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目次/ INDEX
初めに化成肥料とは何かを簡単に押さえておきましょう。
まず、肥料には有機肥料と化学肥料の二種類があります。
有機肥料が油粕や魚粉など有機物でできた肥料であるのに対し、化学肥料は空気中の窒素や鉱石などを原料にした肥料です。
どちらも自然界に普通に存在する物質でできていますが、化学肥料の場合は人の手で原料を加工して作られているので、化学肥料と呼ばれています。
化学肥料には窒素、リン、カリのいずれかに特化した単肥と、それらのうち二つ以上を組み合わせた複合肥料があり、化成肥料は複合肥料の一種に分類されています。
簡単にいえば、化成肥料は化学肥料の一種と覚えてもらえば問題ありません。
化成肥料の基本がわかったところで続いては化成肥料ならではのメリットとデメリットを押さえておきましょう。
化成肥料はリンやカリウムなど植物に必要な栄養素のみを抽出して作られているので植物に与えたい栄養素だけを選んで与えることができます。
一粒あたりに配合されている成分も均等なので撒きムラができにくく、効果がすぐに出るので有機肥料よりも扱いやすい肥料といえるでしょう。
また、化成肥料は工場で大量生産されているので安価です。
無味無臭なので悪臭や病害虫が発生する心配もなく、室内でも抵抗感なくお使いいただけます。
化成肥料には有機肥料のように土壌を改良する効果がありません。
化成肥料のみに頼りすぎると、土壌の保水性や排水性が十分に育たず、植物が病気がちになってしまいます。
また、化成肥料を使いすぎると、肥料焼けを起こしやすいことにも注意が必要です。
続いて化成肥料の種類について解説します。
一口に化成肥料といっても配合されている配合量や形状によっていくつもの種類にわかれています。
ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。
普通化成肥料は窒素、リン、カリの配合合計が30パーセント未満の化成肥料。
なかでも窒素、リン、カリがそれぞれ8パーセントずつ配合されているものを888と呼ぶことがあります。
高度化成肥料と比べると、濃度が控えめなので大量に与えることができ、施肥ムラができにくいのが魅力。
濃度障害も起きにくいので、扱いやすい肥料です。
窒素、リン、カリの配合合計が30パーセント以上の化成肥料。
普通化成肥料と比べると、配合量が多いので速効性があり、効果が長持ちするのが魅力です。
肥料成分を複数含んでいるので撒く回数を減らすこともでき、短時間で作業を終えたいときにおすすめ。
ただし、高度化成肥料は均一に撒くのが難しく、肥料焼けやムラができやすいという弱点もあります。
IB化成肥料は粒を加工することで溶解速度を調整した化成肥料。
植物が無理なく吸収できるよう、肥料がゆっくりと溶け出すので、効果が長持ちし、無駄なく養分を吸収させることができます。
被覆複合肥料は粒の表面を半透水性や非透水性の膜で覆った化成肥料。
IB化成肥料と同じように粒がゆっくりと溶けるので効果が長持ちします。
化成肥料を液体にすることで速効性をさらに伸ばした肥料。
元々、効果が出るまでが早い化成肥料をさらに吸収させやすい形にしてあるので、植物に与えたい栄養をすぐに与えることができます。
万一、与えすぎても水で流せるため、肥料の与えすぎも防ぐことが可能。
ただし、液体である以上、土壌にとどまることはできず、効果は長持ちしません。
基本的に化成肥料は追肥として使用します。
追肥とは植物の成長段階に合わせて必要な栄養を補うために与える肥料のことです。
元々、植物は品種ごとに与えなければいけない栄養の種類や分量が異なります。
最初にしっかり栄養を与えてあげても徐々に効果が薄れていくため、追加で肥料を与えてあげる必要があるのです。
化成肥料は必要な成分のみを抽出して作られた肥料なので、与えたい肥料だけを選択して与えることができ、追肥として大変便利です。
追肥をする際は植物が吸収しやすい根の先に行います。
場所がわかりにくい場合は葉の先端の真下を目安としましょう。
化成肥料は便利な肥料ですが、万能ではありません。
例えば、化成肥料には土壌を改良する効果はなし。
有機肥料に住む微生物には生物が住みやすいように土壌をやわらかくする効果があります。
化成肥料のみで育てようとすると、土壌の保水性や排水性、通気性が十分に育たず、植物が病気がちになってしまうのです。
また、有機肥料は化成肥料よりも効果がゆっくりと長持ちするため、元肥に適しています。
最後にカインズでおすすめの化成肥料を5つ厳選してご紹介します。
良質な有機質を含有した粒状の肥料。
窒素、リン、カリが8パーセントずつ均等に配合されたオールラウンダー型の化成肥料なので作物を選ばずに使用できます。
含まれた有機質は土の中の微生物を活性化させ、ふかふかで柔らかい土を作る手助けをします。
こちらは配合合計を30パーセントに調整した有機質入りの高度化成肥料。
土壌を豊かにしてくれる点やあらゆる作物に使用できる点は変わりありませんが、効果に速効性があり、長持ちする点が違いです。
こちらは苦土やマンガン、ホウ素なども微量に含んでいるので、作物の品質向上も期待できます。
化成肥料のほかにコーティング尿素が配合されており、効果が3か月持続。
作物全般に使用でき、苦土やマンガン、ホウ素が作物の品質向上に役立ちます。
こちらは化成肥料とコーティング尿素に加えて堆肥入りの有機化成が配合されており、土壌改良に役立ちます。
リン酸の成分が高めに配合されており、トマトやナス、キュウリなど果菜全般に使用できます。
名前の通り、ネギ栽培に特化した化成肥料。
含有されている有機質がネギのうま味を引き出し、健康に育つのを手助けします。
配合合計が30パーセント以下の普通化成肥料なので、施肥ムラや濃度障害を起こしにくい扱いやすい肥料です。
化成肥料は化学肥料の一種に分類される肥料です。
有機肥料との主な違いは成分の違いにあり、それぞれに独自のメリットがあります。
それぞれの特徴を把握し、健康な栽培に役立てましょう。