料理研究家・リュウジの簡単やばうまレシピ「キノコ柚子胡椒バターパスタ」
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アロマティカスは香りが良く、ミントの代わりに活用したりハーブティーに使用できる多肉質のハーブです。栽培の難易度は低いのですが、湿気や寒さには弱いなど知っておいたほうがよい注意点も。この記事では、アロマティカスの育て方や増やし方のコツを中心に解説します。
アロマティカスは、シソ科プレクトランサス属の非耐寒性の多年草。原産地はインドや南アフリカで、厳しい寒さとは縁のない環境です。別名を「キューバン・オレガノ」や「スープオレガノ」、学名を「Plectranthus amboinicus」と呼びます。
アロマティカスは少し甘さのあるミントのような爽やかな香りを持っています。その香りが持つリフレッシュ効果を生かして、リラックスや安眠、緊張の緩和につなげる狙いでハーブティーをはじめとする飲み物や料理の食材として使用されることが多いです。香りには虫除けの効果も。
また、やけどや皮膚の炎症を抑える抗菌作用があることから、原産地では「メディカルプランツ」としても親しまれています。
アロマティカスはキュートな見た目からインテリアとしても人気です。細かい産毛に覆われたかわいくて丸い葉っぱは、触ってみると肉球のようなプニプニとした弾力が特徴。こうした特徴から、多肉植物としても扱われることもあります。
アロマティカスの花言葉は「友情」「沈静」です。「友情」の由来は諸説あり。「沈静」は治癒薬としても使われてきた歴史があるためだといわれています。
アロマティカスを育て始めるにあたって必要なものや、あると便利なものを紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ホームセンターなどで春先から出回ります。育てたい数だけ苗を用意しましょう。
小さな苗は二回りほど大きな鉢に植えつけが必要です。直径9cm程度の鉢に入っていた苗であれば、直径15〜20cm程度の鉢がちょうどよいサイズ。複数の株を植えつけたい場合は、プランターを使います。60cmのプランターに2〜3株を植えつけるのが目安です。
市販の培養土を使用してください。草花用、野菜用、ハーブ用などが適しています。
アロマティカスは比較的乾燥に強い反面、過湿に弱い性質があります。根が湿りすぎている状態だと傷むことがあるので、市販の培養土に小粒か中粒の赤玉土、あるいは多肉植物用の培養土を2〜3割ほど混ぜたものでもよいでしょう。自分で配合する場合は、小粒赤玉土6に腐葉土か堆肥を4程度配合した用土がよいでしょう。
ピートモスなど、水もちがよくなる用土は向きません。
鉢土の表面に置くタイプの緩効性化成肥料か有機個性肥料、または液体肥料を用意しておきましょう。最高気温が30℃を超える時期を除いて、春から秋に与えると生育がよくなります。
自分で配合した用土を使う場合は、元肥(もとごえ。植えつけの際に用土に混ぜておく肥料)としてマグアンプKなどの緩効性化成肥料を用土に混ぜておきます。
市販の培養土を使う場合、必要な肥料が培養土に含まれているので元肥を加える必要はありません。
剪定や収穫の際に使用します。文房具のハサミでもかまいません。
植え付けや剪定など作業する際に着用しましょう。
水やりに使います。使用頻度の高いものなので、デザインが好みのものを入手したいですね。
アロマティカスは育てるのが難しい植物ではありませんが、枯らしてしまわないようにすくすく育てるにはいくつかのポイントがあります。水やりや肥料の与え方、増やし方などの4つのポイントをご紹介します。
アロマティカスはとても日当たりを好むハーブです。日当たりが悪い場所や、日の当たりづらい室内などで育てると苗が間延びしてしまうだけでなく、病気にもかかりやすくなってしまいます。また、乾燥を好むので、ジメジメしているような環境は避けて風通しがよい場所で育てましょう。
暑さに強いアロマティカスですが、日本特有の高温多湿な気候が苦手です。
まず、日本の梅雨は株の内側に湿気がこもって蒸れてしまい、そこから株が傷むことがあります。これを防ぐためには、梅雨時は枝がまばらになるように剪定をして風通しをよくするとよいでしょう。剪定で切り取った枝は水に挿して増やしてもよいですし、ハーブティーに使うのもおすすめ。
また、真夏は直射日光が当たらない南向きの軒下などに移します。暑さの厳しい午後の時間帯に、直射日光が当たらないようにしてあげるための対策です。
インド~南アフリカの暖かな地域で生まれたアロマティカスは、寒さが苦手。10度以下になると葉色にツヤがなくなり、最後は茶色くなって枯れてしまいます。春から秋までは戸外で育てますが、落葉樹の葉が落ちた冬の季節は室内の日当たりの良い窓辺で育ててあげられるとベターです。
庭植えにしてあるものは、なるべく根を傷めないように優しく掘り起こして鉢に植え替えしてあげましょう。エアコンの風が当たるような場所は乾燥しすぎてしまうので、置き場所には適しませんのでご注意を。
アロマティカスは「春から秋まで」と「冬」のそれぞれの季節で水のやり方を使い分けます。
春から秋までの季節は、土の表面が乾いたら鉢底から水が出るまでたっぷりと水やりを。アロマティカスは乾燥に強いハーブなので、多少萎れさせても水やりをすれば元気な状態に戻るのでご安心ください。
乾燥に強い反面、寒さに弱いアロマティカスは湿り気に弱いところがあります。根の周りが湿った状態が続くと、根が傷んで最悪の場合は枯れてしまうことも。気温が10度を下回る時期に屋外で育てている場合は、月に1〜2回程度の水やりで十分です。18度を下回らないような屋内で管理できる場合は、日光を十分に当てて、春から秋までと同様の水やりをすると良いでしょう。
肥料は粒状の緩効性化成肥料または固形の有機肥料、もしくは液体肥料を与えましょう。肥料のラベルには植物の種類に応じた適量や、液体肥料であれば希釈倍率が書かれています。肥料を与えすぎると大きくなりすぎて香りが弱くなったり根腐れしたりしてしまうのでご注意を。
アロマティカスは乾燥に強い多肉植物に近い性質を持つハーブです。肥料のラベルに植物ごとの与え方について詳細が記載されている場合、サボテンや多肉植物への与え方を参考に肥料を与えると良いでしょう。もともとサボテンや多肉植物向けの肥料が自宅にあるようなら、それを与えてもよいでしょう。
肥料を与えるのは、真夏を除く春から秋のあいだです。真夏は肥料が多いと根が傷むので、与えないようにしてください。葉の色が薄く、黄色っぽくなってきたら肥料不足のサイン。株元に粒状の肥料を少量与えるか、やや薄めに希釈した液体肥料を与えて様子を見ましょう。
アロマティカスはとても簡単に増やせるハーブです。春以降、生育が進んで新芽が伸びてきたら、葉を2〜3枚つけて枝を切ってください。こうして切った枝を、切り口が水に浸るように、水を入れたコップに挿しておくと、1〜2週間程度で根が出てきます。根が出たら、用土に植えつけます。水に挿す場合は、水を毎日取り替えましょう。
土に挿す場合は、挿し木用の土か、肥料分を含まない小粒赤玉土に挿し、水を張った鉢受け皿に鉢を入れて常に湿り気がある状態を保ってください。こちらも1〜2週間ほどで根が出ます。新しい芽が伸び始めたら、肥料を少量与えて育てていきましょう。
アロマティカスは育てやすく丈夫なハーブですが、苦手とする環境や悪条件が重なると株が傷んだり、最悪の場合は枯れてしまうかもしれません。アロマティカスを育てる上で注意したい点をまとめました。
アロマティカスは、カイガラムシやナメクジなどの害を受けることがあります。
カイガラムシは薬剤が効きにくい厄介な害虫です。見つけたら水で濡らしたティッシュなどで拭き取るか、害を受けた枝が傷んでいるようであれば、枝ごと剪定して取り除きます。
ナメクジは葉っぱを食べ尽くしてしまうので、鉢の縁にぐるりと石灰をまいて予防します。被害が大きいときは、駆除用の薬剤を散布してください。また、見つけ次第割りばしなどで取り除きましょう。
生育が本格化する4月下旬〜6月上旬が植え替えのベストシーズン。最低気温が15度を上回ったら植え替え適期です。日本特有の高温多湿が苦手なので、梅雨入りするまでに植え替えは済ませるようにしましょう。
アロマティカスをはじめとする多くの植物は根が伸びる勢いと、茎や葉が育つ勢いが比例します。鉢の中が根でいっぱいになってしまうと、根が伸びにくくなると同時に、地上部の生育も衰えてしまいます。株が育って鉢がぎゅうぎゅう詰めになってきたら、そのまま一回り大きな鉢に植え替えするか、根鉢を崩して同じ鉢に植え替えましょう。
アロマティカスについて、育て方以外でもよく頂く質問をQ&Aとしてまとめました。
アロマティカスはミント代わりに食べたり、ハーブティーに使ったりと食べ方にバリエーションの多いハーブです。レシピサイトを見てみると、さまざまな創作料理に使われているほど。
ハーブの香りを嫌う虫や鳥は多いため、ゴキブリをはじめとする不快害虫を遠ざける効果はアロマティカスにもあると言われています。虫対策として、株分けした小さな鉢を室内に置いておくとよいでしょう。あくまで「忌避効果を望める」のであり、駆除できるわけではありません。
アロマティカスの特徴であるミントの香りは、陰陽五行(木・火・土・金・水)では「木」または「土」にあたり、四緑木星の方位と相性が良いためです。丸くかわいらしい見た目に癒やされることから、キッチンに置けると料理をする人の心も和むかもしれません。
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アロマティカスは初心者の方でも育てやすく、また増やしやすい植物です。香りがよく、癒やし効果や治癒効果もあるほか、ハーブティーや食材としても活用できます。寒さや日光の強さ、風通しなどの栽培環境にだけは十分注意して、かわいい葉をたくさん育ててあげてくださいね。