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青春のエアギターをDIY再現! ほうきをギターに魔改造してみた

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あおきちラボ

あおきちラボ

本業はビデオグラファーのライター。ギター改造を中心としたDIYをYouTube「Aokichi Lab / あおきちラボ」にて配信中。ライターとしては金融・音楽・DIYなどのジャンルで活動中のマルチクリエイターです。 Twitter:https://twitter.com/Aokichi_lab  Instagram:https://www.instagram.com/k_ikoa/  Webサイト:https://geekergear.com/

青春の思い出、ほうきギターをDIY

こんにちは、ギター制作系YouTuberのあおきちラボです。

学生の頃、掃除の時間中に、クラスの誰かがほうきでエアギターをプレイする光景は珍しくないのではないでしょうか。学生時代、筆者はわりとスカしていたので、そんなエアギタープレイヤーを傍目で見ていました。

しかし、内心ではめちゃくちゃエアギターをやりたかった! 青春を終えても、後悔は残ったままでした。

そこで今回、学生時代から溜まったままのフラストレーションを解消すべく、ほうきを購入しました。しかし、エレキギターを弾けるようになった現在では、エアギターでは物足りません。そこで、大人になり経験と経済力でものを言わせ、ほうきをギターへと魔改造していこうと思います。

カインズで「ほうきギター」の材料を準備

まずは、今回のキモとなるほうきを購入。なるべく学校にありそうなデザインのほうきを探しました。そこで見つけたのが、この竹ぼうき。

竹ぼうき

完璧なフォルムです。いかにもエアギターに使われそうなほうきです。

本来ならば、このほうきにさまざまなギターパーツを搭載してギターにしたいのですが、竹ぼうきのままでは強度が足りません。ほうきを何らかの堅い素材にくっつけて、ギターの形にしていきます。

ギターと言えば木材。ということで、材木コーナーでいいものを見つけました。税込200円で詰め放題の端材です。

いつもは2×4材やベニヤ板の切れ端みたいなものしかないことが多いですが、今回は運よく大きめの端材がありました。そのほかにも堅そうな端材があり、バラエティ豊かでした。定期的にチェックすると、使い勝手の良い木材に出合えそうです。

大きめの端材

続いて瞬間接着剤を購入します。竹ぼうきは編んで成形されていますが、その編まれた部分を切断することになるはず。竹ぼうきをバラけさせずに形を保つため、瞬間接着剤で根元を固めてしまおうという算段です。

ちなみにこれは、FRPと呼ばれる繊維強化プラスチックの作り方から着想を得ました。FRPとは、プラスチックの中にガラスやカーボン、食物繊維とも呼ばれるセルロースなどの繊維を混ぜ込み、プラスチックの軽さを保ちつつ強度を上げたもの。身近なところでは、車のカスタムパーツなどに使われることがあります。

そのほかに、ネジやボンドなども購入しました。ギターのパーツはカインズでは手に入らないので、以前に中古ギターから取り外したものや、Amazon、メルカリで入手したものを使います。

ほうきギターの作り方

さっそく制作開始!

根元を接着剤で固める

根元をカットした際に、ほうきの形が崩れてしまうと困るので、まずはほうきの根元を瞬間接着剤で固めます。ほうきの根元が意外とスカスカで、瞬間接着剤が下に垂れてくることがあるので注意しましょう。

糸鋸でほうきをカット

固まったら、糸鋸でほうきをカットします。

おそらく、ほうきを瞬間接着剤で固めて、電動工具で切断した人類は筆者が初めてでしょう……。切った感触としては、杉や松など、針葉樹の木材よりもかなり切りやすかったです。

カットした面

カットした面はこんな感じになっています。まるで、顕微鏡で見た植物の断面のようです。

中心部に竹の柄があるため、カット時に若干抵抗がありました。バラバラになると困るので、切断面にも瞬間接着剤を染み込ませておきましょう。

ほうき単体だとパーツが取り付けられないため、台座になる木材を用意します。200円端材の中にあった大きめの木材です。

パーツ作り

トリマーを使い、ギターのネックというパーツを取り付けるための溝を掘ったり、必要ない部分を糸鋸で切ったりします。

表面を整える

このままだと見た目が汚いので、ポリッシャーを使って表面を整えていきます。

表面を整える2

ついでに、瞬間接着剤で固めたほうきの形も整えていきましょう。どこかで平面が出せていないと接着が難しいため、ほうきもポリッシャーで削ります。

ほうきもポリッシャーで削る

コチラが研磨前

ポリッシャー後のほうき

キレイな平面ができました!

これまたおそらく、ほうきを瞬間接着剤で固めて、電動工具で研磨した人類は筆者が初めてでしょう。青春というより、お父さんの日曜大工になりつつあります。

せっかくなので、これも削ったときの感覚をメモしておきます。結論から言うと、恐ろしく簡単に削れました。編んであるヒモの部分を巻き込むと危険なため、瞬間接着剤で固めたほうきをポリッシャーで削る際は注意しましょう。

ほうきにネックを取りつけるため、一部を切断します。

ほうきの一部を切断

ふだんのほうきに見慣れていると、空間のゆがみというか、バグを感じてしまうような見た目です。けっこう素直に切断できました。

いよいよ、台座となる木材にギターのパーツを取り付けていきます。

台座にパーツを取り付ける

ひととおりパーツを取り付けたら、台座に、加工したほうきを接着していきます。

タイトボンドという、木工用ボンドの一種を使いました。このボンドはギター制作で多く使われており、信頼感があります。今回はタイトボンドの中でも、特に耐水性に優れたものを使用しました。

耐水性に優れたボンド

しかし、パーツを取り付けている最中にトラブルが起きました。ほうきの毛がかさばるので、パーツが取り付けられなくなってしまったのです……。

毛を減らすのは心苦しいですが、少しカットすることに。切った毛は、あとあと接着するためにとっておきます。

ギターのパーツを取り付け

パーツの取り付けが済んだら、切った毛を植毛します。毛の根元に瞬間接着剤を付け、そこに差し込んでいきます。

このとき、早く接着剤を硬化させたかったため、タバコの煙を吹きかけてみました。瞬間接着剤の主成分であるシアノアクリレートとタバコの成分のニコチンが反応し、硬化が早まるらしいです。

もっとも、ほうきの毛がタバコ臭くなったり、健康被害が出たりすることも考えられるので、真似する場合は注意してくださいね。

ほうきの毛をカット

十分に硬化したら、植毛したほうきの毛をカットしていきます。最後に弦を張ったら完成です!

ほうきギターの完成

ほうきギターを実際に弾いてみた動画

完成したほうきギターを、実際に弾いてみた動画がコチラ。

形からしてお察しかと思いますが、座ってしまうと確実に弾けないし、立ってもわりと弾きにくそうですね。

弾いてみた感想としては、音は良くもなく悪くもなく……。まあ、繊細な音は出せなさそうです。もっとも、この見た目なら青春パンクかコミックバンド以外で使うことはなそうなので、繊細でなくて良いのですが(笑)。

見た目のクオリティで青春の思い出を再現できたので、満足度は100点。ほうきとしても使えますし、ギターとしても使えます。学校の掃除用具入れに忍ばせておいても、1週間くらいはごまかせそうです。

そしてステージで使ったら、目立ち具合はMVP級でしょう。ライブ後に話しかけられる確率もかなり高そうです。

現実的には、ドッキリに使うか、文化祭の出し物などでバンドメンバー全員のギターとベースをほうきにするか、なんらかの小道具やステージパフォーマンスにするくらいしか使い道がなさそうです。しかし、青春の1ページにこのほうきギターがあれば、忘れられない思い出にはなること間違いありません。

人とは違ったギターが欲しい方や、小道具的に使ってみたい方は、制作してみてはいかかでしょうか。

※商品の価格は記事公開時点のもので、変更される可能性があります。

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