リンクをコピーしました

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • もっと見る

キティちゃん、すみっコぐらしの「ぬいぐるみ」も自作できる。手芸グッズが累計100万個売れた秘密

メーカー

尾上敬一

尾上敬一

株式会社尾上萬代表取締役社長。1983年生まれ。2002年入社、営業・企画担当を経て、2007年に取締役に就任。2017年より社長に就任。

「はじめてのソーイングキット」自作ぬいぐるみがブームに!

ミニオンやキティちゃんなど、「はじめてのソーイングキット」で作ったぬいぐるみ


シリーズ累計販売100万個。

そんな途方もない数字を叩き出しているおもちゃがある。何十年もかけて積み上げた数字ではない。2020年8月から10月の、わずか3ヵ月間に限ると30万個が売れた。平均して月に10万個。今なお上乗せを続けている爆売れアイテム。それが「はじめてのソーイングキット」だ。

「はじめてのソーイングキット」は、安心安全な先端の丸いプラスチックの針と糸で、順番通りにパンチ穴を通せば簡単にキャラクターが作れる手芸グッズ。対象は主に小学生で、特に女の子から支持を集めている。

キティちゃんやすみっコぐらし、ちびまる子ちゃん、ミニオンなどの人気キャラクターのぬいぐるみが手軽に自作できてしまうことに加え、500円程度の価格で買えるオトク感が市場で好評を博した。コロナ禍の巣ごもり需要、手芸ニーズの高まりの流れにうまく乗ったという面もある。しかし、これまでも販売していた普通の商品が、なぜ急に大ヒット商品へと生まれ変わったのだろうか。

「はじめてのソーイングキット」シリーズを仕掛けたのが、大阪市にあるおもちゃメーカー、株式会社尾上萬。代表取締役社長の尾上敬一さんに、ヒットの裏側や理由、モノづくりへのこだわり、そして今後の展望などを直撃した。おもちゃメーカーが語るビジネス話の原点にあったのは、いつも子どもたちの笑顔だった。

尾上萬のオフィスには開発したおもちゃがズラリ

「はじめてのソーイングキット」ヒットのきっかけ

「もともと展示会でクマやライオンなど、動物のぬいぐるみを作るキットを目にしたのがきっかけでした。『これが好きなキャラクターだったらもっと面白くなるのでは?』と思い、まずはサンリオさんのキャラで始めました」

尾上さんは「はじめてのソーイングキット」誕生のきっかけを振り返る。4年前に代表取締役に就任して以来、キャラクターライセンスを持つ版権元との付き合いを拡大させてきた背景があった。

「うちはずっと、お買い得感のある低価格路線を中心にやってきましたが、価格競争に巻き込まれることのないキャラクター商材を増やしたいと考え、版権元様とのビジネスを拡大していき、今に至っています」

発売当初はシリーズ点数も少なく、終売も繰り返しながら細々と展開していた「はじめてのソーイングキット」。だが、尾上さんは決して諦めなかった。

「モノとしてはすごくいいと個人的に思っていたので、粘り強くキャラを増やし続けました。そして、当初はギフト需要を狙い、箱に入れて少し高い値段で販売していたのを一新したんです。中身が見えるパッケージに変更し、ワンコイン価格に下げたところ、売れ行きが伸び出しました」

キャラクターの選択肢が広がり、価格が下がったところにコロナ禍の需要が重なったのだ。今後は男の子向けのキャラクターを投入したり、もう少し年齢の高い層にアプローチしたりと、さらなる手を打っていくという。

「はじめてのソーイングキット」。左が以前の商品。右が価格を下げ、中身を見えやすくした現行品

創業から100年超! 「尾上萬」は問屋からメーカーへ

敬一氏で5代目だと言う尾上萬。明治37年創業で、ルーツは問屋だ。初代から3代目までは問屋、先代の頃にメーカー業にシフト。この決断がなければ今の「尾上萬」はなかった、と尾上さんは話す。

「3代目までの問屋業時代に培ったお付き合いをベースに、私の父である先代がメーカー業にシフトする決断をしました。私が小さい頃なので1980年代ですね。自分たちで適正な値決めができるように、という思いがあったようです」

2002年、尾上さんが高校卒業後に入社。以後、とにかく現場を駆けずり回る毎日を送った。

「入社後は、地方の問屋さんや展示会、イベントを回ったり、中国の製造現場に1ヵ月張り付いたりと外回りに明け暮れました。いまだにそのときの流れで営業担当を続けています。製造現場でできることなどを一通り把握してないと、適切な提案はできません。また、お客さんのところで会話した内容をフィードバックしたおもちゃを開発すれば、ミスマッチが起きませんしね」

2007年に取締役に就任してからは、4代目のベースの上にさらなる価値を積み重ねた。

「玩具流通だけでなく、関連する業界に販路を広げるために、最初は菓子ルートの開拓をがむしゃらにやりました。次にライセンスのルートを攻めて、大手版権元とは一通りお付き合いできるように。今は靴などのファッションや書籍など、新たなジャンルにアタックしているところです」

「尾上萬」本社の外観。すべてのおもちゃがここから全国へ配送される

loading

関連するキーワード

となりのカインズさんをフォローして最新情報をチェック!

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Instagram
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

RELATED関連する記事

POPULAR人気の記事

  • Daily
  • Weekly

広告掲載について

NEWS LETTER ニュースレター

Webライター・イラストレーター募集

取材のご依頼や情報提供はこちらから