料理研究家・リュウジの簡単やばうまレシピ「海老塩シューマイ鍋」
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あなたが大切に育てている花や観葉植物、野菜をよく見ると、害虫被害にあっていないでしょうか。小さい虫がたくさんついていたり、葉や茎、幹や枝の様子がおかしかったりする場合、もしかしたらそれはアブラムシの仕業かもしれません。
アブラムシには多くの種類があり、大きさは2〜4mm程度のものが多いです。体の色は、濃い緑や淡い緑、赤や黒、茶色や黄色など種類により異なります。
アブラムシは、寒い地域では卵の状態で冬を越しますが、暖かい地域では1年を通して卵を産み続け植物に被害を及ぼします。アブラムシにはオスとメスがいますが、春から夏(真夏を除く)にかけてはメスだけで増殖していきます。アブラムシは繁殖力がとても強く、毎日数匹から十数匹のメスを産み、幼虫は10日前後で成虫になります。秋以降になるとオスが生まれて交尾をします。
アブラムシは、草花・樹木・野菜など多くの植物に寄生します。アブラムシの排泄物は甘い液体で甘露と呼ばれ、この甘露はアリを集めるとともにアブラムシの天敵であるテントウムシを遠ざけ、アブラムシの繁殖を助けてしまうのです。さらに、この甘露でベタついた部分はカビが発生しやすくなり、カビが原因となるすす病になる可能性が高くなります。
アブラムシが引き起こす問題のひとつとして、さまざまなウイルス病に感染しているほかの野菜から、さらにほかの植物に感染を伝播させることが挙げられます。アブラムシが病気の植物の汁を吸い、ほかの植物に移動した際にまた汁を吸うことで、ウイルスがほかの植物に広がってしまいます。
アブラムシが発生する原因として肥料にも注意が必要で、チッ素成分の多い肥料を与えすぎないように気をつけましょう。チッ素成分の多い肥料を与えすぎると、葉で合成されるアミノ酸の数が多くなり、このアミノ酸をアブラムシが好むため寄ってきてしまいます。
ほかにも、葉が茂りすぎるとアブラムシが発生しやすくなってしまうので、風通しがよく日光が当たるようにして発生を抑えましょう。
アブラムシは一年中発生します。特に、春と秋の雨が多くない時期に活発になりますが、暑さに弱いため夏にはあまり見かけません。
アブラムシは、多くの植物の葉や新芽、つぼみや花などやわらかい部分に集まります。発生してしまった場合の駆除方法はいくつかあるので、自分に合った方法で対処しましょう。
殺虫剤を使用しない駆除方法としては、まず粘着テープを使用した方法があります。まだアブラムシの数が少ない時なら、粘着性のあるテープなどを使用して、アブラムシを取り除きましょう。
また、アブラムシは黄色い物に集まる性質があります。その性質を利用して、黄色の粘着板を設置して駆除することもできます。アブラムシの天敵であるテントウムシやカゲロウ、ヒラタアブや寄生バチなどを寄生された植物の周りに放つという対処法もありますが、無理をせず自分に合わせた方法で取り除きましょう。
アブラムシの駆除方法として、殺虫剤を使うのも効率が良い対処法です。特に、種まきや植え付けの時に殺虫剤を使うと効果があります。アブラムシはあっという間に繁殖するので、植物に成分が吸収されて長期間効果が続く浸透移行性剤を使用すると良いでしょう。
病気の予防と治療が一度にできる殺虫殺菌剤もあるので検討してみましょう。薬剤を使用する場合は、その使用条件が合致していることをラベルなどで必ず確認してください。
アブラムシの予防と対策のポイントとしては、アブラムシを引き寄せないよう、肥料などでチッ素を与え過ぎないように注意しましょう。
次に、アブラムシは太陽光が苦手なので、植え付けや種まきの時に地面にシルバーのマルチングをしましょう。マルチングとは、植物をビニールなどを使い覆うことで、同時に雑草を防ぐなどの効果もあります。
また、保温や乾燥を防ぐ効果もある目の細かい寒冷紗(かんれいしゃ)や、防虫ネットなどで植物を覆っても良いでしょう。
Q. 殺虫剤を使用しない方法で、ほかにアブラムシに有効な駆除方法はありますか?
A. 発生密度が比較的多い場合は、歯ブラシや筆などを利用してアブラムシを直接こすり落とす方法があります。落としたアブラムシをそのまま捨てられる容器も用意しましょう。
また、牛乳を水で薄めて霧吹きに入れて直接吹きかける方法もあります。食用油と洗剤を混ぜた水でも構いません。これをスプレーボトルに入れて噴霧し、アブラムシを膜で覆って呼吸ができないようにします。植物にも悪影響があるので、噴霧後はしっかりと洗い流しましょう。
Q. アブラムシが運んでくるウイルスにはどんな種類がありますか?
A. キュウリモザイクウイルス(CMV)、カブモザイクウイルス(TuMV)といった、多くの野菜に感染するウイルスを運んできます。このウイルスに一度感染すると、治療することができないモザイク病を引き起こします。このほか、壊疽(えそ)を発生させるジャガイモYウイルス(PVY)にも注意が必要です。
Q. アブラムシが発生しやすい植物はなんですか?
A. アブラムシは多くの植物に発生します。一例としてキャベツやダイコン、ホウレンソウやジャガイモ、キュウリやナスなどです。また、ウメやサクラなどの樹木にも影響を及ぼします。日本には約700種類のアブラムシがいると言われ、特にモモアカアブラムシとワタアブラムシは、さまざまな種類の植物に悪影響を及ぼすと言われます。
アブラムシには驚異的な繁殖スピードで瞬く間に広がり、植物に悪影響を与えます。そのため、アブラムシ対策は早めの発見と早めの対処が大切です。植物を元気に育てるためにも、こまめに観察しましょう。