薬の整理収納テクニック。プロが教える「必要な時にすぐ使える」収納ワザとは?
リンクをコピーしました
アルファベットと数字が並び、パッと見ではわかりづらいエンジンオイルの種類。実は、商品名を「3つに分解」すれば、車種や使用環境に合ったエンジンオイルが簡単に選べちゃうんです。
商品名のアルファベットと数字を見て、「1.エンジンの種類⇒2.エンジンオイルのグレード⇒3.エンジンオイルの粘度」の順番で選んでいきます。
見ていく順番は、写真の表記であれば、上段に2つ並んでいるアルファベットの左側(S)⇒アルファベットの右側(N)⇒下段に並んでいる数字とアルファベットの組み合わせ(0W-20)という流れ。日本語の文章を読むのと同じ順番なので、一度覚えてしまえば間違えることもないでしょう。
最初に見るべきは、上段に2つ並んでいるアルファベットの左側で、「エンジンの種類」を表しています。
自動車 | ガソリン車 | 「S」ではじまるオイル |
ディーゼル車 | 「C」か「D」ではじまるオイル | |
バイク | 2サイクル | 「F」ではじまるオイル |
4サイクル | 「S」か「M」ではじまるオイル |
使われているアルファベットは「C・D・F・M・S」の5種類。ディーゼル車は「C」と「D」、4サイクルタイプのバイクは「M」と「S」(ガソリン車と兼用)という2種類が使用可能です。
写真のように「SL」と「CF」が併記されている場合は、ガソリン車とディーゼル車の兼用エンジンオイルだということを表しています。
次に見るのが、上段に2つ並んでいるアルファベットの右側で、エンジンオイルのグレードを表しています。表内に並べたように、アルファベットが後半になればなるほど、より新しい性能基準をクリアした高品質なオイルだということを意味しています。
ガソリン車 | SA⇒SB⇒…⇒SM⇒SN | 右側のアルファベットが後半になるほど、より新しい性能基準をクリアしたオイル(=高品質) ※ディーゼル車用のDLとDHだけ例外 |
ディーゼル車 | CA⇒…⇒CK ※DL、DH | |
2サイクルバイク | FB⇒FC⇒FD | |
4サイクルバイク | 「S」で始まるものはガソリン車と同様 | |
「M」で始まるものはバイク専用 | オイルの「性能」ではなく「特性」を表す |
この中でも特殊なものが2つあって、まず1つめがディーゼル車用のエンジンオイル。日本でも長い間、アメリカと同じ規格である「C」を用いていました。それに加え、近年の排気ガス規制やエンジン設計の変化に応じて、新型のディーゼルエンジンには日本独自の規格である「D」が用いられることも。併記されている「L」はライトの略で、乗用車や小型貨物向け、「H」はヘビーの略で、バスやトラック向けだということを表しています。まずは、愛車のエンジンが「C」規格タイプなのか「D」規格タイプなのかを取扱説明書で確認しましょう。
続いて2つめが、4サイクルタイプのバイク用のエンジンオイル。「S」で始まるものはガソリン車と同じ考え方ですが、「M」で始まるものはバイク専用で、エンジンオイルの性能ではなく特性を表しています。一般的に、マニュアルのバイクに適しているのが「MA」、スクータータイプのバイクに適しているのが「MB」だとされています。
最後に見るのが、下段に並んでいる数字とアルファベットの組み合わせで、エンジンオイルの粘度を表しています。数字が大きくなるほど、粘度が高く(=ネバネバに)なります。
左側の数字(10)は「低温時の粘度」で、数字が小さいほうが低温時のエンジンの始動性が良くなります。右側の数字(30)は「高温時の粘度」で、数字が大きいほうが高速走行時のエンジン性能を最大化してくれますが、近年の省燃費車には高粘度のオイルは使用できないなど、車種によって使用できるオイルの粘度が決まっているので注意が必要です。左側の数字に併記されている「W」はWinter(冬)の略です。
では、愛車に入れるエンジンオイルの粘度はどうやって判断すればよいのでしょうか? まず基準にしてほしいのが、購入したときに入っていたエンジンオイルの粘度。新車でも中古車でも、標準的な状態で乗る場合にメーカーが推奨しているエンジンオイルが入っているので、取扱説明書を参考にしましょう。
ほかに考える要素があるとすると、「乗り方」「居住地域」「季節」という3つ。
車種だけでなく、自分のライフスタイルに合ったエンジンオイルを選んで、快適なカーライフを過ごしましょう。