【2023年お正月プレゼント】自宅で簡単! キノコの栽培キットを使った育て方
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現代美術界において異端児と呼ばれる加賀美さん。
3つの部屋全てが占拠されている
加賀美さんのアトリエには自身の作品だけでなく、全国津々浦々の民芸品らしきもの、知らない人が作った工作、企業のノベルティグッズや非公式のアイドルグッズなどがぐちゃぐちゃに混在している。
日々、メルカリを開いては、ヘンテコなものばかりを買い集めているのだ。
キッチンは「でかいもの」で埋め尽くされている
特に、「やたらとでかいもの」「アホらしいもの」「素性不明のもの」は加賀美さんの大好物だ。
「今日もこのあと届くんですよ。でかいのが、3つ」
でかいものばかり届けてもらって配達の人に申し訳ないです、と言いつつも、衝動は止められない。加賀美さんにとって、おもしろいものに囲まれている状態は至福であり、発想のヒントにもなるからだ。
キッチンに無造作に置かれた「でかいアルフォート」は美大生から譲ってもらったもの
「でかいアルフォート、いいでしょ。美大生が卒業制作でつくったものなんですけど、上手ですよね。 メルカリではなく直で学生さんに連絡したら売ってくれました」
はなくそ
シンクに大量のこけし
メルカリで落札した「誰が描いたか分からないヨン様の肖像画」
加賀美健はヘンテコなものを集めているだけの人ではない。
世界で活躍する現代アーティストであり、国内外のブランド、企業とコラボレーションしてきたトップクリエイターでもある。
▲家主の加賀美健さん
加賀美さんの作品は、基本的にユーモアが根底にある。重要なのは「おもしろいかどうか」で、作品に哲学やメッセージは込めない。
「メッセージを入れることで、作品が押し付けがましくなるのがイヤで。もちろん、皮肉やシニカルな要素を入れることはあるけど、それも見た人がどうとでも捉えてくれたらいい。ただ、賛否両論を呼びそうな作品を作る場合でも、なるべくコメディー寄りに転ぶようには心がけていますね」
手法も特に決まっておらず、何かと何かを組み合わせてみたり、ちょっとズラしてみたり、それこそデカくしてみたり。あるいは、ちょっとした言葉遊びやイタズラを仕掛けることもある。いずれにせよ、その目的は自分と他人をおもしろがらせることだ。
22年前、サンフランシスコ在住時に描いた「ミルクマン」。アメリカのロックバンド。DEERHOOF(デュアフーフ)メンバーの目に留まり、2004年にはミルクマンをコンセプトにしたアルバムが作られた
THE SUIT COMPANYとコラボレーションし、「オフィスカジュアル」をテーマにバッグやTシャツなどを制作。気の抜けた手書きのグラフィックで、気持ちまでカジュアルにするような期間限定アイテムを展開した
コンバースシューズ直営店「White atelier BY CONVERSE」のカスタマイズシューズの期間限定デザインとして展開(※現在は終了)。アッパー部分に描かれているのはおなじみの星マークかと思いきや、「家計の内訳」
絵本も出版。リンゴとメガネ、ネコと車、サメと歯ブラシなど、全然ちがうものをくっつけてみたらどうなるのか? 絵と言葉で何でもくっつけて、ディスタンスの時代につながることの大切さを考えさせてくれる
「アート一言シリーズ」のピンバッジ。「この絵 上手いけど面白くない」「現代アートよくわかんない」「こんな絵 私にも描ける」など、さまざまなアートあるある(?)が書かれている
たしかに
世界的に活躍する現代アーティスト、加賀美健がカインズ幕張店に来店した。
「カインズ幕張店」は関東最大規模の売り場面積、取り扱い点数を誇る大型店舗だ。
カインズ幕張店と加賀美さん
ホームセンターやリサイクルショップは「かなり好き」という加賀美さんだが、カインズを訪れるのは初めて。入店すると、さっそく興奮するブツを見つけたようだ。
消臭スプレーの、でかい販促ツール
「こういう販促用のアイテム好きなんですよね。スーパーでも、土用の丑の日にでかいうなぎが吊るされたりするでしょ。いつもダメもとで『これ、売ってくれますか?』と聞いてみるんですけど、買えたことはないですね」
販促用アイテムがが大好きなんですよ
ただ、 売り物ではないため、買い物カートには入れられず。 改めて、広い店内を興味深そうに物色していく加賀美さん。
「カインズは知っていましたけど、近所にないので行く機会がなかったんですよね。今日はじめて入りましたけど、ワクワクしますね。何でも売ってるから、何でも作れそう」
そう言いつつ、少しの躊躇いもなくポンポンと買い物カートに商品を載せていく。
わずか30分ほどで、17点の商品をピックアップした加賀美さん。お米や畳、ザル、クッションなど生活感あふれるものばかり 。
幕張店のDIYスペース「DIY Square」で創作しました