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夏の庭を彩るムクゲの花|特徴や品種、花をキレイに咲かせる育て方のコツなど基本情報

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カインズ How to 園芸編

カインズ How to 園芸編

カインズ・スタッフ自らが実践した情報満載。動画で見る「カインズ How to」の園芸関連のコンテンツを文字起こししています。

ムクゲの花は夏の盛りに次々と美しい花を咲かせます。さまざまな色や花つきの品種があることや、丈夫で育てやすいことから日本でもなじみが深い植物です。

この記事では、ムクゲの花の特徴や開花時期、品種の違い、栽培方法などを解説しています。ムクゲの花をキレイに咲かせる参考にしてください。

ムクゲはどんな木?

白いムクゲの花と青空

ムクゲ(学名:Hibiscus syriacus 英名:Rose of sharon、Shrub althea)はアオイ科フヨウ属の植物で、原産地は中国・インド・東南アジアです。

ムクゲは高さ3~4mほどになる落葉性の低木であり、フヨウ属のなかでは暑さ・寒さに強く、栽培しやすいことが特徴です。

また、花の色が豊富で種類も多いことから、古くからアジア圏で広く親しまれるとともに、現在は欧米でも夏の花として楽しまれるようになってきました。

ムクゲの花はどんな特徴?

ムクゲの花のアップ

ムクゲは10~20cmほどの大きな花を咲かせることが特徴で、その花つきから「東洋のハイビスカス」とも呼ばれています。また、韓国の国花としても有名です。

開花時期は夏から秋にかけてで、夜明けとともに咲き、夕方には閉じてしまいます。しかし、次々に新しい花を咲かせるため、夏を通じて生垣や庭木を彩ってくれるでしょう。

カラーバリエーションも白・赤・紫などと多く、花の形も豊富です。

芙蓉・ハイビスカスと似てる? 見分けるポイント

ムクゲと似ている花のハイビスカス

ムクゲと似ているのが、同じアオイ科フヨウ属のハイビスカスと芙蓉(ふよう)です。開花時期が同じであるため、見分けるのが難しいと感じる人も少なくありません。

そこで、芙蓉とハイビスカスの特徴を紹介した後、見分けるポイントを紹介します。

芙蓉の特徴

芙蓉(ふよう)(学名:Hibiscus Mutabilis 英名:不明)の花の大きさは5~6cmで、特徴としては、葉の1枚1枚が大きいことです。

ムクゲと同じく落葉低木で高さは3mほどになり、全体的に量感のある樹形であることが特徴です。

ハイビスカスの特徴

ハイビスカス(学名:Hibiscus 英名:不明)の花の大きさは、5~15cmです。葉は浅い切れ込みが入った品種と卵型のものがあり、艶が強いのも特徴です。

鉢植えで育てれば50~60cm程度ですが、沖縄などの場所で地植え栽培すると3mほどに成長します。

ムクゲ・芙蓉・ハイビスカスの違い一覧

ムクゲ 芙蓉 ハイビスカス
樹形 枝分かれしている
大きく横に伸びることもある
ボリュームがある
枝分かれがない
まっすぐ伸びている
成長が活発で手入れをしないものは樹形が乱れている
草丈 3~4mほど 3mほど 3mほど
深い切れ込みのある卵型
深緑
葉1枚が大きい 浅い切れ込みか卵型
艶がある
花の特徴

10~20cm

めしべの先がまっすぐ伸びている
おしべが柱頭の下にある

5~6cm

めしべの先が上を向いている

5~15cm

おしべが柱頭の先端にある
花の中心が赤かピンク

花の色 白・赤・ピンク・紫・複色 白・ピンク 白・赤・ピンク・紫・黄・オレンジ・茶

 

ムクゲの花の開花期間

7月のカレンダー

ムクゲの開花時期は7~10月前半です。ひとつひとつの開花時間は夜明け~夕方までと短いですが、次々に花を咲かせるため秋まで長く楽しめます。

秋になると、気温が下がってくるにしたがって花数が減ってきます。

見ごたえあるのは盛夏

ムクゲの花は、梅雨の終わり~9月の夏の盛りが見頃です。耐寒性だけでなく耐暑性も強いムクゲは、植物が弱りやすい暑い夏でも、色鮮やかな花を毎日咲かせます。

ムクゲの花の呼び名3つと品種

ムクゲの一重咲き

ムクゲは品種が多く、さまざまな花があります。しかし、大きく分けると「一重咲き」「半八重咲き」「八重咲き」の3つに分けられます。

一重咲き

花びらがあまり重ならずに咲くため、すっきりとした清楚な見た目が特徴です。一重咲きのムクゲは、花の大きさによって「細弁」「中弁」「広弁」に分けられます。

雉鳩(きじばと)

大輪の花つきと紫がかった濃い桃色が人気の品種です。おしべとめしべを包むように、半円形に咲きます。

大徳寺白(だいとくじしろ)

最も大きな花を持つ品種のひとつで、花全体が真っ白で、正面から見ると丸く見えるのが特徴です。名称は、京都大徳寺に咲くことに由来します。

宗旦(そうたん)

花の中心が赤、花びらが白という、日の丸のような色つきが特徴の品種です。涼しげな一重咲きは盛夏にぴったりで、7~9月まで咲き続けます。

半八重咲き

ムクゲの花・半八重咲き

半八重咲きとは、大きな花びらに内側の小さな花びらが重なる咲き方です。ここでは、大徳寺祇園守(だいとくじぎおんまもり)と耳原花笠(みみはらはながさ)を紹介します。

大徳寺祇園守(だいとくじぎおんまもり)

大徳寺祇園守は、中心部が濃いピンク、外側の花びらに薄いピンクが色づくのが特徴です。名称は京都大徳寺に咲くことに由来します。

耳原花笠(みみはらはながさ)

耳原花笠は宗旦と同じく、中心部が赤く外側が白いことが特徴です。ただ、半八重咲きのために宗旦よりも変化に富み、人によっては豪華な印象を受けるでしょう。

八重咲き

八重咲きのムクゲ

八重咲きは、花びらが幾重にも重なる咲き方です。華やかな印象を好む場合は、八重咲きの品種を探してみましょう。

ルーシー

ルーシーは鮮やかなピンク色が特徴の品種で、バラのような花つきが魅力です。

ピンクデライト

ピンクデライトは別名、ピンク八重とも呼ばれ、薄いピンクの花が特徴です。爽やかな見た目ですが、強い剪定に耐えられる丈夫さを持つため、狭い場所で栽培したい人に向いています。

ムクゲの花言葉

信念を持つ美しい女性

ムクゲの花言葉は「信念」と「新しい美」です。「信念」は、ムクゲが十字軍遠征に持ち込まれたことにちなんで名づけられたといわれています。

古い学名は「Althaea frutex」で、低いタチアオイという意味があることから、タチアオイと同じ「信念」という花言葉が付けられました。「新しい美」は、ムクゲが次々と新しい花を咲かせることが由来です。

ムクゲの花の育て方

色とりどりの花たち

ここでは、ムクゲの花を咲かせるために、用土や植え付け、水やりなどの栽培のポイントを解説します。

用土、植えつけ

ムクゲは土質を選びません。ホームセンターなどで市販されている園芸用培養土を用意しましょう。水はけのよい場所を好む一方、乾燥を嫌うため、庭植えの方が鉢植えよりも管理しやすい面があります。

植え付けの時期は12~3月頃の冬です。この時期でも、寒さが和らいできた3月下旬が最適です。ただ、地域によっても異なるため、気候を見ながら時期を選びましょう。

水やり

庭植えの場合は、水やりは特に必要ありません。しかし、真夏の日差しによって、土壌が乾燥しきっているときは、水をたっぷりと与えましょう。

鉢植えの場合は、土が乾いたのを確認して、たっぷり水やりします。冬は庭植え・鉢植えを問わず水やりは不要です。

肥料

芽が出てきた葉にスプレーをする手

12~1月頃の休眠期は、有機質の入った肥料を与えます。追肥が必要になるのは、7~10月前半の開花時です。

養分が足りないと花が次々に咲かなくなってしまうため、緩効性化成肥料を与えましょう。

植え替え

鉢植えの場合は、生育によって根詰まりを起こしてしまうため、1~2年に1回、植え替えが必要です。植え替えに適した時期は、暖かくなってきた3月頃です。

鉢から鉢に移す場合は、現在よりも1~2号大きな鉢を購入しておき、根に付いた土を崩さないように慎重に移しましょう。庭植えに移す場合は、鉢よりも少し大きな穴を掘り、鉢の土を落とさず植え替えします。

剪定

ムクゲは剪定で樹形を整える必要はあまりありません。ただ、場所や好みの見た目に合わせて形や大きさを整えたい場合や、風通しをよくして病害虫を予防したい場合は剪定します。剪定に適した時期は12~3月で、特に12~1月が最適です。

剪定では、細い枝を切る剪定ばさみや幹を切るのこぎりがあると便利です。持っていない場合は、ホームセンターなどで購入しておきましょう。

ムクゲの花をキレイに咲かせるための病害虫対策

ムクゲの大敵であるアブラムシ

ムクゲは害虫が付きやすい植物です。病害虫が付くと養分が取られて、花がキレイに咲きません。ムクゲに発生しやすい害虫はアブラムシ・ハダニ・カイガラムシ・アザミウマです。

病害虫と対処法

病害虫への対策は、薬剤散布か捕殺の2つです。

薬剤散布 捕殺法
アブラムシ 取り除く
ハダニ 歯ブラシで落とす
カイガラムシ 定期的に水をかける
アザミウマ 咲き終わった花をこまめに摘み取る

 

ムクゲの花を増やす方法

挿し木した鉢

ムクゲを増やしたい場合は、種まきと挿し木があります。園芸では挿し木が一般的です。

挿し木の方法

挿し木をする際は、10~15cmほど枝を切り取り、2~3枚の葉を残した状態にしてから、庭や鉢に挿します。複数の挿し木をする場合は葉が触れ合う程度の間隔をあけましょう。

挿し木に適した時期は、ムクゲの生育が止まる12~1月です。これを「休眠枝ざし」といいます。

まとめ

ムクゲは丈夫で育てやすいうえ、色や花つきが違うさまざまな品種があることが特徴です。庭植えでも鉢植えでも、夏を彩る花として楽しめます。

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