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車内でユル〜く生活しよう。「映えなくても」楽しめる車中泊の極意|小田原ドラゴン×大橋保之対談

クリエイター

榎並紀行

榎並紀行

1980年生まれ。ライター、編集者。編集プロダクション「やじろべえ」代表。アメリカで生まれたりしましたが英語は話せません。ぽっちゃりしています

車中泊にあふれる自由とロマン

「車中泊」。文字通り、車の中で寝泊りすること。ひと昔前まで、車中泊といえば旅行の際に宿代を節約、あるいは旅を効率化するための“手段”だった。それが今や“レジャー”として、車中泊そのものを楽しむ向きもあるようだ。

漫画家の小田原ドラゴンさんも、その一人。現在、「ヤンマガWeb」にて車中泊漫画『今夜は車内でおやすみなさい。』を連載中だ。人生に行き詰まった50歳の漫画家・シャーク小笠原が車中泊の楽しさを知り、気ままに旅をするストーリーは小田原さんご自身の“ほぼ実体験”なのだという。この春からは、車中泊で全国をめぐる「日本一周編」がスタートしている。

(C)小田原ドラゴン/講談社

(C)小田原ドラゴン/講談社

“映え”もなければ“キラキラ”もしない。昨今の派手で豪華なアウトドアブームとは一線を画す、小田原さんの車中泊。「キャンプ場に行ったら30分でやることがなくなった」など、やや残念な状況もそのまま描いている。しかしそのぶんリアルで、失敗も大らかに受け入れて楽しむ姿には、DIYにも近い自由とロマンが感じられる。

小田原さんは車中泊を通じ、どのように生活を、そして人生を「DIY」しているのか。今回は小田原さんに車中生活の作り方を聞き出すべく、『今夜は車内でおやすみなさい。』の中でコラムを執筆する大橋保之さん(車中泊雑誌『カーネル』編集長)との対談をセッティング。……したのだが、取材日はなんと「日本一周の旅」に出るまさに前日。申し訳なく思いつつも、出発直前の心境を独占取材するチャンスでもある。

というわけで、大橋さんとともに出発直前の小田原さんを訪ねた。

小田原ドラゴン

小田原ドラゴン
1970年生まれ。兵庫県出身。高校卒業後、アルバイトなどを経て、『おやすみなさい』(ヤングマガジン)で漫画家デビュー。『コギャル寿司』(アッパーズ)で文藝春秋漫画賞受賞。代表作に『小田原どらごんくえすと!』(ヤングサンデー)、『チェリーナイツ』(ヤングマガジン)など。

 

大橋保之

大橋保之
1972年生まれ。愛知県出身。カーネル(株)代表取締役社長。車中泊を楽しむ雑誌『カーネル』の編集長。アウトドア情報サイト「SOTOBIRA」も運営。車中泊、キャンピングカー、キャンプ、登山など、アウトドアに関する情報を発信中。

※取材は、新型コロナウイルス感染症の予防対策を講じた上で実施しました

“車中泊で日本一周”出発前日にインタビュー

──小田原さん、明日から「車中泊で日本一周の旅」に出られるんですよね。大変な時に取材をお願いしてしまってすみません!

小田原ドラゴン(以下、小田原):いえ、もう準備はほぼ終わってますから大丈夫です。

大橋保之(以下、大橋):こんなご時世で小田原さんにしばらくお会いしていなかったのですが……それにしても、よく決意されましたね。何か思うところがあったんですか?

小田原:何かあったってわけでもないんですけどね。まあ、漫画のネタにもなるので。

大橋:『今夜は車内でおやすみなさい。』の主人公・シャーク小笠原も、日本一周の旅を始める動機は“なんとなく”でしたよね。「いわゆる普通の人がすることをまったく経験せず、そしてこれからもすることなく人生を終えるのかと思うと、引き返すことのできない道を選んでしまったのではないかと一瞬、背筋が重くなる」と。そして、ふと「日本一周をしてみようかな」と思い立っている。

小田原:シャーク小笠原も僕も50歳なんですけど、この年齢になると「この先、そんなにいいこともないんだろうな」って思うんです。ドラマチックなことも起きないだろうし、なんとなく人生の行き詰まりを感じた時に、ふと「日本一周」が思い浮かんだんですよね。

大橋:そこは、シャークもドラゴンも一緒ですか。

小田原:結構リンクしてますね。

小田原ドラゴンと大橋保之の対談1

大橋:ちなみに、今回の旅はどんなルートを予定しているんですか?

小田原:それが全然決めてないんですよね。とりあえず八王子の道の駅に行って、次に静岡の「ふもとっぱら」(富士宮市)っていうキャンプ場に行く予定なんですけど、その先は何の計画もないです。どれくらいの日数がかかるかも見当ついていません。

大橋:そのユルさも車中泊の魅力ですよね。僕もあてのない旅に出てみたいなぁ。

小田原:ただ、月1回くらいはいろんな支払いとか手続きのために自宅へ戻ってこなきゃいけないかもしれない。とりあえず郵便局に不在届は出したんですけど、あれって1ヶ月分しか預かってもらえないんですよ。本当は行きっぱなしのほうが、漫画としては面白いんですけどね。

大橋:ネタを取るか生活を取るか。悩ましいですね。ただ、少なくとも1ヶ月は旅に行きっぱなしになるわけじゃないですか。これまで旅行で車中泊をしたことはあっても、生活しながらの旅となると今回が初めてですよね。毎日の生活リズムは考えていますか?

小田原:犬(※愛犬の“ちょんぴー”)も一緒に連れて行くんですけど、ちょんぴーは毎朝4時半に起きるんですよ。だから、それに合わせた生活になりそうです。今のところ、昼間に移動して、夕方から夜に仕事をしようかなと思ってます。でも、正直やってみないと分からないですね。

大橋:やりながら少しずつ、一番しっくりくるスタイルに調整する感じですかね。

小田原:そうですね、グダグダになるかもしれないけど、そしたらそのグダグダを漫画で見せればいいし。一人暮らしを始めたばっかりの時も、生活しながら徐々に必要なものをそろえていく楽しみがあるじゃないですか。車中泊生活も、たぶんそんな感じになるのかなと。もしかしたら、1ヶ月後にはすっかり犬の住処になってるかもしれないけど。

軽自動車を「押入れ」みたいにカスタマイズ

──小田原さんの愛車は、ホンダのN-VAN。車中泊愛好家にも人気の車種ですが、やはり過ごしやすいですか?

小田原:過ごしやすいですね。助手席を倒すと、大人が足を伸ばして横になれるフラットなスペースができるので、とても快適に眠れます。軽なんですけど、見た目以上に広いから車内で漫画の作業もしやすいと思います。

大橋:キング・オブ・車中泊カーといえばハイエースなんですけど、あれはサイズが大きいから運転が不安という人もいるみたいです。その点、軽なのにこれだけ車内が広いN-VANは画期的ですよね。

小田原:大きい車でいろいろできるのは、当たり前じゃないですか。軽の制限された空間の中で、快適に過ごすために工夫するのが楽しいんですよね。

大橋:分かります。車中泊用に車の中をいじるのって、子どもの頃、押入れをカスタマイズした感覚に近い気がします。狭くて暗い、でも自分だけの空間で、そこに宝物を隠したりして。キャンピングカーは確かに快適なんですけど、あれはもはや“部屋”ですからね。部屋を豪華に飾るのもいいけど、押入れをカスタマイズするのはまた別の楽しさがある。職業病なのか、最近車を見ると一般的なスペックよりも「カスタマイズしやすさ」が気になっちゃいます(笑)。小田原さんのN-VANも、ちょっとだけDIYしてますよね?

小田原:DIYというほどでもないけど、床の内装を剥がして防音材は敷きました。N-VANはもともと商用の貨物車なので、防音材や断熱材が入っていません。だから、何もしないと走行中にかなり音が響いてしまうんですよね。

あとは、後部座席の天井部分に棚を設置したくらい。N-VAN専用の棚(編注:後述のベッドキットとともに大手通販サイトで購入可能)なのでぴったり収まるんです。ちょんぴーの道具はここにまとめて置いてます。

後部座席の天井部分に棚を設置

──「車中泊グッズ」もたくさん積まれていますね。

小田原:寝袋は大小2種類あります。冬場は電気毛布が欠かせません。あとは、充電式のポータブル電源2つと、今回の旅用にソーラーパネルを買いました。仕事でパソコンを使うので、電気の確保は死活問題です。ソーラーパネルだけでも案外充電できるみたいなんですけど、使ったことがないのでどうなるか分からないですね。

大橋:ソーラーパネルはあくまで緊急用ですよね。充電にも結構時間がかかるし、充電のメインにするには厳しい。でも、小田原さんの場合はポータブル電源も2つあるから十分じゃないかな。他に、今回の旅用に新しく買ったものはあるんですか?

小田原:ベッドキットを買いました。これもN-VAN専用で、後部座席にぴったり収まります。フレームを組んで板を載せるだけなので、組み立ても簡単ですし、ベッド下のスペースに荷物も収納できます。荷物を下に全部詰め込んだら、本当に車内が広くなって快適になりました。

ベッド下のスペースに荷物も収納

大橋:ベッドキットがあることで、「秘密基地感」が増しますね。漫画もここで描くんですか?

小田原:はい。漫画を描く時は、コールマンの折りたたみテーブルにノートパソコンとペンタブレットを置いて作業します。ペンタブがズレないよう、テーブルに滑り止めを付けて。これもDIYというほどじゃないけど、一応工夫はしてますね。

漫画を描く時

大橋:旅をしながら毎週10ページの漫画を描かないといけないから、作業環境のストレスはちょっとでも減らしたほうがいいですもんね。

小田原:正直、本当にできるのかなって不安ですけどね。車の中って考え事をするには向いているので、アイデアに詰まった時にドライブをすることはあるんですけど、漫画を描くとなるとどうなんだろう……。まあ、もう明日出発だからやるしかないんだけど。

大橋:もしかしたら「漫画が描けない」っていう漫画になるかもしれないですね。

──大橋さんの車中泊スタイルについてもお伺いしたいです。

大橋:僕の車は家族も使うから、大がかりなDIYはできないんですよ。だから、車中泊をする時だけ荷物を持ち込んで、帰ってきたら何事もなかったかのようにキレイに撤収して元に戻すのがルールです。アイテムも最小限で、ミニテーブル、LEDランタン、バーナー、寝袋、それからベッド代わりに厚さ10センチくらいのマットと、それくらいです。他に必要なものがあれば、その都度ホームセンターや100円ショップでそろえる感じですね。あと、ゴミ箱用に密閉ボックス、冷蔵庫代わりにクーラーボックスがあれば結構重宝します。

──最近はキャンプブーム、車中泊ブームと言われていますが、そのぶん手頃なグッズなんかも充実してきているんでしょうか?

大橋:そう思います。ただ、車中泊の専門誌を作っている立場から言うと、寝袋、マット、窓を覆うシェード(日よけ)は簡易グッズで済ませず、専用の物をそろえたほうがいいと思います。特に寝袋は大事です。場所や季節によっては恐ろしいほど冷え込むので、ちゃんとしたものでないと命の危険もあります。ちなみに、『カーネル』では寝袋、マット、シェードの3つを車中泊の“三種の神器”と呼んでいます。

──例えばシェードなんかは100円ショップでも売ってますが、それだとあまり用を足さない?

大橋:全く意味がないとは言いませんが、やはりペラペラだったりするので、ホームセンターでそれなりのものを買ったほうがいいですね。ちなみに、僕は厚さ8ミリくらいの銀マットを窓の形に切って貼っています。夜は目隠しにもなるし、防音や防寒にも役立つんですよ。1日あれば簡単に作れます。

銀マットで作ったシェード

銀マットで作ったシェード(Webメディア「SOTOBIRA」より引用)

キャンプめしよりも、スーパーの弁当を車内で食べるほうが好き

──最近はキャンプと車中泊をやる人が被ってきている印象もあります。小田原さんは、キャンプには興味ないんですか?

小田原:ないですね、面倒くさがりなので。キャンプって面倒くさいじゃないですか。

──えっ? でも、小田原さんはラーメンを食べに行くために片道2時間ドライブしたり(編注:『今夜は車内でおやすみなさい。』第27話「ラーメン車中泊」参照)、そもそも日本一周の旅に出ようとしていたり、けっこう面倒くさいことを平気でやってますよね。

小田原:そういうのは苦にならないんですよ。運転自体も好きだし、途中で車を停めて昼寝するのも楽しいと思えるタイプなので。でも、キャンプってテント一つ張るのにも、いちいち棒を土に刺したり、棒を布に通したりしなきゃいけないじゃないですか。

大橋:「ポール」を「スリーブ」に(通す)ね(笑)。

小田原:そういうのがイヤなんです。めちゃくちゃ面倒くさい。テントってジャンプ傘みたいに開くと思ってたので、設営の方法を知った時はビックリしました。だから、前にキャンプ場に行った時もテントを張らずに車中泊しました。

小田原ドラゴンと大橋保之の対談2

──キャンプめし、とかもそそられないですか?

小田原:そうですね。僕は普段からわりと自炊するんですけど、日常を離れてまで家メシを作るのもどうかと思うので。それと、僕はスーパーの弁当が好きなんです。ヤオコー(編注:埼玉県に本社を構えるスーパーマーケットチェーン)とか、惣菜も充実していて楽しいですよ。まあ、ヤオコーに限らず地方のスーパーなら現地の名物とか、変わった弁当があるかもしれないじゃないですか。せっかくそういうのがあるのに、わざわざ自分で大しておいしくもない料理を作る必要あるのかなって。

ヤオコーののり弁

ヤオコーののり弁は作中にも登場する (C)小田原ドラゴン/講談社

大橋:僕はキャンプも好きですが、その気持ちはすごく分かります。でも……小田原さん、キャンプ場で周りの人たちを見て、ちょっとくらいは楽しそうだなと思いませんでしたか?

小田原:焚火はちょっとやってみたくなりましたね。テントは張らなくていいけど、火をたいてお湯を沸かしてコーヒーは飲んでみたいです。一応、ちっこい焚き火台だけは買ってあるので、日本一周のどこかで使うかもしれない。

大橋:いいですね。テントの設営も、やってみたら意外とハマるかもしれないですよ。僕はもともと登山をやっていたので、よく山でテント泊をしていました。登っている時は「なんでこんな重いものをわざわざ運ぶんだ」って思うけど、下山後の達成感がめちゃくちゃすごくて。

小田原:やれば楽しいのかもしれませんけどね……。でも、棒を布に通す時、穴になかなか入らなかったらイヤじゃないですか。通ったと思ったら1個ずつズレてた……とか考えるだけで面倒くさいですね。

──とにかく棒を布に通したくないわけですね(笑)。逆に大橋さんは「(テントの設営を)面倒くさい」と思わないんですか?

大橋:まあ、僕も偉そうに言いましたけど、じつは小田原さん寄りの面倒くさがりなんですよ。僕にとって車中泊はもともとスキーや登山の前泊のための“手段”でした。でも、最近は意味もなく車で寝たり過ごしたりすることの楽しさにも気づいてきました。小田原さんのように日本一周まではなかなかできないけど、もうちょっといろんな楽しみ方を見つけたいですね。

小田原ドラゴンと大橋保之の対談3

車中泊に向いているのは“失敗”を楽しめる人

──お二人は、どんな人が車中泊に向いていると思いますか?

小田原:「一人で遊べる人」じゃないですかね。一人で行きたいところに行って、寝たい時に寝てっていう自由な感じが車中泊の楽しさだと思うので。宿の予約も必要ないから、思いついた時に出かけられますしね。

大橋:小田原さんも、わりと衝動的に旅に出ますもんね。

小田原:はい。漫画にも描きましたけど、急にヤオコーののり弁が食べたくなったり、星空を見たくなったり。動機なんてそんなもんですよ。

ちなみに、のり弁は売ってなかったし、日光の三本松園地に星空を見に行った時も曇っていました。その時はガッカリしたけど、園地の駐車場で仮眠をとって早朝外へ出たら、満天の星になっていて。あれは結構感動しましたね。流星群の時期でもないのに、1分間に4〜5個の流れ星が見えて。

三本松園地で見た星空

三本松園地で見た星空は作中でも描かれている (C)小田原ドラゴン/講談社

──漫画でもシャーク小笠原が「宇宙が染み込む〜〜」と言ってましたよね(笑)。大橋さんはどうですか? 車中泊に向いているのはどんなタイプでしょうか。

大橋:「トライアル&エラーを楽しめる人」かな。自由気ままに旅をしていると、想定外のことも結構起きます。例えば、行くのを楽しみにしていたお店が閉まってた、とか。そんな時、途方に暮れてしまうのではなく、すぐに気持ちを切り替えて他の店を探せるとかね。“出たとこ勝負”を楽しめる人は、たぶん車中泊に向いていると思います。

──失敗も含めて楽しむというのはDIYにも近いですね。『今夜は車内でおやすみなさい。』でも、シャーク小笠原はよく失敗しています。350km運転してご当地グルメを食べに行ったのに、期待したほどおいしくなかったり。でも、帰り道で緑豊かな場所を見つけて日向ぼっこするなど、なんだかんだで楽しそうです。

小田原:そう、失敗しても別の思い出ができますからね。僕自身も北海道の宗谷岬まで「ホタテラーメン」を食べに行ったことがあるんですけど、どの店も閉まってました。昼の3時くらいなのに。宗谷岬って、閉店時間がめちゃくちゃ早いんですよ。しょうがないから近くのセイコーマートに行くと、自宅近くのコンビニではまず見ないホッケのフライや天ぷらが売っていてビックリしました。セイコーマートの弁当を初めて買ったんですけど、すごくおいしかったです。

──それって一人旅というのも大きいかもしれませんね。友達と一緒だと、アクシデントで空気が悪くなることもありしますけど、一人なら「まあ、いいか」と思える。

小田原:それはあると思います。友達に気を遣って楽しいフリをしなくていいし、その時はつまらなくても時間が経つと楽しい思い出に変わったりしますからね。

車中泊の楽しさが50歳からの人生を作ってくれた

──最後に、車中泊を始めてよかったことをお聞きしたいです。漫画のなかでシャーク小笠原は「(車中泊を始めてから)前ほど鬱々としなくなった」と語っていました。小田原さんも車中泊を始めて気持ちが前向きになったと感じますか?

小田原:そうですね。年を取ると楽しいことはどんどんなくなるし、新しい体験も減っていく。そんな中で、全く新しい楽しみを見つけられたのは単純に大きいです。

小田原ドラゴンと大橋保之の対談4

──小田原さん自身も、50歳が近くにつれ人生が停滞しているような感覚があったんでしょうか?

小田原:ありましたね。仕事も昔ほどはなくなってきていたし、若い漫画家に注目が集まる中で、「何か新しいことを考えないといけない」というプレッシャーを感じていました。この先、どうしたらいいんだろうって。

そんな時期に、北海道で初めて車中泊をしました。よく吠える犬と一緒だから旅館に泊まれなくて。実際、朝起きると体は痛いし、春なのに気温は0度以下でめちゃくちゃ寒い。でも、妙にワクワクしたんです。その体験がなかったら車中泊の漫画を描くこともなかったし、日本一周なんて考えもしなかったと思います。

──車中泊が第2の人生を「DIY」するきっかけになったんですね。

小田原:そう言えるかもしれません。この年で車中泊の楽しさを知ったことは、人生の大きな転機になるような気がしています。

撮影:関口佳代

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