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あのサントリーが“本気で”野菜や花を作るワケ

メーカー

木村賢一

木村賢一

サントリーフラワーズ株式会社 営業担当。90年代のガーデニングブームの時に新卒で花苗の会社に勤め、2016年にサントリーフラワーズに入社。大学時代に文学部で学んだ影響で、園芸に興味を持つようになり、「その素晴らしさを人に届ける職業を」という理由で現在に至る。

花苗を作って30年! サントリーは飲料だけではない?

サントリーと言えばお酒や清涼飲料水、ジュースなどの飲料メーカーとして、知らない人はいないと思います。そんなサントリーが、実は30年もの長きにわたって花苗事業に取り組んでいることを、みなさんはご存知でしょうか? 事業は拡大を続け、現在ではサントリーフラワーズ株式会社として独立・分社化しています。

今回は、サントリーフラワーズの営業担当・木村賢一さんに、気になる花苗事業と飲料の関係について、また独自に培い販売する花苗と野菜苗について、お話を伺いました。

花事業には飲料との深い結びつきがあった

花事業には飲料との深い結びつきがあった

──まず始めに、「飲料のメーカーのサントリーがなぜ花苗事業を?」という疑問がありました。サントリーフラワーズという会社は、どのような経緯で設立されたのでしょうか?

「飲料メーカーであるサントリーは、1989年に花苗事業に取り組み始め、2019年で30周年を迎えました。実はこの花苗開発、『飲料』と深い関係があるんです」

──深い関係とは……? 気になります!

「会社の顔であるウイスキーとビールの原料は『麦』、ワインは『ブドウ』。ウーロン茶は『茶葉』、ジュースは『果汁』。これらはすべて植物由来のものです。

サントリーは、こうした商品の生産性や品質を向上させる目的で、世界中で植物の探索や研究・開発を続けていました。そんななか、たまたま園芸用の植物の素材になるような原種(品種改良のもとになる野生の種子)を見いだしたことをきっかけに、フラワービジネスにも参入することになったんです」

サントリーフラワーズの代表花となった「サフィニア」

──飲料と花苗事業、原料を考えれば確かに結びつきが強い分野ですね! 事業拡大の経緯は何だったのですか?

「1989年当時は、ブランド苗というものがまだ市場にはありませんでした。サントリーが独自に品種改良した『サフィニア』という名のペチュニアの花苗を発売したところ、翌年、大阪で開催された花の万博の影響もあって大ヒット。これが、サントリーの花苗事業の本格的な出発点となりました」

サントリーフラワーズの代表花となった「サフィニア」1

サントリーフラワーズの原点。無数の花を咲かせる「サフィニア」

──その「サフィニア」がブランド苗の先駆けだということですが、今でも愛され続けている理由はなんでしょう?

「サフィニアはナス科ペチュニア属の植物で、波打つようにたくさんの花を咲かせる一年草(多年草)です。特長は何といってもその生育旺盛さ。きれい・かんたん・長く咲くという特徴が、園芸好きに長く愛される理由ではないでしょうか」

サントリーフラワーズの代表花となった「サフィニア」2

──密集して咲く様子が豪華ですね! この「サフィニア」以外にも、オリジナルの品種を数々発表していますよね?

「そうなんです。このサフィニア開発と同時期に、『青いバラ』の開発に着手しました。目指すのは、人工的に染めたものではない、遺伝的に青い色素を持った正真正銘の青いバラ。

2004年、これまで開発は不可能と言われてきたこの青いバラが、10年以上の歳月をかけてついに完成。長年の開発努力を重ねて生まれたそのバラは、『アプローズ(喝采)』と名付けられました。2009年に発売を開始すると、世界中が驚きに包まれました」

サントリーフラワーズの代表花となった「サフィニア」3

バラのイメージを180度変えた青いバラ「アプローズ」

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