【初心者おすすめ】芽出し球根でラナンキュラスを使った寄せ植えの作り方
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カラーは特徴のある形をしている花で、ウェディングでも人気があります。花屋などで切り花として購入することもできますが、自宅での栽培も可能です。この記事では、カラーの特徴や育て方、栽培するときやカラーを扱う際の注意点などについて詳しく解説します。カラーの栽培をしてみたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
カラーとは、サトイモ科オランダカイウ属(ザンテデスキア属 Zantedeschia)の植物で、原産地は南アフリカです。サトイモの仲間なので地中に球根(塊茎)を作り、生育に適さない低温期や乾燥期は地上部が枯れて塊茎だけになって生育に適した時期が訪れるのを待ちます。、塊茎性で草丈は30~100cm程度まで育ち、茎が太く長いことも特徴の一つです。
カラーの花はサトイモ科独特の細長い芯のまわりを花びらのようなものがくるっと巻いた形が特徴的です。じつはこの花びらのように見える部分は、「苞(ほう)」と呼ばれる葉が変化したもの。真ん中の芯の表面についている細かな粒のひとつひとつが花です。なので厳密に言うと一般的にカラーの花とされている部分は花ではないのですが、ここではカラーの目を引く観賞部位と言うことで、苞と苞に包まれた花(花序かじょ)全体を花として扱います。くるりと苞が巻かれたようなエレガントなフォルムは切り花でもよく使われ、花束やウェディングでも大人気。6~7月頃に開花し、花色は白・黄色・紫・ピンク・グリーンなどバリエーションが豊富なのも魅力的です。
カラーは湿地性のカラーと畑地性のカラーの2種類に分けられ、それぞれ特徴が異なります。
多くのカラーが畑地性と呼ばれる、一般的な草花のように花壇で育てることができるタイプです。カラーの原種は6〜8種ほどが知られていますが、1種を除いてほかは全て畑地性。現在切り花として栽培されているカラーは複数の種を交配することで、さまざまな花色の品種が作られるようになりました。湿地性のカラーと異なり水が溜まるような環境は苦手で、水はけのよい環境を好みます。また、低温が苦手なので凍結するような寒さの時は球根を掘り上げて寒さが避けられる場所で冬越しさせる必要があります。
湿地性のカラーはオランダカイウ(ザンテデスキア・エチオピカZantedeschia aethiopica)1種のみです。川や池などの湿地を好む性質があり、日当たりのよい水辺で育ちます。アフリカ原産というと温かい環境を好むのかと思いますが、イギリスやアイルランドでも栽培されています。英国王立園芸協会が見た目のよさや育てやすさを基準に、庭づくりに役立つ植物に授与するガーデンメリット賞を受賞した品種もあります。しかし、あまりに丈夫なために増えすぎてしまった結果、ニュージーランドなどでは侵略的外来生物として指定されています。
カラーの植え付けは、3~4月頃が最適です。球根が芽吹く前に行いましょう。植え替えも同様に3~4月頃が適しています。2~3年に1回程度の植え替えが必要です。花が花径を引き抜いて摘み取ります。葉が枯れる晩秋は休眠時期となります。
カラーを栽培する際には、適した栽培環境を理解しましょう。ここでは、カラーの栽培環境を解説します。
カラーは湿地性・畑地性の2種類に分けられますが、どちらも日当たりのよい環境を好みます。ただし畑地性は、真夏などの日差しが強い時期に直接日光が当たると、葉焼けの原因になるため、夏の間は明るい日陰、半日陰などに移動させましょう。湿地性のカラーは冬越しできるため、地植えが可能です。畑地性は寒さに弱く、地植えでは冬越しできないことから、プランターが向いています。
カラーの水やりは湿地性と畑地性では水の量などが違いますし、夏場と冬場でも適したタイミングが異なります。
湿地性のカラーは湿地を好む性質があるため、水はたっぷりと与えましょう。土が乾燥しきる前に与えることがポイントです。乾燥状態が続くと花が咲かなくなる可能性があるため、水を切らさないように注意しましょう。受け皿に水を溜める腰水栽培でもいいのですが、受け皿の水が日光で熱くなりすぎないように気をつけましょう。畑地性のカラーは水はけのよい環境を好むため、土がしっかりと乾燥してから、水をたっぷりと与えます。
湿地性のカラーの場合、冬場でも水を切らさないことがポイントです。乾燥を嫌うため、定期的に水やりをして乾燥状態が続かないようにしましょう。ただし、休眠期間には水やりは必要ありません。畑地性のカラーの場合は、秋以降は水やりの頻度を減らしていって、乾燥させましょう。湿地性同様に、休眠期間には水やりをストップさせます。
湿地性のカラーは水気のある環境を好むため、できるだけ水持ちのよい土を選ぶとよいでしょう。赤玉土、鹿沼土、パーライト(真珠岩)、ピートモスなどを等量配合した用土などがよいでしょう。赤玉土や鹿沼土の単用でも育てられます。
畑地性は水はけのよい用土を好むため、草花用の培養土に1〜2割ほど小粒赤玉土を配合した用土や、赤玉土6:腐葉土2:小粒軽石2などを配合した土などが適しています。
いずれのタイプも夏の猛暑の時期に肥料分が残っていると球根が傷む原因となるので、発芽から開花の時期に規定倍率の2倍に希釈した液体肥料を与えます。
カラーの植え付け時期は早春の3~4月頃です。植え替えは、2~3年に1回程度新しい土を用意して実施しましょう。同じ土で育て続けると土の粒が崩れたりして土中の環境が悪くなってきます。また、球根が増えて鉢の中が混み合ってしまいます。
カラーを増やしたい場合には、2つの方法があります。ここでは、カラーの増やし方について詳しく解説します。
一般的には増えた球根を切り分けて増やします。分球の適期は芽吹きの前の3〜4月です。一株あたりの球根の数があまり少ないと開花まで時間がかかることがあるので、2〜3球程度まとめて切り分けるとよいでしょう。球根を分けたときにできる切り口から腐ることがあるので、切り口に草木灰や石灰、殺菌剤などをかけて消毒しておくと安心です。
タネができたら赤玉土の細粒や川砂にタネをまき、土が乾かないように管理します。発芽後は月に一回程度、液体肥料を与えて株をつくります。1年程度育てたら球根を掘り出し、通常のカラーを栽培するように育てましょう。
カラーを育てていると花の中心にある芯(花序)の粒々が大きくなってくることがあります。この粒が果実で、中にタネが入っています。タネをつけさせてしまうと体力を浪費してしまって球根が太らず、翌年の花付きが悪くなってしまうことも。タネを取るのでなければ、咲き終わった花を取り除く「花がら摘み」をしましょう。カラーの花がらは、花茎のつけ根を持って引き抜き抜いて摘み取ります。
カラーを栽培する際には注意したいポイントがあります。ここでは、栽培時の注意点を解説します。
カラーに限ったことではありませんが、植物を栽培する際には害虫や病気に気を付ける必要があります。
新芽や蕾などにアブラムシやアザミウマなどが発生することがあります。適用のある薬剤で防除しましょう。アブラムシはウイルス病を媒介することがありますが、畑地性はオルトランなどの浸透移行性の薬剤を土にまいておくと予防になります。また、開花期には花の中にコガネムシの仲間が入り込んで、花を傷めることがあるので、見つけ次第取り除きましょう。
畑地性は鉢土が高温多湿になると球根が腐敗することがあります。鉢に直射日光が当たらないよう、夏の間は直射日光が当たらない場所に移動させましょう。
畑地性のものは夏場は直射日光が当たらないように、半日陰の場所に移動させるとともに、湿った状況が続かないように、鉢土の表面がしっかり乾いてから水を与えることを心がけましょう。
畑地性のカラーは寒さに弱いため、対策が必要です。鉢植えの場合は、温かい室内に移動させて越冬させましょう。球根を掘り上げて、春まで乾燥保存することもできます。湿地性のカラーは耐寒性に優れているため、関東地方以西であれば基本的には植えっぱなしで大丈夫です。ただし、急な寒波が訪れたり、土が数㎝下まで凍ってしまうような寒い地域の場合には対策が必要になります。球根を掘り上げて保管したり、腐葉土や土を厚く被せて保温するなどの対策を取りましょう。
カラーの花を扱う際には、注意したいポイントがあります。ここでは、カラーを扱う際の注意点を解説します。
カラーは水あげ、花持ちがよいため、切り花としては比較的扱いやすい部類に入ります。湿地性の場合は乾燥を嫌うという性質があるため、花が乾いてきたら霧吹きなどで水を吹きかけましょう。畑地性は湿気に弱くウイルスに弱いものもあるので、こまめに水替えをして清潔な状態を保ちます。また、どちらの種類も深水だと傷みやすいため、浅水で活けるのがポイントです。
ここでは人気が高いカラーを4つ紹介します。
1つ目は'ウェディングマーチ'です。花が大きく華やかで、結婚式でよく使われます。
'しろたえ'は湿地性のカラーです。小ぶりでかわいらしい見た目が特徴です。
次は'ガーネットグロー'です。ピンク色が印象的で、丈が短く鉢植えに向いています。
最後は'キャプテントリニティ'です。黄色からオレンジへのグラデーションが美しいカラーです。
カラーは、色ごとに花言葉が異なります。カラー全般の花言葉としては、「清純」「乙女のしとやかさ」「華麗なる美」などです。諸説ありますが、カラーの語源がギリシャ語で「美しい」を意味する「カロス」であったこと、カラーの白い花びらがウェディングドレスや修道女の衿を連想させることから、このような花言葉が付けられたと言われています。
カラーは湿地性と畑地性の2種類に分けられます。どちらも家庭での栽培が可能ですが、適した環境は異なるため、育てたいカラーの種類を把握して適した環境を整えましょう。
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