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2020年7月、カインズで発売された1万枚もの布製マスクが、瞬く間に完売した。再販してもまた完売。再再販してもまたまた完売! 累計約4.6万枚が飛ぶように売れ、今なお増産を重ねるヒット商品となっている。
今年7月に発売された「EDW」の洗えるマスク。現在はシャンブレーブルー、ブラック、グレー、ネイビーの4色
このマスクをよく見ると、赤いタグに「EDW」の3文字。そう、実はこのマスク、EDWINとカインズのコラボによるワークウェアブランドの商品なのだ。
国内ジーンズシェアトップのEDWINは、なぜカインズとコラボしたのか。「EDW」ブランドが生み出す、職人向けワークウェアはどこが優れているのか。株式会社エドウインで「EDW」ブランド立ち上げを担った鄭達二さん、営業の長澤里紗さん、同じく営業の高地悠吏さんに話を伺った。
左:株式会社エドウイン ブランディング&マーケティング推進部長(兼)ブランディング推進課長 鄭達二さん 中:株式会社エドウイン 営業本部 営業第二部 営業第三課(兼)eコマース営業課 長澤里紗さん 右:株式会社エドウイン 営業本部 営業第二部 営業第三課 高地悠吏さん
「職人向けのスタイリッシュなワークウェアを作りたい」──2019年10月にデビューした「EDW」は、そんな思いから生まれたEDWIN×カインズのコラボブランドだ。
背景にあるのは、ワークウェアのトレンドの変化。ひと昔前までは、いかにも作業服然としたいかついスタイルが主流だったが、最近はタウンウェアとして着られるものも増えている。EDWINもその流れに注目していたと鄭さんは話す。
「近年はワークウェアやビジネスウェア、スポーツウェアなど多くの分野でカジュアル化が進み、垣根がなくなりつつあります。4、5年前にはデニム地のワークウェアがトレンドになりましたし、我々としてもワークウェア領域への参入は大きな課題だと考えていました。そんな中、カインズさんから『デニムのワークウェアを作りませんか?』とお話をいただいたんです。これはもう、やるしかありませんよね」(鄭さん)
とはいえ、ローンチまでには越えなければならない、いくつもの壁が。最初のハードルは価格だった。
「ワークウェアは、2,000~3,000円前後の商品が主流です。しかし、EDWINの名を冠したデニム商品の下限価格は5,900円というのが我々のルール。EDWINブランドとして販売するのは難しいと考えました」(鄭さん)
商品ラインナップも問題となった。カインズが希望したのは、ウェアだけでなくキャップ、靴、雑貨なども含めた商品構成。ジーンズメーカーであるEDWINがすべてをカバーするのは困難だ。実は、このワークウェアの話は立ち消えになる可能性もあったという。
「一度はとん挫しそうになりましたが、カインズさんの熱意に押され、EDWINから『それなら一緒に新しいブランドを立ち上げましょう』と提案し、『EDW』が誕生しました」(鄭さん)
皆さんが着用しているのは「EDW」のマスク。赤と黒の強そうなロゴが際立つ
「EDW」の価格帯は、5,000円前後。作業服ブランドのウェアと比べると1,000〜2,000円ほど高価格だが、その分ジーンズメーカーならではのこだわりをつぎ込んでいる。
「ウェアに関しては、EDWINがデザインや製造を担当。靴や雑貨はカインズさん主導で製造し、EDWINはデザインを監修。『EDW』は、両社の強みを発揮したブランドです」(鄭さん)
2019年10月に発売された「EDW」第1弾のラインナップは、デニム地のジャケットやパンツ、ベスト、ダンガリーシャツなど8商品。どのアイテムも、目指したのは機能性とデザイン性の両立だ。
腕が動かしやすい、ポケットからモノが落ちないなど、ワークウェアの基本を満たしたデザインを提案し、カインズからフィードバックを受けながら、デザインを完成。そのうえでEDWINがもっともこだわったのは、デニムのクオリティだった。
「正直なところ、その辺で買ってきたワークウェアの素材をデニムに置き換えて『EDW』のタグをつければ、デニムのワークウェアなんて簡単に作れます。でも、それでは我々がやる意味がありません。EDWINが作るからには、“ジーンズ専門メーカーならではのクオリティ”を追求することが大前提でした」(鄭さん)
そもそもデニムは、生地が厚くて縫製が難しく、専門知識がないときれいに染まらない特殊な素材だという。
「生地の品質はもちろん、細かい仕様、ステッチ、洗い加工などにもEDWINのノウハウを活かし、同じデニムでもほかとは一線を画す仕上がりを目指しました。動きやすさ・強度・快適性という相反する条件を満たしつつ、カジュアルでデザイン性も高い商品になっています」(鄭さん)
細部の工夫について尋ねると、「全部話すと夜になりますよ?」と鄭さん。長澤さんもデニム愛、「EDW」愛を語ってくれた。
「例えばこのカーゴデニム。通常はポケットが横につくのですが、あえて前身頃につけました。ポケットもフラップの片側を縫い込み、モノが落ちにくいようにしています。
というのも、職人さんは車の乗り降りが多いので、ポケットが横にあると中に入れたスマホやタバコなどが後ろに回って、座った時にお尻で踏んでしまうんですね。ポケットが前についていればその心配はありませんし、シートベルトをする時にもポケットが邪魔になりません」(長澤さん)
カーゴデニムの前身頃につけたポケット
「しかもこのパンツ、ストレッチ素材なんです。この扱いが難しいんですよ。デニムは、洗い加工で水を通すと縮みます。そうなると、形が崩れたり、パーツを付けた部分で歪みが出たりするんです。安い商品を見ると、たいてい生地が縮んでウエストやポケットがうねうねしています。でも『EDW』の商品は、ストレッチ素材でありながら歪みもなくきれいなんです」(鄭さん)
ストレッチ素材なのに歪みなくきれいなウエスト
「この3本針(トリプルステッチ)もそう。ワークウェアでは、強度を高めるために生地を巻き縫いにして、3本の糸でがっちり縫製します。でも、その分、縫い目の部分が分厚くなり、履き心地が悪くなってしまうんですね。なおかつストレッチ素材なので、縫い目がうねうね歪んでしまいます。そこで、このパンツではステッチを3本入れつつ、巻き縫いではなくインターロック(端がほつれないようかがり縫いすること)にしました。ワークウェアのディテールを残しつつ、肌への当たりがよく履きやすいものに仕上げました」(鄭さん)
デニムの外側は丈夫な3本針、内側は肌への当たりのよさと履きやすさを追求したインターロック縫い
デザイン面では、ただカジュアルなだけでなく、お客様を訪問する時にも失礼のない“きちんと感”を演出した。
「都心で働く職人さんが増え、車ではなく電車で移動する方も最近は多くいらっしゃいます。作業服というとダボッとしたイメージがありますが、『EDW』のウェアの多くはタイトなシルエット。仕事終わりにこのまま飲みに行っても、まったく違和感がありません。ライダース型のデニムジャケットもカッチリしたデザインなので、お客様を訪問する時はきちんと着て、仕事場との行き帰りはジッパーを下ろしてラフに着こなしていただくこともできます」(高地さん)
タイトなシルエットのEDW デニムジャケット、インナー:EDW ロングスリーブTシャツ、ボトムス:EDW カーゴデニムパンツ、シューズ:安全スニーカー
タイトなシルエットのEDW デニムジャケット、インナー:EDW ロングスリーブTシャツ、ボトムス:EDW カーゴ、シューズ:安全スニーカー