)は耐寒性がやや弱く、関東北部より北の地方では育てるのが難しいとされています。鉢植えの場合でも、冬場は無暖房の室内に入れておくと安心です。北部で育てたい方は、できるだけ耐寒性の強い品種を選びましょう。

Q. 種から育てることはできますか?

A. 外国産の乾燥無花果(いちじく)など、品種によっては可能です。ただし、日本で流通している無花果(いちじく)は雌株だけでも実が熟すように改良されているため、中の種は受粉できていない場合がほとんど。種から育てたい方は、受粉している種子を入手しましょう。

無花果(いちじく)の栽培方法・育て方の解説動画

デリケートな無花果(いちじく)の実は完熟果の流通が難しいので、樹上で完熟した実を楽しめるのは家庭で育ててこその楽しみです。

おいしい無花果(いちじく)の実を食べられるよう、ぜひ無花果(いちじく)の栽培に挑戦してみましょう!

まとめ

無花果(いちじく)は、家庭でも栽培しやすい落葉樹木です。ただし、疫病などの病気やカミキリムシの害虫による被害への対策をしっかりと施しておく必要があります。たとえば、防虫ネットや殺虫剤などを活用しましょう。 株式会社カインズの「公式通販・オンラインショップ」では、オリジナル商品の取扱いが豊富で、ガーデニングや園芸作業に必要なアイテムが、ボタン一つでそろえられます。園芸用品や土、肥料、ホース、園芸用の防除スプレーなどを一式まとめて入手できます。

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