【つけ置きなし】重曹と〇〇でお風呂椅子と桶をピカピカ掃除
リンクをコピーしました
目次/ INDEX
ムクドリはハトやカラスなどと同じく、1年を通してほぼ日本全国で見られる野鳥です。一匹一匹はかわいいものの、大きな群れでやって来て騒音やフンの被害をもたらすことがあります。ムクドリ対策に頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ムクドリ対策全般を詳しく解説します。被害が深刻な場合は駆除も視野に入れて対策を練る必要がありますが、野鳥を独断で捕獲・処理することはできません。法令に関わる知識にも触れながら、ムクドリを退散させる具体策を紹介します。
ムクドリはスズメ目ムクドリ科に属する鳥類です。ほぼ日本全域に生息している留鳥(一年中同じ地域に住む鳥)で、ハトやカラスのように市街地にもよく現れます。街路樹や電線に止まっている姿を見たことがある方も多いでしょう。
ムクドリの全長は20~25cm、翼を広げでも40cm程度と、ハトほど大きくはありません。体色は茶褐色で頭は黒褐色。額、頬、腰、羽の裏側は白く、くちばしと足は黄色~オレンジ色です。目から頬にかけて白っぽい毛が生えていますが、個体差があります。
名前の由来の通り椋(むく)の実も大好きですが、基本的には雑食です。昆虫、果実、種子、穀物など何でも食べます。田んぼや家庭菜園に現れる憎き害虫もよく食べてくれることから「益鳥」扱いされていましたが、都市化の進展により餌場が激減した結果、果樹園に侵入したり、生ゴミを漁ったりするようになってしまいました。
ムクドリは少々やんちゃな性格をしており、縄張り争いや餌の取り合いでほかの小鳥と喧嘩することも珍しくありません。群れになって徒党を組み、自分より大きな動物の餌を奪おうとする図々しさも持ち合わせています。
ムクドリは天敵であるカラスやタカから身を守るため、大きな群れを作る習性があります。一羽が危険を察知すると群れ全体に共有し、数百~数千羽が一斉に逃げ出します。
ムクドリは3~7月頃にかけて繁殖期に入り、この時期は群れから離れてつがいとともに行動します。巣は枯れ草や羽、獣毛などを拾って安定した場所へ作りますが、人家の屋根や壁の隙間などで巣作りすることもあります。
一度に4~7個ほど卵を産み、約2週間で孵化。ヒナは1か月弱で巣立ちし、その後1月ほど親鳥と行動します。家族で移動できるようになれば再び群れと合流するため、8月以降はムクドリの群れの目撃数がぐんと増えるのが通常です。
一般的には5~7年生きるといわれており、なかには10年以上生きる個体もいます。巣立ちが早いため数が増えるのも早く、さらに市街地では天敵となるカラスが減少傾向にあることから、ムクドリはどんどん増えているといわれています。
ひと昔前は益鳥扱いされていたムクドリですが、現在ではさまざまな害をもたらす害鳥です。ここでは、ムクドリによって被る代表的な損害を紹介します。
集団を形成するムクドリの糞尿は相当なものです。ムクドリがねぐらにする街路樹の下にはかなりの数のフンが落ちており、自治体も頭を抱えています。ベランダの洗濯物に尿をかけたれたり、車のボンネット上をフンだらけにされたりと、住宅地にもたらす被害も甚大です。
ムクドリは「キュルキュル」とかわいく鳴くこともあれば、「ギャーギャー」と鳴くこともあります。どちらにしろ、数百・数千の規模で一斉に鳴かれたときの音量は相当なものです。
外敵から身を守るため、睡眠時以外は仲間とコミュニケーションを取り続けるという習性も悩ましいところ。通常は日没とともに静かになりますが、夜でも明るい都市部ではなかなか眠らず、長時間鳴き続けていることもあります。
雑食で食欲旺盛なムクドリは果実や穀物なども大好きです。苦労して育てた農作物を台無しにしてしまうため、物理的なネットを被せるなどの対策が必要でしょう。ただ、ムクドリはショ糖を消化できないため、柑橘系の果物は好まないようです。
繁殖期の巣作りの場所に人家を選ぶことがあります。屋根や壁の隙間、戸袋、ベランダ、室外機の裏など、狭い空間にも巣を作り産卵します。
子育ての拠点に選ばれることで糞尿や騒音被害が発生し、巣から発生したダニや細菌が室内に入り込むかもしれません。結果、感染症やアレルギーに悩まされる方もいます。
ムクドリ対策にはさまざまな方法がありますが、一時的な効果に留まるものもあり、自治体も頭を抱えている状態です。高い効果を期待できるのはタカを放つことですが、複数回行わないと「ここは危険なエリアだ」と認識せず、個人の方が何度も鷹匠に依頼するのはハードルが高いでしょう。
シンプルかつ効果的なのは防鳥ネットで物理的に寄せ付けないことです。ムクドリが現れる場所に設置することで、食害や巣作りによる複合的被害を防止できます。
ただし、ネットの網目が荒かったり、強度が弱かったりすると、ムクドリに裂かれる恐れがあります。できるだけ細かく頑丈なネットを選びましょう。
電気ショックは、屋根やベランダに微量な電流が流れる設備を仕掛ける対策です。大幅な施行を必要とせず、電極、ソーラーパネル、ソーラーバッテリーを導入すれば設置できる商品もあります。たとえ微量でも得体のしれない感覚にムクドリは警戒します。
バードスパイクは、ベランダの手すりや室外機などに取り付けるトゲトゲのシートです。安定して止まれる場所がなくなるため、飛来しにくくなるというシンプルな対策です。なお、剣山部分は柔らかい素材でできており、止まったからといってムクドリに苦痛を与えるものではありません。
少々強引な対策ですが、ムクドリがねぐらにしている木や枝を取り除いてしまうのも効果的です。居所がなくなるため、必然的に別の場所を求めて飛び去って行くでしょう。
タカやフクロウの鳴き声を発するスピーカーや、それらを型取った鳥かかしには一定の効果があるといわれています。下記は、カラスの生け捕りを見せしめのように吊るし上げておくというユニークな発想の商品です。
しかし、頭の良いムクドリにダミーだと勘付かれる可能性もあり、騙しておけるのは一時的かもしれません。たとえばフクロウを模した鳥かかしは、本来フクロウが活動する時間にのみ設置しないと見破られるという声もあります。置き場所や設置時間を変更するなど、さまざまな工夫を用いて利用することになるでしょう。
住宅街では難しいですが、ロケット花火や爆竹の音で追い払う手もあります。ムクドリだけでなく、ほかの野生鳥獣も逃げていくでしょう。実際に、ロケット花火と天敵グッズとの組み合わせで一定の成果を挙げた市もあります。
【2022春夏】稲垣屋 音ロケット120P
こちらは、電子制御による完全自動型の爆音機です。単一形アルカリ乾電池4個で1か月弱使用できます。
音対策の弱点は、音が止んだら再びやってくる可能性があることです。根気強く不快音を鳴らし続ける勝負をしなければなりません。
ムクドリに限らず、野生動物は自然界では遭遇しない光の乱反射などを嫌う傾向にあります。したがって、CDの裏面をぶら下げる、レーザーポインターを当てる、LED電飾を取り付けるといった対策は自治体も行っています。そのうちムクドリが慣れる可能性もありますが、試してみる価値はあるでしょう。
自治体に相談すれば、ムクドリを追い払うためのアドバイスを受けられることがあります。また、各種防鳥グッズやムクドリの糞尿を清掃する高圧洗浄機を貸し出してくれることも。何から対策すればよいかわからない方は、まずはお住まいの自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。
ムクドリ対策を行っても被害が減らない場合は駆除に乗り出すほかありません。しかし、ムクドリは「鳥獣保護管理法」によって保護されており、行政の許可なく駆除・狩猟するのはNGです。
ムクドリが巣作りを始めた場合、作り始めであれば撤去できますが、卵を産んでいる場合は鳥獣保護管理法が優先されます。違反すると1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられるため、正しい手続きを踏みましょう。
お住まいの地域の役所に申請し、許諾を得ましょう。ムクドリは1994年から「狩猟鳥」に指定されており、申請者が狩猟免許を所持しているのが原則です。
狩猟には「狩猟期間」や「狩猟区域」が決められており、諸々の条件を満たしていれば、通常の申請ルートをたどらずとも捕獲可能なケースがあります。猟期は毎年11月15日~翌年2月15日(北海道では9月15日~翌年2月末日)が基本ですが、地域によって延長または短縮している年もあるため、必ず自治体に問い合わせましょう。
一般的に、ムクドリの捕獲許可に必要な書類は次の通りです。
申請から許可にいたるまでの対応や期間は自治体によって異なります。念のため、早めに手続きしておくことをおすすめします。
狩猟・捕獲による駆除は確実ですが、個体数の抑制という意味では効果が低いとされています。それよりも、銃による威嚇行為で人間との緊張関係を持続させることのほうが重要でしょう。実際に、銃による駆除の傍ら爆音機を設置してみるとムクドリ被害が激減した事例もあります。
自分で対処できない場合は、鳥獣捕獲を専門とするプロへの依頼を検討してもよいでしょう。費用はケース・バイ・ケースですが、ムクドリ防止グッズをあれこれ試すより安価で済む場合もあります。専門の駆除業者はムクドリの巣の撤去や清掃作業のほか、再発防止対策を行ってくれる点も強みです。
ただし、業者の対応度にはバラつきがあるため、費用はもちろん、サービス内容のきめ細やかさは比較検討する必要があります。実積や評判についての客観的な意見も集めるとよいでしょう。
ムクドリ対策にかかわるちょっとした疑問にQ&A形式でお答えします。
A.アケビコノハ(蛾)などが食害した後の果実は腐敗が早まるのですが、それをムクドリが好んで食べることがわかっています。食害の犯人がムクドリなのかアケビコノハなのかの判断は付きにくいため、害虫対策も施すのがよいでしょう。
A.たとえ卵だけであっても、勝手に除去することは鳥獣保護管理法に違反します。親鳥が探しにやってくるかもしれないため、まずはお住まいの自治体に相談してみてください。なお、ムクドリの卵にはノミやダニが付着している可能性があり、非常に不衛生です。扱いには十分注意しましょう。
A.ムクドリたちが分裂しては集まったり、上昇したと思えば急降下したりする飛び方は「マーマレーション」と呼ばれていますが、行動原理はよくわかっていません。ただ、あのような飛行をすることでほかのムクドリを視覚的に呼び寄せているというのが有望な説です。寒い冬を一緒に乗り越えるため、あるいはタカやカラスといった外敵から身を守るために好都合なのでしょう。
ムクドリは非常にしつこく、さまざまな対策法を組み合わせて対峙するほかありません。防鳥ネットで物理的にガードしたり、ムクドリが嫌う音や光を設置したりと、根気よく追い払うことで人間との緊張関係が高まります。
どうしても手に負えない場合は捕獲・駆除に打って出るしかありませんが、鳥獣保護管理法の対象動物のため、必ず自治体の許諾を得てください。専門の駆除業者に依頼する場合は、費用・サービス内容・評判・実積などを入念に調べることをおすすめします。
なお、もし敷地内に巣作りしているのを発見した場合、中に卵やヒナがいないのであれば除去可能です。卵を産まれてしまうと巣立ちの時期まで見守るほかないケースもあるため、見つけたら速やかに取り除きましょう。
※専門家・有識者のみなさま
本記事の内容については細心の注意を払っておりますが、行き届かない点、お気づきの点がある場合は、下記メールアドレスまでご連絡ください。迅速に対応させていただきます。
info_tonarinocz@cainz.co.jp
※売り切れや取り扱い終了の場合はご容赦ください。
※店舗により取り扱いが異なる場合がございます。
※一部商品は、店舗により価格が異なる場合があります。