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マトリカリアの育て方 栽培に適した環境やお手入れの方法を紹介します

スタッフ

株式会社カインズ グリーン・ガーデン部【公式】

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ホームセンター・カインズのグリーン・ガーデン部が、お花・野菜・観葉植物・多肉植物・家庭菜園・庭造り・畑作りなどに関する専門知識や栽培方法、ノウハウなどを解説します。

カモミールのような可愛い花を咲かせる、マトリカリア(ナツシロギク)。昔から切り花のほか、防虫剤や薬草、サラダ、染料、入浴材などいろいろな場面で利用されてきました。花の種類が多いので、自分好みの品種を探すのも良いでしょう。

そこで今回は、マトリカリアの育て方を紹介します。栽培のはじめ方から、好む日当たりや土、必要な肥料などを詳しく解説するので、ぜひ栽培の参考にしてください。

マトリカリアはどんな植物?

色鮮やかなマトリカリア

マトリカリア属ではないが、マトリカリア

キク科タナセツム属のナツシロギクを園芸上マトリカリアと呼んでいます。

紛らわしいのですが、ナツシロギクは現在マトリカリア属には属していません。しかし、以前マトリカリア属に分類されていたため、現在でもマトリカリアと呼ばれています。

マトリカリアの原産地は南東ヨーロッパで、原産地では多年草ですが、日本の高温多湿では夏に枯れてしまうことが多いため2年草として扱われます。

薬草や染料、ハーブティーとしても

マトリカリアは、マトリカリア属のカモミールと同様、古くから薬草や染料として利用されてきました。柔らかい葉の先端をサラダとして食べたり、ハーブティーとして飲んだりでき、偏頭痛に効果があるといわれています。

また、切り花としても楽しめるほか、収穫した花や葉をお風呂に浮かべて入浴剤にすることもできます。防虫効果があるので、庭に植えておけば害虫予防にも役立ちます。

花の種類が多い

マトリカリアの開花時期は5〜7月です。和名ナツシロギクの名の通り、花は菊のような形をして、白や黄色の花を咲かせるのが特徴です。

基本種は一重咲きですが、八重咲きも多く流通しています。また、中心の筒状花が退化したポンポン咲きやアネモネ咲きなどたくさんの品種があるため、好みの花を探すのも良いでしょう。

マトリカリアの栽培のはじめ方

マトリカリアの鉢植え

「苗」もしくは「種まき」から育てる

マトリカリアは苗からでも、種からでも育てられますが、苗から育てると手軽に始められます。

苗は春先か秋に販売されるので、好みの花が咲く品種を選びましょう。種から育てる場合は、9~10月が種まきの適期です。

「鉢植え」と「地植え」のどちらでも育てられる

マトリカリアは鉢植えでも地植えでも育てられます。

地植えの場合、大きく育つので30cm以上の株間をあけて植え付けると良いでしょう。鉢植えにすればコンパクトに育てることも可能です。

植え付けの適期は春か秋で、本葉が5枚程度になったら植え付けます。

マトリカリアを育てる環境

日当たりの良い場所で咲くマトリカリア

マトリカリアが好む日当たり

マトリカリアは日当たりの良い場所が好みです。半日陰でも育ちますが、日当たりが悪いと花付きが悪くなるので、できるだけ日当たりの良い場所で育てましょう。

夏の暑さには弱いため、夏の間は風通しの良い半日陰で育てても良いのですが、二年草と割り切って種を採種しておくと良いでしょう。秋になったら種をまけば、翌年も楽しめます。

マトリカリアが好む温度

高温多湿が苦手なので、風通しの良い場所で管理します。暖地では、無理をして夏越しさせるより、花の後にできる種を採種して、秋にまいた方が簡単です。

夏越しの対策としては、株元が蒸れないように葉を整理しておくことです。周りの雑草も抜きとり、風通しを良くするとなお良いでしょう。

寒さには強く、屋外でも冬越しはできますが、強い霜に当たったり、土が凍ってしまったりすると枯れることがあります。土が凍らないように暖かい所へ移動したり、腐葉土などでマルチングしたりすると保温になります。

また、北風が当たらないようにビニールトンネルなどで防寒しても良いでしょう。

マトリカリアの水やり

マトリカリアは、乾燥には強いですが、蒸れてしまうと枯れたり、根腐れを起こしたりする可能性があります。水のやり過ぎには注意しましょう。

鉢植えの場合、土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。夏期は長雨に当たらないように、軒下などに移動させましょう。

地植えの場合は、基本的に雨による水やりで十分です。水のやり過ぎで根腐れを起こさないように、水はけが良い土で育てましょう。

マトリカリアの土と肥料

肥沃な土が好みなマトリカリア

マトリカリアを育てるのに適した土

マトリカリアは、水はけが良く、肥沃な土が好みです。鉢植えの場合、市販の培養土で育てることができますが、水はけを良くするため鉢底石を敷きましょう。

用土を自分で配合する場合は、赤玉土5、腐葉土3、酸度調整済みのピートモス2の割合で配合します。

マトリカリアは酸性土壌を嫌うので、地植えの場合は培養土1リットルに対して約2gの苦土石灰をまいて中性に近づけます。その2週間後に堆肥と腐葉土を混ぜると水はけの良い土壌になり、根腐れを防げます。

連作障害を防ぐため、前年キク科を育てた土には植え付けないようにしましょう。

おすすめの土

マトリカリアに与える肥料

マトリカリアは、肥料がなくても育ちますが、肥料を与えることで生長が良くなります。肥料を与える場合は、植え付ける前に元肥として、リン酸成分が多めの緩効性化成肥料を混ぜましょう。

その後は、春と秋に月1回のペースで、緩効性の化成肥料を与えます。開花時期には、液体肥料を与えても良いでしょう。

おすすめの肥料

マトリカリアの手入れ

成長したマトリカリア

マトリカリアの摘芯

株が15cmくらいに伸びたら摘芯すると、そこから脇芽が伸びてボリュームが増し、花付きも良くなります。

5月~7月に花が終わったら、花茎を株元まで切り戻すと良いでしょう。

マトリカリアの植え替え

マトリカリアは根張りが良いため、鉢植えの場合は1~2年に1回植え替えが必要です。植え替えの適期は3~4月で、鉢から取り出したら根をほぐし、1/3ほど切り詰めてから植え替えます。

ひと回り大きい鉢に植え替えると根詰まり防止になるので、おすすめです。

マトリカリアの増やし方

マトリカリアは、種まきか挿し芽で増やせます。

種で増やす場合は、初夏になったら種を採種しておきましょう。発芽温度は15~20℃なので、9~10月が種まきの適期です。寒冷地の場合は3~4月にまいても良いでしょう。

マトリカリアの種は細かいので、播種箱かピートバンにまきます。好光性種子のため、発芽時には光が必要です。土はうっすらとかける程度にして、乾燥を防ぐために不織布などをかけてから水やりします。

発芽後、本葉が2~3枚出たらポットに植え替え、ポットに根が回ったら、定植します。

挿し芽で増やす場合は、6~7月と9~10月が適期です。太くて充実した新芽の先端を3cm程度にカットし、清潔な土に挿しておくと発根して増やせます。

マトリカリアの病気・害虫

マトリカリアがかかりやすい病気は特にありませんが、アブラムシとハダニが発生することはあります。吸汁することで植物を弱らせるので、見つけ次第、薬剤で駆除しましょう。

なお、アブラムシは風通しを良くすることで防げるので、周囲の雑草を取り除くと予防できます。除草することで株元の蒸れ防止にもつながるので一石二鳥です。

ハダニは乾燥すると発生するので、葉水をすることで防げます。ただし、蒸れにより株を痛めないために、晴天が続いたときに行いましょう。

おすすめの殺虫剤

まとめ

マトリカリアは、昔から切り花のほか、いろいろな場面で利用されてきた多年草です。本来は多年草ですが、日本の高温多湿な夏が苦手なので、日本では二年草として扱われます。育てる場合も、無理して夏越しするより、採種して秋に種まきした方が簡単です。

日当たりの良い場所を好み、乾燥に強いので、屋外で簡単に育てられます。水はけが良い中性の土に、元肥を施してから植え付けましょう。日常の手入れは、特に気にしなくても育ちますが、蒸れ防止のため、周りを除草すると良いでしょう。

多くの種類が流通しているので、好みのマトリカリアを探してみてはいかがでしょうか。

※売り切れや取り扱い終了の場合はご容赦ください。
※店舗により取り扱いが異なる場合がございます。
※一部商品は、店舗により価格が異なる場合があります。

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