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ストックは華やかで初心者でも育てやすく、とても人気の高い花です。そのため、家でもストックを育ててみたいと思っている人も多いでしょう。
この記事では、これからストックを育てようと思っている人に向けて、ストックの特徴や詳しい育て方などをわかりやすく解説します。ぜひ、参考にしてください。
ストックとは、アブラナ科アラセイトウ属(Matthiola)のマッティオラ・インカーナ Matthiola incanaの花です。南ヨーロッパ原産で、和名は「アラセイトウ(紫羅欄花)」と呼ばれている多年草の1種です。一重咲きと八重咲きがあり、花の色には多数の種類があります。
高さは20~80cmぐらいまでです。ストックは多年草ではありますが、夏の暑さには弱いため、日本では1年草として扱われています。日本には江戸時代に渡来したといわれており、歴史がある花といえるでしょう。
ストックは花持ちがよいため、切り花やフラワーアレンジメントとして使用することに向いています。甘い香りが長く続くという点も、切り花として人気の高い理由の一つです。
ストックは、比較的手間をかけずに育てられる植物であるため、ガーデニング初心者にも人気が高いでしょう。花壇や鉢植えなど、さまざまな方法で楽しまれています。
ストックの開花時期は11月~5月です。花があまり咲かない冬時期から春にかけて咲くため、咲く花が少ない冬場でも花壇を華やかに彩ることができます。そのため、冬場のガーデニングで活躍する花です。
ストックは本来一重咲きの花でしたが、品種改良によって八重咲きのストックが生まれました。現在では華やかな印象の八重咲きの方が主流となっています。
このように、ストックは数多くの園芸品種が生み出されている点が特徴的です。切り花用や鉢植え用、茎の短いものや枝分かれが多いもの、ミニタイプなどバリエーションが非常に豊富にあります。
ストックには、赤、ピンク、白、紫、黄色などの色があります。また、花色は淡いものから濃い目のものまでバリエーション豊かです。そのため、自分好みの花を選びやすいでしょう。
ストックには、「茎」という意味があります。ストックの茎は太くしっかりとしていて存在感があるため、そのままストックと名付けられたといわれています。
一方、和名のアラセイトウはラシャ布が由来です。葉の質感が毛織物に似ているという点から、ポルトガル語でラシャ布を表す「ラセイタ」と呼ばれ、転じてアラセイトウになったとされています。
ストックの花言葉は、「求愛」や「永遠の美」、「永遠の恋」などです。ストックの花持ちのよさや香りが長く続くという特徴から、永遠の美や永遠の恋、という花言葉が生まれたといわれています。
ストックの花言葉は、ポジティブで恋や愛にちなんだものが多く、好きな人や大切な人への贈り物として重宝されています。
ストックには以下のように、色のよって違う花言葉があります。
ストックの花を育てるためには、栽培方法をしっかりと把握しておきましょう。ここでは、ストックの育て方を解説します。
ストックを苗から育てる場合には、9~11月ごろが植え付け時期として適しています。ストックは根が真っ直ぐに伸びていく性質で、根に触れられるのを嫌います。
そのため、一旦植えつけたら植え替えはせず、そのまま育てるようにしましょう。植え替えの際に根を傷めやすく、根が傷付くと上手く根付かなくなります。また、日本の環境ではストックは一年草のため、植え替えても1年で枯れてしまいます。
ストックは、そこまでサイズが大きくなく、地植えでも鉢植えでも栽培可能です。ただし、花を咲かせるためには日光が必要になるため、日当たりのよい場所で育てましょう。
花壇に地植えする場合は、日当たりと風通しのよい場所に植えましょう。鉢植えの場合も同様によく日が当たり、空気がこもらない場所に置いて育てます。風通しが悪いと湿気が多くなり、病気にかかりやすくなってしまいます。基本的に室内では育てません。鉢植え・地植えどちらの場合でも、
ストックは水はけのよい土壌を好みます。鉢植えで育てる場合には、草花用の培養土をそのまま使って構いません。もしくは、赤玉土6:腐葉土4で混ぜた用土を使いましょう。
地植えの場合には、植える場所を直径、深さともに20cmほど掘り返し、土に腐葉土や牛ふん堆肥などを混ぜて水はけをよくして置きます。また、元肥(もとごえ)用の緩効性肥料を混ぜ込んでおきましょう。アブラナ科の植物は連作障害が起こるため、過去1年にアブラナ科の植物を育てた場所は避けましょう。連作障害は、ナス科やアブラナ科などの植物で起きる、同じ科の植物を同じ場所で育てると、生育不良になりやすい現象のことをいいます。アブラナ科の植物はストックや菜の花類などの草花のほか、大根やハクサイなどの野菜も含まれますので気をつけましょう。
ストックは植え付け時に肥料を与えれば、追加で与える肥料である追肥(ついひ)の必要は基本的にありません。庭植えや自分で用土を配合して鉢植えにする際は、緩効性肥料を植え付けの際に元肥として混ぜます。市販の草花用培養土はすでに肥料が混ぜ込んであるので、追加で肥料を与える必要はありません。
茎があまり太くならない、葉が黄色くなってしまうときは、肥料が不足しているかもしれません。肥料が不足している場合は、500倍程度に薄めた液体肥料を水やり代わりに2週間に1回、または緩効性化成肥料を株元にひとつまみ程度月に1回程度与えると生育や開花がよくなります。花色が今ひとつ鮮やかにならない場合は、肥料が多すぎる可能性があります。
ストックは水を与え過ぎると根腐れを起こします。水のやり過ぎには注意しましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いてきたら水やりをします。鉢の底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。地植えの場合には、基本的に水やりの必要はありません。ただし、植えつけ直後でまだ根がしっかりと張っていないときは、葉が萎れてきたら水を与えましょう。
ストックは本来多年草ですが、耐暑性が低く日本では夏を越せません。そのため、日本では一年草として扱われます。逆に、耐寒性には優れており、冬越しは可能です。
ただし、頻繁に土が凍ったり霜が降りる場合は霜よけや、室内に取り込むなどの対策が必要となります。関東地方以西の平野部では冬の花壇の花として重宝しますが、寒冷地では厳寒期に花壇に植えるのはちょっと難しいかもしれません。
ストックを栽培するときには、注意してほしいポイントが2点あります。それぞれどのようなポイントか、解説します。
コナガの幼虫はストックのようなアブラナ科の植物によくつく害虫です。葉を食べられてしまうと、生育が悪くなる可能性があるため、みつけ次第駆除しましょう。
アブラムシもストックに発生しやすい害虫です。栄養分を吸うだけでなく、ウイルスの媒介にもなるため注意が必要です。どちらも薬剤の散布によって駆除できます。また、株元に果粒をまいておく浸透移行性の薬剤も有効です。
立ち枯れ病とは、夏場に起こりやすい、葉や茎などが黒いすすをかぶったように汚れて、生育が悪くなる病気です。土が清潔でないと発病する可能性が高まるため、タネまき時には古い土を使わずに、市販の新しい用土を使用しましょう。
また、風通しの悪い環境でも発病しやすくなります。風通しのよい場所で栽培するという点もポイントです。ただ、ストックは冷房設備がある冷温室などがないと日本では夏越しが難しいので、夏の立ち枯れ病に関しては寿命と捉える考え方もあります。
ストックの花を増やしたい場合にはどうすればよいのでしょうか。ここでは、ストックを増やす方法を解説します。
ストックの花は、タネまきで増やします。ストックの花が咲き終わった後にタネを採取しておきましょう。ただし、八重咲きのストックからは基本的にタネは取れません。これはタネをつけるために必要な雌しべや雄しべが花弁に変化して八重咲きになっているためです。
タネを取りたい場合は一重咲きのストックを育てる必要があります。八重咲き品種のタネを購入しても、ごくわずかに一重咲きになる可能性があります。
ストックは気温20℃前後が発芽の適温です。夏以降、できるだけ早くタネをまけば、年内の早い時期から花を楽しむことができます。できれば8月の後半にタネをまいて、10月中から花を楽しみたいところですが、近年は9月に入ってもなかなか涼しくならないため発芽がうまく行かないことも少なくありません。
暑い時期にタネをまく場合は、直射日光が当たらない風通しのよい場所で、できるだけ涼しく管理する必要があります。また、タネをまいたポットを発泡スチロールの箱に入れて管理し、夜は保冷剤を入れてフタをして温度を下げることで発芽させることも可能です。涼しくなる9月下旬以降にタネをまくというのも手です。
タネまきは、市販のタネまき用土を入れた3号(直径9cm程度)のポリポットに3~4粒のタネをまいて土を薄く被せます。上からじょうろなどで水を与えるとタネが流れてしまうので、最初は水を張ったバケツなどにポリポットを浸して底から水を吸わせ、以降の水やりは霧吹きなどでおこないましょう。
ストックはさまざまな色があり、バリエーション豊かな植物です。栽培の手間もあまりかからないため、育て方のコツさえ把握しておけば、ガーデニング初心者であっても育てやすいでしょう。
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