料理研究家・リュウジの簡単やばうまレシピ「手羽元と大根の塩煮込み」
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軽トラの荷台に小屋を載せたモバイルハウス
軽トラを「家」に改造した青年がいる。DIY歴わずか1年の川瀬悠大さんだ(製作当時)。
9割の材料はカインズで買い揃え、DIYにかかった費用は、軽トラの購入費も含めて、総額15万円。
なぜ、素人同然のキャリアしかないDIYビギナーが「動く家」を作ろうと思ったのか? 製作のキッカケやDIYの醍醐味などを川瀬悠大さんに聞いてきた。
「動く家」の骨組み
──「動く家」を作ろうと思ったきっかけは?
川瀬 キャンピングカーが好きで欲しいと思っていましたが、高価で諦めざるを得なくて。その頃、ちょうどDIYにハマっていたので自分で作ってみようと。調べてみると「モバイルハウス」という動く家があることを知り、その魅力に一目惚れ。当時は情報も少なかったんですが、なんとかなりました(笑)。
──モバイルハウスのどこに魅力を感じた?
川瀬 いまや空前の車中泊ブームですが、モバイルハウスは、大掛かりなキャンプ道具を持たなくても、雨風を気にせずどこでも気軽に遊びに行けるのが魅力的です。僕はアウトドアもインドアも両方好きなタイプだったので、その両立ができるこの「動く家」は理想的でした。登山も趣味なので、登山口の近くまで行って車中泊ができるこの車はかなり重宝しています。
作業途中の「動く家」
──モバイルハウスの製作期間はどれくらいだったんですか?
川瀬 ゆっくり作って3ヶ月かかりました。1日12時間やる時もあれば30分の日も。もちろん、なにもしない日もありました。毎日やれば1ヶ月程度作れるかもしれません。
──特にこだわった部分はどこですか?
川瀬 とにかく安く作ることです。たとえば外壁材は安い板を探していて見つけた野地板を使用しました。野地板はザラザラしているので、家庭用ガスバーナーで数十時間1枚1枚炙って艶出ししました。手間はかかりましたけど、いい具合になったと思います。
あとは、一人で作ることにもこだわりました。ビスなどが外から見えない作りにしたかったので、事前に外壁材にダボ穴を開けてからビスを打ち、そのあと丸棒で隠す。それを400穴ぐらいやりました。大変でしたけど達成感もありますし、全部自分で調べて作るのでDIYの成長速度もめちゃくちゃ速かったです。
ビスが見えないように、丸棒で隠した穴
──いちばん苦労した点は?
川瀬 作業計画を組むことです。DIY歴1年でキャンピングカー製作を始めたので設計図なんて書けませんでした。そもそも普段のDIYなんて、やりながら考えるスタイルでやってましたし。キャンピングカーは荷台のサイズも決まっているため、外壁の厚みも計算してから作らなければならず、本当に苦労しました。最初に終わりまで考えて作業することは、素人には特に難しいですね。
ちなみに、この小屋の下には穴があって、そこに単管パイプを通して数cmジャッキアップすれば、小屋ごと取り外しができるようになってます。
小屋の中は軽トラの荷台とは思えないリラックス空間
──完成して、知人たちの評判はどうでしたか?
川瀬 「あれ。君って職人だった?」とビックリしてくれました(笑)。サイズ的にもちょうどいいので居心地がいいと評判がいいです。たまに知らない人に話しかけられて、見せることもあります。
初めてのDIY作品はピザ窯
──川瀬さんが、ここまでDIYにハマった理由は?
川瀬 プラプラ生きていたので、そろそろ夢中になれるものを探そうと決意したのが3年前。色々なことにチャレンジし、その中でDIYに触れてどハマリしました。仙人みたいな生き方に興味があり、老後は山を買って自分で開拓したいと、うっすら思っていたのもハマった要因だと思います。
──はじめて作ったDIY作品を教えてください。
川瀬 ピザ窯です。最初に作るにしてはハードルが高いと思ったんですが、色々な方のブログやYouTubeを参考にしたら意外としっかり作れたんですよ。自分で作った窯で食べるピザは絶品で、今でも忘れられません。その瞬間に自分の何かが目覚めましたね(笑)。
三重県の倉庫を改装して「秘密基地」を製作している
──次にDIYで作りたいものはなんですか?
川瀬 いま三重県のいなべ市という場所で山を開拓しています。そこに自分の秘密基地を作り、サウナや露天風呂なども計画中です。そして、ツリーハウスにも挑戦したいと思っています。
あと、いまは「軽トラ」からランクアップして「1tトラック」でも「動く家」を製作中です。作りたい欲があふれて2号機もスタートしちゃいました。
秘密基地の内装
──カインズはよく利用するんですか?
川瀬 家を決める際の最重要ポイントですね。車で15分圏内にないと困ります(笑)。週3程度で行ってるので、近くに無いというのが想像できないですね。
川瀬さんの工房。廃材だけで作った壁掛け収納。
──DIYの魅力はどこにあると思いますか?
川瀬 とにかく楽しい。これに尽きます。作ることによって物への愛着も増すし、安く作ることも可能だし、お金を払って買うよりそれ以上の価値を見出せるのがDIYだと思います。自分でやるので失敗も味になるので、自由なところも気に入っています。
──川瀬さんにとって、ずばりDIYとは何ですか?
川瀬 活力です。活力があるからDIYをしているわけではなく、DIYをしているから活力がある。DIYをすることでお腹減って食べる、疲れて寝るのでまた元気になる。僕の人生の根源はDIYで出来ていると言っても過言じゃないです。
──ありがとうございました。
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