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テントウムシは、アブラムシなどを食べてくれる肉食の益虫として有名ですが、テントウムシダマシは草食で、野菜や草花を食べてしまいます。あなたが大切に育てている野菜や草花の葉が食べられていたら、もしかしたら害虫のテントウムシダマシの仕業かもしれません。
テントウムシダマシとは、草食テントウムシの総称です。テントウムシとテントウムシダマシは、背中の模様で見分けることができます。テントウムシダマシは、赤っぽい褐色の背中に28個の黒い点があるのが特徴です。また、肉食テントウムシに比べツヤが少なくくすんでいます。
テントウムシダマシの成虫は春ごろから活動し始め、葉裏に黄色く細長い卵を産みます。孵化した幼虫はタワシのような体型で、とげがたくさん生えています。
テントウムシダマシの主な好物は、ジャガイモやナス、トマトなどのナス科の植物です。若い成虫は、キュウリやカボチャなどのウリ科やマメ科の植物も食べてしまいます。幼虫も成虫も、葉裏から中身をなめるように食べるのが特徴。葉脈だけが残るため、食べたあとは表面がさざなみ状にすけて見えます。
テントウムシダマシが大量に発生すると、葉がぼろぼろになってしまい、野菜の光合成を妨げます。その結果、野菜が充分に成長できず収穫量も減ってしまいます。特に、光合成によって実が大きくなるキュウリやカボチャなどは被害が甚大になる恐れがあります。
被害が進行すると、葉がぼろぼろになって枯れてしまいます。そうなると、テントウムシダマシは葉だけでなく果実も食べ始めてしまうので注意が必要です。
ジャガイモを栽培する畑の近くで、ナス科やウリ科の野菜を栽培している場合、テントウムシダマシが発生する原因となります。越冬した成虫は、最初にジャガイモを食べ、気温が高くなってきた段階でほかの植物へ移動する性質があるためです。
種類にもよりますが、テントウムシダマシは年に1〜3回、4〜10月に発生します。
放っておくと野菜に甚大な影響を与えてしまうので、テントウムシダマシを発見したら、早めに駆除することが大切です。
殺虫剤を使用せず駆除する方法としては、テントウムシダマシは葉の裏や株元の込み合った場所に生息することが多いので、全体をチェックします。葉裏に卵や幼虫がついている場合、はさみを使って葉ごと切り落とします。
幼虫の場合は、ガムテープなどを使って駆除することもできます。成虫の場合は、少しの振動で落とせるため、植物をゆすりカップなどで受け取るか網を使って捕まえてください。
殺虫剤を使用する場合は、まずは薬剤の使用条件が合っているか、必ずラベルなどで確認しましょう。実際に殺虫剤を使用して駆除する場合、重要なのは殺虫剤をまくタイミングです。成虫や幼虫が発生し始める5月頃からまきはじめましょう。目安は、1週間おきに2~3回です。
テントウムシダマシの発生を予防するには、まずジャガイモ畑の近くにナス科やウリ科の植物を植えないことです。前述の通り、テントウムシダマシは最初にジャガイモの葉を食べ始めてから移動するので、これらの植物は隣接して植えないほうが得策でしょう。
次に、防虫ネットをかけましょう。トンネル状に防虫ネットをかけて野菜を覆うことで、成虫が植物につくのを防ぎます。ジャガイモの栽培地が近くにある場合は、防虫ネットが重宝します。
予防をしてもテントウムシダマシがついてしまったときの対策は、発見したらすぐに駆除することです。幼虫や卵などの初期段階で対策できれば、被害を小さく抑えることができます。
Q. テントウムシダマシにはどんな種類がいますか?
A. テントウムシダマシにはいくつかの種類がありますが、よく見られるのはニジュウヤホシテントウとオオニジュウヤホシテントウの2種類です。平均気温によって、生息する地域が分かれます。
Q. テントウムシダマシの駆除に使用できる殺虫剤にはどんなものがありますか?
A. テントウムシダマシは薬剤に弱い昆虫なので、殺虫剤による対策は効果的ですが、植えている植物に合わせて選ぶ必要があります。ナス類であれば、スミチオン乳剤やサイアノックス乳剤などの農薬が使用できます。ジャガイモであれば、ベニカ水溶剤やオルトラン水和剤が適しています。
テントウムシダマシは繁殖のスピードが早いうえに、食欲も旺盛な昆虫です。最初は1匹だけだったとしても、放っておけば大量発生してしまう可能性もあります。大切に育てている野菜や草花が取り返しのつかない被害にあう前に、こまめなチェックと対策を心がけましょう。