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「DIYが好きだ! ビールも好きだ!」
そういう人は世の中に多いかもしれませんが、「ビールをDIYするのが好きだ!」という人は、あまりいないのではないでしょうか。日本のメーカーが作るビールは非常にレベルが高く、わざわざ自分で作る必要がないからかもしれません。
それ以前に、ビール作りに関しては重要な法律が存在します。ビールがアルコール分1度以上となる場合は、酒類製造免許が必要になるのです。国税庁のHPには、こんな記述があります。
酒類を製造する場合には税務署長の免許が必要となります。酒類とは、酒税法上、アルコール分1度以上の飲料(薄めてアルコール分1度以上の飲料とすることのできるもの又は溶解してアルコール分1度以上の飲料とすることができる粉末状のものを含みます。)をいい、当該製品により製造されたものがアルコール分1度以上の飲料となる場合は、酒類製造免許が必要になります。
ビールの平均的なアルコール度数は5%くらい。ところが、法律で自家醸造が許されているのは1%未満なのです。となると普通のビールは作れません。
でも、最近はノンアルコールビールも流行しているし、メーカー各社もこぞってノンアルコールビールを販売しています。アルコール度数にこだわらなくても、美味しいビールを作れるのでは……?
地域の仲間たちとそんな話をするうちに、「アルコール度数が1%未満のビールを手作りしてみよう!」ということになりました。
まずは、自家製ビール用のキットを買うことに。初めてビール作りに挑戦する人のために、スターターキットという商品がありました。その内容はと言うと…
仕込みの材料一式とは、「缶入りモルトエキス」と「イースト」です。
缶に入ったモルトエキストラクト
普通のビール作りでは、モルトを砕いてからお湯に浸して糖化させ、ろ過の後に煮沸してホップを投入します。これだとモルトとホップの選択がそれぞれ必要ですし、時間も手間もかかってしまいます。当然、狙い通りのスタイルに仕上げる難易度も高くなります。
それを解決してくれるのが、缶入りモルトエキス。
計算された麦芽とホップの量を含んだ濃い液体が入っていて、簡単にビールが作れるのです。言ってしまえば、インスタントコーヒーならぬ“インスタントビールの素”。自家醸造初心者の強い味方と言えます。
「ビールの作り方なんてよくわからない!」という人でも安心です。マニュアルに沿って作るだけですし、缶入りモルトエキスだと本当に簡単。
まずは、缶入りモルトエキスを湯煎します。モルトエキスは、まるでみたらし団子のタレのような色で、実際に舐めてみると実に甘い! すでに酵母(イースト)が食べられるように甘くなっているのです。
このときに最大の注意が必要。それは、モルトエキスの量を4分の1程度に減らすこと。モルトエキスはたいていが外国製で、そのまま作ると普通のビールができてしまいます。酒類製造免許がなくても問題にならないよう、この量を減らして、アルコール度数を1%未満にするのです。
湯煎をしたら、規定量の水で薄めます。そこに酵母(イースト)を加えたら仕込みは終了。なんと30分程度で、ビール作りの仕込みは終わってしまいます。
残るは発酵。スタイルにもよりますが、1週間から3週間ほど待ちます。最初の数日は、プクプク泡が出る様子を楽しめます。
醸造所なら、発酵タンクから熟成タンクに液を移すのですが、自家醸造の場合は発酵終了後に瓶詰めします。このときに少量の砂糖を加えて、さらなる発酵を促します。
瓶に注ぎやすいよう、液を発酵容器からボトリング容器へ移す様子
1ヵ月ほど熟成させたら、ようやく手作りビールの完成です。こう見てみると、ビール作りとは言うものの仕込みはわずかで、あとはほとんど待ち時間だということがわかると思います。
私たちのノンアルコールビールも、5週間ほどで完成。
最初のビールは、ホップの香りが特徴のペールエールで仕込んでいました。恐る恐る口に含んでみると…これが意外や意外、普通に美味しい!
地元の綺麗な川で汲んだ水を使ったということもあったと思いますが、市場にホッピーなノンアルコールビールがないことが、より美味しく感じた理由かもしれません。
せっかくなので、みんなで醸造所名を考えたり、ラベルを考えたりすることに。これが“大人のサークル活動”という感じで、なかなか楽しい。
「1%未満のビールなんて美味しくできるの?」と、当初はみんな懐疑的でしたが、マニュアル通りにやるだけで“自分たちのビール”ができて大満足でした。ビール好きな方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
繰り返しになりますが、度数1%以上のビールを作るのは違法です。法律の範囲内でお楽しみあれ!