キッチンハイターの正しい使い方をおさらい。花王が教えるつけおき術
リンクをコピーしました
目次/ INDEX
自動販売機に見えるこれ、なんだと思いますか?
答えは、庭などによくある立水栓に取り付けられた「立水栓のカバー」です!
自動販売機が立水栓のカバー? いったいどういうこと?? と思われた方も多いはず。
カインズ大好きおじさん
このユニークな立水栓カバーを作った凄腕さんの名前は「おださん」。その腕前は、この記事に登場するカインズを愛してやまないYouTuber「カインズ大好きおじさん」も認めるほどだとか!
そうと知ったら直撃するしかありません! 自動販売機型の立水栓カバーとはどんなものなのか、DIYを始めたきっかけや魅力、カインズ大好きおじさんとの出会いなど、たっぷり聞いてみましょう。
──凄腕さん、こんにちは!
凄腕とは恐れ多い……「おださん」と呼んでください。
おださん
──早速ですが、自動販売機型の立水栓カバーがすごいと聞いたので見せてください!
こちらが立水栓カバーです。作ったきっかけは、風が吹くと庭の立水栓の流しに葉っぱが溜まってしまい、妻から「立水栓の蓋を作ってほしい」と頼まれたこと。蓋だけじゃつまらないからカバーも一緒に作ろうと思いつきました。でも、作っているうちに楽しくなって蓋を作り忘れちゃって……。妻に完成品を見せたら、第一声が「蓋ないじゃん」でした(笑)。結局、蓋は作れていません。
──蓋も作ってあげてください……! そもそも、なぜ自動販売機型にしたのでしょう?
娘が遊んでくれるかなと思って。立水栓の蛇口から出るのは水ですが、自動販売機ならジュースが出そうで面白いじゃないですか。実際、喜んでくれたので作った甲斐がありました。でも、最近はもう遊ばなくなりましたね。子供って飽きるのが早いんですよ……。
──デザインについては、奥さんから苦言はなかったのでしょうか?
最初は「派手だから嫌だ」と言われましたが、幸い、庭にあるウッドフェンスのおかげで外からはあまり見えないんです。それに、簡単に取り外せる仕組みなので、どうしても恥ずかしいときはすぐ撤去できます。
──どのように作ったのかを教えてください。
ホームセンターで売っている木材を自分で切って、組み立てて塗装し、アクリル板やボタンをはめこんでいます。これを作ったことで「大型作品は精度の高いカットが重要」と気づき、これ以降はカインズの木材カットコーナーを利用するようになりました。DIY初心者の私にとって、木材を綺麗にカットするのは難しいので、希望どおりのサイズに加工してくれるのは本当に助かります。
上部は蝶番で開くので、中の缶を入れ替えることも可能
20歳以上ver.
靴洗い頑張りますver.
また、アクリル板の内側にLEDライトを入れて、リモコン操作で光るようにしました。
光の色は全16色。USB式なのでコンセントがなくてもモバイルバッテリーを繋げば点灯します。カバーの内部にはモバイルバッテリー置き場も作ってあるんですよ。
LEDライト:赤
LEDライト:青
──これほどの大作を作るおださんですが、DIY歴はどれくらいなのでしょう?
3歳の娘がいるんですが、2020年の秋に娘用のおままごとキッチンを作ったのが最初です。工具をまったく持っていなかったので、ドライバーと安いノコギリを買って、知り合いから電動ドライバーを借りて作りました。初めてだから大変でしたね。
──意外にもDIY歴は2年程なんですね。
そうなんですよ。その後はDIYをしていない期間もあったのですが、妻から誕生日プレゼントに電動ドライバーをもらったんです。正直「使う予定ないんだけどなぁ」と思いましたが(笑)、せっかくだから使おう、次に作ったのがウッドフェンス。今思うと、なぜ初心者なのにそんな大物に手を出してしまったのか……。
──もはや大工さん並……!
穴を掘ったりセメントを使ったりと、かなり大掛かりでした。でも、1か月かかってようやく完成した時は「やばい、DIYって楽しいな!」と興奮しましたね。ウッドフェンスが作れるならどんなものでも作れるな、と。
──DIYはいつの時間帯にされているんですか?
立水栓カバーやウッドフェンスのような大きいものと雑貨のような小さいものを同時進行で作っていて、大きいものは土日を中心に、小さいものは平日、娘が寝てから夜な夜な作業しています。夜にDIYタイムが待っているから、日中も頑張れるところがありますね。
──「遊び心系DIYer」を名乗られていますが、作品のアイデアはどのように考えるのでしょう?
誰もが目にしていてわかりやすく、それでいて面白い作品作りを大切にしているので、食べ物や動物など日常で目にしたものから連想することが多いです。あとは、小さい頃に「こんなキャラクターがいればなあ」と妄想して楽しんでいたことを作品に落とし込んだりもしています。
アイデアが浮かんだらこのノートに書き留めます。生活する中で「あれも作りたい、これも作りたい」という気持ちがどんどんふくらむので、作品の構想時間はだいたい仕事の合間です(笑)。
ある程度の方向性が固まってきたらデザイン画を描き、「どうしたらそれを形にできるか?」と具体的なことを考えていきます。置く場所に合わせて寸法を決めたり、素材を選んだり。色々試しながら形になっていくのが楽しいです。
昔から絵を描くのが好きだというおださん
──おださんはカインズのコミュニティサイト「Cainz DIY Square」(以下、DIYスクエア)によく投稿しているそうですね。
最初はひとりで黙々と作っていましたが、誰かにアドバイスをもらいたくなって、DIYを楽しむ仲間と気軽にコミュニケーションがとれるDIYスクエアを始めました。皆さんの投稿を見て「どうやって作るんですか?」とか、自分がつまずいたときは「どうしたらいいと思いますか?」と質問します。「この商品を使うといいよ」「この方法をやってみたら?」と的確なアドバイスや感想がもらえるので、とてもいい刺激になります。
──「カインズ大好きおじさん」ともDIYスクエアで出会ったのだとか。
私が自動販売機型の立水栓カバーを作って投稿したときにコメントをいただき、それがきっかけで知り合いました。実際に会ったことはないんですが、とても親切な方です。ご自身のYouTubeチャンネルでも、私の立水栓カバーを紹介してくれました。
──そのYouTubeの動画がこれですね!
──DIYスクエアはどんな方が参加しているのでしょう?
木工が好きな方もいれば、ガーデニングやインテリアが好きな方などさまざまです。私のように自分の作品を紹介したり、「お花がきれいに咲いた」とか「カインズでこれが安く売ってたよ」とか、そういった雑談や情報交換もしますね。愛犬の様子や作ったパンなどを投稿する方もいて、見るだけでも面白いです。
──「平和なSNS」という感じですね。
そこがいいところだと思います。DIYスクエアのユーザーさんは幅広い年齢層ですが、DIYという共通の話題があるから世代が違っても話が弾むんです。もしこれから参加する方がいたら、気軽に話しかけてほしいですね。
──ほかにもおださんのユニークな作品を見せてもらえますか?
これは人型のトイレットペーパースタンド「トイレットマミー」です。1号と「Aroma(2号)」がいます。1号は紙粘土、Aromaはコンクリートや粘土DIY商品を扱う通販サイト・ファーストコンクリートさんからプレゼントしていただいた「粘土の素」で作りました。
──キャラクターもおださんのオリジナルですか?
完全オリジナルです。子どもの頃、トイレットペーパーを体に巻きつけてミイラごっこをする妄想をしたことはありませんか? 実際にやったことはないんですがやってみたい願望があって、それを形にしました。
トイレットマミー・1号
──キャラクター設定などはあるのでしょうか?
1号は「好きなことは人助け」「嫌いなのは水に濡れること」「必殺技は5度拭き」です。欠点は、人の良心に訴えかけるからペーパーを使うに使えないこと。
トイレットマミー・Aroma
Aromaは珪藻土やクレイが主な原材料の粘土なので消臭効果が期待でき、「その場の空気を和ませる」という設定。ノートに書いてあるように、最初はこの形にする予定ではなかったんですが、私が説明書に記載ある水分量よりも多くの水を加えてしまったことが原因で、粘土がゆるく、形成しにくくなってしまったんですね。「じゃあ、粘土が垂れ下がってきた部分をスカートにしよう!」と思いつき、この形になりました。
──失敗から生まれたんですね! ところで、「マミー」というネーミングの由来は?
マミー(mummy)は「ミイラ」という意味だそうです。なにかの絵本で読んだことがあって、トイレのミイラという意味で名付けました。「お母さん(mommy)」ではありません。
娘が絵本好きなので、いつかトイレットマミーたちが登場する物語の絵本を作って読み聞かせてあげたいな、と夢見ています。
──この作品はなんですか?
ハリネズミ型のビットスタンド「DoriNezumi(ドリネズミ)」です。電動ドライバーの先の部分「ビット」を差して収納するスタンドで、後ろからみるとビットがはりねずみのとげになっているのがわかると思います。
──面白いアイデアですね! どんな材料で作られているんですか?
ボディは発泡スチロールと使用済みのペットボトルで作りました。ターナーの「IRON PAINT(アイアンペイント)」で鉄のように見える塗装をしています。色を塗るだけでこんなに見た目が変わるのもDIYの楽しさですよね。
色を塗る前。ハリネズミの頭の形にカットした発泡スチロールに、開いたペットボトルをネジで固定しています
娘に手伝ってもらいながら塗装しました
「iron=鉄、鉄のように硬いもの」を意味するように、「IRON PAINT」を塗るだけで金属感が出ます。スチーム・パンクな仕上がりでしょ?
──ペットボトルなど、廃材を利用することはよくあるんですか?
はい。実は、ハリネズミの髭も不要になったギターの弦を利用しています。張り替えた古い弦なんですが、捨てるのはもったいないなと思ってDIYの材料にしました。
ペットボトルやギターの弦にしても、本来の役割を終えたものが材料として再利用できる場面はいっぱいあるんです。DIYを始めて、身のまわりのものを「材料」として見るようになってから、今までなら捨てていたものも「何かに使えないかな?」と考える癖がつきました。物のありがたみを感じるようになりましたね。
──ここまでお話を聞いて、とてもDIYを楽しんでいるのが印象的でした。おださんが思う「DIYの定義」とはなんでしょうか?
昔は「DIY=木工」のイメージがありましたが、DIYスクエアでいろんな方とお話しているうちに、「自分でやってみること」はすべてDIYだと思うようになりました。塗料を塗っただけでもDIYだし、植物を育てることも、パンやケーキを焼くこともDIYです。
──ガーデニングや料理もDIYですか!
はい。DIYってもっと広く捉えていいと思うんですよね。DIYの魅力って、その人の好みやライフスタイルに合わせられるところだと思います。だから正解がない。既製品だと、自分にとってベストなものがなかなか見つからないじゃないですか。「色はいいけど形がちょっと……」とか「ここに置きたいけど入らない」とか。その点、DIYなら色も形も、自分にぴったりのものを作れる。自分で正解を作りながら楽しむことができれば、それでいいと思います。
──最後に、DIY初心者にメッセージをお願いします!
私のような初心者が言うのもおこがましいですが、失敗してもいいからまずはチャレンジしてほしいと思います。失敗から生まれるものもありますし。それと、DIYスクエアのユーザーは皆さん優しい人ばかりなので、ぜひ参加していただき、一緒にDIYを楽しみたいです!
──ありがとうございました!
***
おださんのInstagramでは記事で紹介できなかった作品もたくさん掲載されています。ぜひチェックしてみてください!