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美術館とホームセンターをつなぐDIY。岩沢兄弟が千葉市美術館で手がける「キメラ遊物園」展とは?

クリエイター

岩沢兄弟

岩沢兄弟

「モノ・コト・ヒトのおもしろたのしい関係」を合言葉に、人や組織の活動の足場となる拠点づくりを手掛けるクリエイターユニット。兄弟ともに千葉県千葉市生まれ。空間・家具などの立体物設計、デジタル・アナログ両方のツールを活用したコミュニケーション設計、企業のオフィス空間からアートプロジェクトの拠点づくりまで幅広いプロジェクトを担当。 兄・いわさわひとし 1974年生まれ。多摩美術大学建築学科卒業。岩沢兄弟の立体物デザイン担当。空間デザイナー、車輪家具プロデューサー。無類の車輪好き。 弟・いわさわたかし 1978年生まれ、武蔵野美術大学短期大学部生活デザイン学科卒業。岩沢兄弟のWeb、映像、音響、よろずディレクション担当。趣味は自作楽器の演奏。

アート鑑賞だけではない、千葉市美術館「キメラ遊物園」展

「キメラ遊物園」展

美術館を単なる「アート鑑賞の場」ではなく、「遊べる空間」にしていこうという試みをご存知でしょうか。

千葉市美術館で開催中の「つくりかけラボ06 岩沢兄弟|キメラ遊物園」展です(会期は2022年4月3日まで)。

同展では、クリエイターユニット・岩沢兄弟が、「モノと遊ぶ」をテーマにした作品を現在進行形でDIYしながら展示。会期中も作品は日々変化しているのが特徴です。

展示室

展示室はこんな感じ。展覧会というより美術館に出現した「工房」といった雰囲気です。

まるで工房のよう

岩沢兄弟が滞在制作を行うスペースもあります。

岩沢兄弟の実験室

美術館とホームセンターの境界が曖昧になるような、実験的な仕掛けが広がっています。

魔改造のDIYアート作品「キメラ遊物」

「キメラ遊物」とは、岩沢兄弟による造語。既製品と既製品の合成作品として、キメラ(合成獣)のような不思議な佇まいを見せる作品群のことだそうです。

ポリタンク・ライト

この写真は岩沢兄弟の代表的な作品「ポリタンク・ライト」。電源を入れるとポリタンクがふわっと光って目を引きます。

ヘルメットをランプにDIYした作品

こちらは、ヘルメットをランプにDIYした作品。

ガチャガチャ

会場では、参加者もモノと遊ぶ機会が生まれるよう、次のような仕掛けが用意されていました。

  1. 入場すると係員さんからコインを渡される
  2. 入口にあるガチャガチャを回すように促さる
  3. 目玉のシールが入ったカプセルが出てくる
  4. どこでも好きな場所に貼り付けてみよう!と促される
  5. 展示室中が入場者の貼り付けた目玉だらけになっている

目玉だらけの展示室

だるまの目玉に目玉

「本当に千葉市がやってる美術展?」という疑いの声もあるそうですが、それこそが千葉市美術館と岩沢兄弟の狙いだそうです。

空間づくりのプロフェッショナル「岩沢兄弟」

岩沢兄弟

「キメラ遊物園」を手掛けている岩沢兄弟は、兄の岩沢仁(ひとし/右のメガネの方)と、弟の岩沢卓(たかし/左のヒゲの方)の2人で活動している空間デザインユニット。本当の兄弟です。

普段はオフィスやコワーキングスペース、アートプロジェクトの拠点といった空間デザインを手がけていて、ひと工夫加えたユニークな家具やインテリアをその中に忍ばせるのが得意です。

ユニークな家具「キメラ家具」

もともと、さまざまな素材や既製品の組み合わせから、ユニークな家具をつくる「キメラ家具」という試みをスタート。

その後、さまざまな試作を発表する中で、家具だけではないおもしろさと、キメラたちと遊べる「動物園」のイメージを重ね合わせて「キメラ遊物園」というネーミングに辿り着いたそうです。

岩沢兄弟は「日頃からホームセンターをうろうろすることをライフワークにしている」と言います。

カインズ幕張店に入店

カインズ幕張店に入店早々、顔つきが変わる2人。

ホームセンターとアートの境界を超えるDIY

目に入った商品を片っ端から観察

岩沢兄弟はホームセンターに入ると、「空間や家具を手がけるプロの顔」と「どんないたずらをしてやろうかと考えている子どもの顔」が混ざった感じになります。

目に入った商品を片っ端から観察し、手に取り、角度を変えたりしながら、あーでもないこーでもないと議論しつつ、どんどんカートに放り込んでいきます。

ホームセンターはアイデアの源泉

どんなインスピレーションが湧いているのか?

岩沢兄弟にとってホームセンターはアイデアの源泉。しかも、アイデアを具現化するためのプロトタイピングまでできてしまう、最高にクリエイティブな場所です。

「膨大なパーツからさまざまなヒントやインスピレーションを得られる場所だよね」と兄。

「ホームセンターの機能自体がどんどん進化していて、資材やパーツを加工したり、思いついたアイデアをかたちにできるようになっているのもいい」と弟。

岩沢兄弟は、ホームセンターとアートの境界をDIYで乗り越えているようにみえます。

カインズ

展示室の壁に使った「野菜カゴ」は、ワークショップの素材に

野菜カゴ

「美術展はどうしても会期終了後にゴミが出てしまう」という問題にも、岩沢兄弟は真面目に向き合っています。

「キメラ遊物園」の展示空間の設計では、なるべく再利用や転用が可能な素材を使っています。

岩沢兄弟

展示室の壁には大量の野菜カゴを使っていますが、会期の最終週には、この野菜カゴを「キメラ遊物」化できるDIYレシピととも渡し、自宅で家具をつくる持ち帰りワークショップを開催。

テーブルをDIY

カットした木材をテーブルの天板にして、野菜カゴに乗せることで、簡単に高さ調整が可能なテーブルをDIYできるレシピです。

木材カットのための寸法シートなどもDIYレシピに書いてあるので、自分で木材をカットして作れます。

野菜カゴと木材

カットした木材

持ち帰りワークショップ「はじめよう、黄色いプラカゴのある暮らし。」は3月26日、27日、4月2日、3日に開催します。ぜひ足を運んでみてください。

「キメラ遊物園」 展示概要

岩沢兄弟「キメラ遊物園」

つくりかけラボ06 岩沢兄弟「キメラ遊物園」

会期:2022年1月13日(木)~ 4月3日(日)

休館日・休室日:2月7日(月)、3月7日(月)

観覧料:無料

主催:千葉市美術館

会場:4階子どもアトリエ

協力:合同会社バリュープロダクト、千葉市動物公園、大洋技研株式会社

撮影:ただ(ゆかい)
執筆:森田哲生(Rockaku)

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