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目次/ INDEX
春に綺麗な花を咲かせるモクレン。自宅の庭にモクレンの木があるという人もいるのではないでしょうか。
この記事では、モクレンを育てている人や、これからモクレンを育ててみたいと思っている人に向けて、モクレンの種類や特徴、育て方について解説します。
正しい育て方を知って、綺麗なモクレンの花を楽しみましょう。
はじめに、モクレンの基本的なデータと特徴について解説します。実際に育てる前に、モクレンがどんな植物なのか知っておきましょう。
木蓮の基本データは、以下のとおりです。
科・属名 | モクレン科 モクレン属 (マグノリア属 Magnolia属) |
原産地 | 中国 |
園芸分類 | 庭木 花木 |
形態 | 高木 |
開花時期 | 3〜5月 |
花の色 | 外側が紫、内側が白 |
樹高 | 4〜5m |
開花時期や花の色は、モクレンの種類によって異なります。アメリカで作出された品種が日本にも導入されているマグノリアやコブシ(辛夷)もモクレンの仲間です。詳しくは、後ほど解説します。
モクレンは、さまざまな種類がある花木です。「モクレン」と聞くと、外側が紫で内側が白い特徴的な花をイメージする人も多いかもしれません。
一般的にモクレンというとこのタイプのモクレンを指し、正式な名前は「シモクレン」といいます。
モクレンの特徴は、葉を隠してしまうほどの大きな花です。暑さや寒さに強く、育てやすい植物でもあります。
一般的にイメージされるシモクレン以外にも、モクレンにはさまざまな種類があります。ここでは、モクレンの種類について詳しく解説します。
紫木蓮(シモクレン)は、一般的にモクレンといってイメージされるモクレンです。先述のとおり、外側が紫で内側が白い花を咲かせます。マグノリアと呼ばれることもあります。
開花時期は3月下旬から4月上旬で、樹高は3〜5mです。大きな卵型の花が上向きに咲くのが特徴で、花は半開き状態で咲いています。
開花時期が終わると葉が出てきます。
白木蓮(ハクモクレン)は、名前のとおり白い花を咲かせるモクレンです。開花時期は3月から4月で、樹高は5〜15mです。
同じモクレンでもシモクレン(紫木蓮)よりかなり大きく、中には20mに達するものもあります。
一斉に大きな花を咲かせる姿が印象的なモクレンです。爽やかな香りがするため、春の訪れを感じさせてくれます。
白木蓮は樹高が高すぎるため、家庭で育てたい場合は小型品種の「スノーホワイト」を選ぶのがおすすめです。
サラサモクレンは、きれいなピンク色の花を咲かせる木蓮です。漢字では「更紗木蓮」と書きます。シモクレンとハクモクレンを交配して作られました。
花びらの先に向かって淡くなっていく、ピンクのグラデーションが美しいモクレンです。開花時期は3月から4月で、花がとても美しいため多くの園芸品種があります。
代表的な品種は「アレキサンドリナ」で、ワインレッドと白が混ざったきれいな花を咲かせます。
黄木蓮(キモクレン)は、黄色い花を咲かせるモクレンです。黄花木蓮(キバナモクレン)と呼ばれることもあります。つぼみのときは緑色をしていて、花が咲くと黄色くなります。
開花時期は4月中旬から5月上旬と、他のモクレンよりもやや遅い時期の開花です。園芸品種も多く、品種によって色味が少し異なります。
例えば、黄木蓮と白木蓮を交配したものはレモンのような淡い黄色の花を咲かせます。
モクレン全般の花言葉は「持続性」「崇高」です。品種ごとにも花言葉があり、例えばシモクレンの花言葉は「自然への愛」「恩恵」、ハクモクレンの花言葉は「高潔な心」「慈悲」です。
きれいな花を咲かせるモクレンを自分で育ててみたいという人もいるでしょう。ここでは、木蓮の育て方について詳しく解説します。
モクレンの植え付けに適した時期は、9〜10月です。そのため、一般的には苗木を植え付けます。
苗木の植え付けは、9〜10月もしくは3〜4月が適しています。木蓮は大きく成長するため、庭に直接植え付ける場合は場所をよく検討してから植えましょう。
根付いてしまうと場所を変えるのは難しいため、成長した姿をイメージして植え付ける場所を選ばないといけません。
モクレンの種は市販されていないため、種から育てたい場合は開花後の実から種を採取しなければなりません。
モクレンは日当たりのよい場所を好みます。植え付けの際は太陽がよく当たる場所を選びましょう。日当たりが悪いと花つきが悪くなってしまいます。水はけのよい場所を選ぶのもポイントです。
苗木を庭植えにした場合は、1か月ほどの間は地面が乾いたら水を与えます。植えつけ後、葉が萎れてきたときも水を与えましょう。根付いてからは、特に水やりをしなくても問題ありません。鉢植えの場合は、表面の土が乾いたらたっぷり水をやってください。
肥料は少なめでよく、庭に植え付けた場合はあまり肥料を与えなくても大丈夫です。肥料を与える場合は、粒状の化成肥料に油かすを混ぜたものを落葉後、2月中旬までに株元の周辺に与えます。
モクレンは害虫被害の少ない植物ですが、カミキリムシやカイガラムシには注意が必要です。カミキリムシが茎や幹に産卵すると、枝が壊死してしまう場合があります。
また、カイガラムシに樹液を吸われると株が弱ってしまいます。これらの害虫がついていないか確認しましょう。
幹に小さな穴が空いていると、カミキリムシがついている可能性があります。薬剤を散布して駆除しましょう。カイガラムシがつかないようにするには、剪定をして風通しをよくしておくのが効果的です。
モクレンは、実生もしくは接ぎ木で増やします。実生とはタネから育てることで、開花後の実からタネを採取して育てる方法です。
タネから果肉をきれいに取り除き、水でよく洗い落としてください。果肉には発芽を抑制する物質が含まれています。
また、タネは乾燥すると発芽しなくなるため、洗ったらすぐにタネまきするか、湿らせた砂と一緒にチャック付きビニール袋に入れて春まで冷蔵庫保管し、2〜3月にタネまきします。接ぎ木とは、台木に穂木を密着させて増やす方法です。
接ぎ木に適した時期は8月下旬から9月上旬で、台木にはモクレンの仲間であるコブシを使うのが一般的です。
木蓮は剪定が必要な植物です。枝が伸びすぎると不恰好になるだけでなく、カイガラムシなどの害虫がつきやすくなるため注意しましょう。適切な時期に剪定を行うことで、木蓮のきれいな花を長く楽しめます。
ここでは、木蓮の剪定方法について詳しく解説します。
木蓮の剪定は、休眠時期である11〜2月に行います。休眠時期に剪定すると木への負担が少ないというメリットがあります。
一方、春や夏は木蓮の成長が活発になる時期で、成長期に剪定を行うと木への負担が大きくなるため注意しましょう。
11〜12月は葉や花がないため、前提する箇所を判断しやすい点がメリットですが、間違った枝を切ってしまうと、すでにできている花芽を切ってしまうことがあるので気をつけましょう。
モクレンを剪定するには、脚立やはさみなどの道具が必要です。モクレンは樹高が3〜5mになるため、成長した木蓮を剪定するには脚立を用意しましょう。高枝切りバサミなどもあると便利です。また、上に伸びすぎた枝をそのままにしておくと、さらに樹高が高くなって剪定しにくくなってしまいます。太枝切りハサミを使って、上に伸びる太い枝を切るのも、樹高をコントロールするコツです。
安全に剪定作業を行うには、手袋や保護メガネなどがあるとより安心です。腕や足をケガしないように、長袖長ズボンを着用しましょう。
モクレンの剪定は、枝が混み合っているところを間引くという方法で行います。剪定する木の全体を見て、枝が密集しているところがないか探してみましょう。
枝が混み合っているところを見つけたら、徒長枝と呼ばれる幹や太い枝から真上にまっすぐ伸びている枝を剪定します。全体のバランスを見ながら、枝を間引いていきましょう。
モクレンを剪定するには、いくつかのポイントがあります。ここでは、モクレンを剪定するときのポイントを2つ解説します。
ヤゴとは、株元から生えている細い枝のことで、ひこばえとも呼びます。ヤゴは放置しておくとそのままぐんぐん伸びてしまい、木蓮の成長を妨げる原因となりますし、管理する際にとても邪魔。ヤゴを見つけたら剪定するようにしましょう。
大きくなりすぎた木蓮は、強剪定を行って形を整えましょう。強剪定とは、太い枝を剪定することをいいます。若返りさせたいときにも有効な剪定方法です。
強剪定を行う際は、下向きの枝を残しておくと木が高くなりすぎるのを防げます。太い枝を切るためには、剪定用のノコギリが必要です。
強剪定は大変な作業で木への負担も大きいため、専門業者へ依頼すると安心です。
木が大きくなりすぎたからといって、樹幹からはみ出したところだけ剪定していると、花が咲かなくなってしまうことができます。モクレンの花芽は枝の先端にできるので、枝の先端だけ剪定していると、よりによって花芽だけを切り落としていることになります。長く伸びすぎた枝や、強く伸びた枝は先端だけ切り落とすのではなく、樹冠の中のつけ根で切るようにしましょう。モクレンの花芽は前年の初秋にはすでに作られています。春先に摘まんでみると中身が詰まった花芽と、あまり手応えがない葉芽を区別することができます。十分な数の花芽があるのであれば、伸びすぎた枝は適宜つけ根で切り落としてもよいでしょう。
モクレンは、春にきれいな花を咲かせる木です。園芸品種も多く、品種によってさまざまな花の色が楽しめます。モクレンは暑さや寒さに強く育てやすい植物のため、自宅で育ててみてはいかがでしょうか。
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