日傘のスキをなくしたら妖怪っぽくなった話
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目次/ INDEX
スッと通った茎に、涼しげでさわやかな花を咲かせるアガパンサス。気候の変化に強く手がかからないので、お庭だけではなく公園や道の花壇でも活躍する初心者にも育てやすい植物です。
アガパンサスには交配で生まれた園芸用の種類が300種以上もあり、青紫や白、ピンクなど、やわらかで美しい色合いを楽しむことができます。今回はアガパンサスの基本的な育て方や、植え替え、増えすぎてしまった時の対処法など、詳しくご紹介していきます。
アガパンサスは南アフリカ原産の、ヒガンバナ科の植物です。草丈が1メートル以上になる大型のものから、30センチ程度の小型のものもあり、花の形も星のように開いているものや百合のようにラッパに似た形のものなど、様々な種類があります。
5~7月頃に花を咲かせ、冬になっても葉が枯れない常緑性のものと、冬期は地上部の葉が枯れる落葉種のもの、そしてその中間の性質のものがあります。
アガパンサスという名前はギリシャ語の「アガペー(愛)」と「アントス(花)」を組み合わせてできているため、花言葉も「愛」や「恋」にちなんだロマンチックなものが多いのが特徴です。
アガパンサスの種はほとんど市販されておらず、植えてから開花まで4~5年ほどかかるため、球根や苗から育てるのが一般的です。
300を超す豊富な種類があり、花の色や形、生長後の草の高さ、寒さの耐性などそれぞれ違った特徴があるため、育てる場所や環境に合った種類を選びましょう。
アガパンサスは鉢植えと地植え、どちらでも育てることができます。植え付けは春か秋の3~6月もしくは9~10月頃に行います。
苗から育てる場合は、株が傷みやすいため購入してからなるべく一週間以内に植え付けを行いましょう。アガパンサスは真っすぐな根を下に向かって伸ばす性質があるので、鉢植えで育てる場合は深めのものを選びましょう。
地面に植える場合は15~20センチ程度の間隔で穴を掘り、球根の頭の部分が土の表面から出るよう、浅く植えます。
アガパンサスは日当たりのよい場所を好みます。日陰でも育てることができますが、花のつきが悪くなるので注意が必要です。
適温は15~30℃で、常緑種は温暖な地域、耐寒性がある落葉種は寒冷地で育てるのに向いています。
霜が降りると株が傷んで枯れる原因になりますので、常緑種と鉢植えで育てている落葉種は、冬期は株が凍ってしまわないよう藁や落ち葉を株元敷いて防寒対策をしましょう。
南アフリカ原産のアガパンサスは乾燥に強い植物で、太くしっかりした根を持っているため地植えで育てている場合水やりは不要です。多湿に弱く、常に土が湿っていると根腐れしやすくなるため、乾燥気味に育てましょう。
軒下で雨が当たりにくい場所で育てている時や、炎天下などが続いて土がカラカラに乾いている場合のみ水をあげます。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら底から流れ出るまでたっぷりと水をあげましょう。
春先はアガパンサスの成長期なので、やや多めに水をあげるとよく育ちます。
夏場の水やりは涼しい朝に行いましょう。昼間の熱い時間にあげると、水が温まって鉢の中の温度が上がり、根が傷む原因になります。
アガパンサスは乾燥した状態を好むため、水はけのよい土で育てましょう。鉢の中に湿気がたまると根が傷んでしまい、枯れる原因になります。水はけさえよければ土は選びません。
自分で調合する場合は赤玉土7:腐葉土3の配合し、さらに水はけをよくしたい場合は鹿沼土や軽石を1割程混ぜてやります。市販の土を購入する場合は、草花用の培養土を選びましょう。
アガパンサスは乾燥して痩せた土でも育つ強い植物です。地植えで育てる場合は、植え付けの際に腐葉土などを土によく混ぜておけば追肥はほとんど不要です。
花のつきがよくなりますので、春と秋に緩効性化成肥料を少量与えましょう。鉢植えで育てている場合は、春と秋の4月~6月と9月~10月に月1回程度の置き肥、または月3回程度液体肥料を与えると株が元気になります。
アガパンサスの元気な花を翌年も楽しむために、花が咲き終わったら花茎を株元から切り取りましょう。
アガパンサスは花が終わると緑色のさやが実り、種を採取することができます。種を作る時に栄養分をたくさん使い株が弱るため、種が不要な場合は剪定を行いましょう。余計な種を作らないことで球根内に栄養がとどまり、次の年も元気いっぱいの花を見ることができます。
地植えで育てている場合は、花壇が込みすぎて見た目が悪くなったり生育が妨げられたりしていない限り植え替えは必要ありません。場所によっては5~10年近く植えたままのケースもあり、この手のかからなさがアガパンサスの魅力のひとつです。
鉢植えの場合は根詰まりを起こしやすいので、3~4年に1度株分けを行い、土を新しいものに替えましょう。
長年植えたままでも平気なアガパンサスですが、増えすぎて込み合ってきた時は株分けを行いましょう。
株分けは3月~4月、または9月~10月に行うのが適しています。根を傷つけないように気をつけながら、地植えの場合は土から掘り起こし、鉢植えの場合は株を鉢から引き抜きます。根のまわりの土を丁寧に落とし、増えた株と株を切り分けましょう。
株分けは基本的に手でできますが、分けにくい場合は消毒したナイフやハサミを使っても構いません。また、株を小さく分けすぎると花が咲かなくなることがありますので、ひとつの株に葉が10枚程度残るよう若干大きめに分けましょう。
株分けが済んだら再び地面や鉢に植えつけます。植えた後は、たっぷりと水を与えましょう。
アガパンサスは病気にかかることはほとんどありませんが、土の中の湿度が高すぎると根腐れを起こしやすくなります。乾燥した環境を好みますので、土の水はけと水のやりすぎに注意しましょう。
害虫は、つぼみにアブラムシがつくことがあります。そのままにしておくとアブラムシはどんどん増えてしまいますので、殺虫剤で駆除しましょう。浸透移行性殺虫剤を花が咲く前に株の根元にまくと、アブラムシなどの害虫を予防することができます。
あまり手が掛からず、とてもきれいな花を咲かせてくれるアガパンサスは、園芸初心者にもおすすめです。
この記事を参考に、手間いらずで毎年涼やかな花をたわわに楽しめるアガパンサスを、ぜひ生活に取り入れてみてください。