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丈夫で長期間花を咲かせるゼラニウムは、ガーデニングには欠かせない人気の植物です。すでに育てて楽しんでいる人も多いと思いますが、新たな品種が次々と登場し、さらに人気が高まっています。
ゼラニウムの特徴と育て方、増やし方、意外と知らない近縁種や最新の品種情報まで紹介します。
名前は、以前ゼラニウム(ゲラニウム)属に分類されていたことに由来しますが、現在はペラルゴニウム属に分類されます。
ゼラニウムは、南アフリカ原産のペラルゴニウム・ゾナレなどの原種を中心にいくつかの種類が交雑されて作りだされた園芸種です。園芸上ゾナレ系などの名でも呼ばれます。
茎はやや多肉質ですが柔らかく、支柱を立てれば背が高くなり低木状に育ちます。乾燥には強い反面、過湿には弱い性質をもっています。強い寒さと暑さを嫌いますが、関東南部の海沿い地域では生育環境が適合しており、庭植えで大株に育ちます。
花は長い花茎の先端につきます。温度と環境が適していれば一年中開花しますが、春と秋が最もよく咲きます。
花色は赤やピンク、オレンジ、サーモン、白などで、さらに複色や八重咲きの品種もあります。
葉に白や黄色の斑が入る品種やモミジに似た葉をもつ品種もあり、寄せ植えなどで彩りを添えます。
多く流通するのは種子系のF1品種で、ポット鉢などで安価で販売されます。小柄な草姿で花付きがよいので、コンテナ寄せ植えや花壇苗として使われます。またやや大ぶりの栄養系品種は花付きや花の豪華さなどに優れた品種が多く、主に鉢花として楽しまれます。
1年を通して日当たりと風通しのよい場所で育てますが、真夏は西日の当たらない場所が適します。
長雨と夏の高温多湿を嫌うので、鉢植えやプランター、寄せ植えで育てれば置き場所を移動でき、庭植えより蒸れたり過湿になりにくく失敗が少なくなります。
真夏に葉の色が白っぽくなることがあります。これは高温による生理障害ですが、秋になれば自然に葉色が緑に戻り、回復するので心配ありません。夏は涼しい環境で育てるようにしてください。
水の与えすぎによる過湿を嫌います。鉢植えの場合、表土がよく乾いてからたっぷりと水やりします。多く花を咲かせている株はもう少し早い頻度で水やりしてください。冬は乾かし気味に管理します。
庭植えの場合はほとんど不要です。ただし夏に雨が1週間以上降らずに土の乾燥が激しい場合は、たっぷりと水やりしてください。
リン酸が多く配合された緩効性化成肥料を春と秋に2回、5月と9月中旬から10月中旬くらいを目安に与えてください。
春と秋が植え替えの適期です。根詰まりや根腐れ気味のときに、根鉢をほぐして植え替えます。
用土は草花用の一般的な培養土でよいでしょう。生育が旺盛で、大きくしたいときは二回り大きな鉢に、大きくしたくないときは根鉢をより多くほぐして同じ大きさの鉢に植え替えます。強く根を切っても丈夫なので、思いきって古い根は取り除きましょう。
また植え替えで根をほぐした場合は、枝葉も3分の1から半分程度剪定してください。
根腐れ気味の株は同じ大きさの鉢か小さめの鉢に植え替えます。
寒さにはやや弱く、強い霜に当たると枯れてしまいます。凍るような寒さが続くと傷みますが、霜が降りにくい地域では、軒下やちょっとした防寒により戸外で冬越しできます。また関東南部の霜がほとんど降りない地域では、戸外でよく越冬します。
冬は鉢植えで室内で管理すれば、容易に越冬します。室内の日当たりがよく暖かい場所では花が咲くことも珍しくありません。
葉が丸まったようになるのは、ハマキムシが発生しています。早めに見つけて捕殺してください。
鉢植えは粒剤タイプの浸透移行性殺虫剤を鉢土の表面に撒いておくと、ハマキムシや他の害虫類の予防になります。
長雨に当たると、茎が腐ることがあります。梅雨時は、鉢植えを軒下など雨の当たらない場所に移動するとよいでしょう。
あまり大きくしたくない場合や枝葉が込みすぎた場合は、伸びすぎた茎を間引くように切ります。庭植えの場合は梅雨時期に株を切り戻すと、茎が腐るなどの失敗が少なくなります。枝数が少ない場合は、茎の先端付近を切って分枝を促してください。
春と秋にさし木で簡単にふやすことができます。通常の培養土にさしたり、庭の花壇などに直ざししても成功する場合が多いです。ただし確実に成功させたい場合は、赤玉土小粒にピートモスを3割程度に配合したような、清潔で肥料分のない用土をさし床に使ったほうがよいでしょう。
さし木には充実した枝を10~15㎝ほど切り、葉を3~4枚残してさし穂とします。
梅雨時期にさし木を行う場合、過湿で腐って失敗することがあります。さし穂をとったらすぐにはさし木せず、日陰で1日ほど乾かしてからさし木してください。
さし床は明るい日陰に置き、水やりは表土が乾いてから与えてください。常に用土を湿らせると、腐って失敗しやすくなります。
ゼラニウムと同じゾナレ系のグループですが、主に葉を楽しむ品種です。葉に斑が入り、さらに秋に赤色がより鮮明になります。寒さにはやや弱いです。
日本ではかつて江戸時代末期に導入され、戦前まで天竺葵の名で斑入りの葉を楽しむ植物として親しまれました。19世紀中・後期にイギリス・ビクトリア王朝時代に流行があり、日本にも明治末期から大正 時代にかけて数多くの品種が導入されました。各地で改良が進み日本人好みの色彩物が多数発売され、投機の対象にもなったほどでした。
その後栽培は衰退していき、戦争期を経て優良品種も減少しました。現在は愛好家により、100種程度が保存されているに過ぎません。
アイビーの葉に似た革質で光沢のある葉をもち、葉に芳香はほぼありません 。茎が下垂するので、ウォールバスケットやハンギングバスケットにも適しています。ヨーロッパでは、窓辺のフラワーボックスの主役としてあふれんばかりの花を楽しむ光景をよく見かけます。
花付きがよく四季咲き性ですが、高温多湿に非常に弱く、夏に枯れてしまうことが多いです。夏越しさせるには夏前に切り戻し、直射日光を避けた日陰の風通しのよい涼しい場所で管理してください。冬は室内の日当たりのよい場所で管理してください。
葉に芳香をもつグループを指し、ハーブとして主に扱われます。普通のゼラニウムとは異なる印象をもち、花弁が細くて繊細で、野趣あふれる雰囲気です。開花期は主に春から初夏ですが、一部に四季咲き性の品種もあります。
代表的なローズゼラニウムや蚊を寄せ付けないカレンソウ(蚊連草)のほか、ミント、柑橘・フルーツ系、スパイス系など様々な香りをもつ種類があります。オイルやお菓子の香りづけに利用されます。
春に咲く一季咲きの多年草です。ゼラニウムにはない花の豪華さと花付きのよさ、花色の豊富さから、母の日のギフト用鉢花などとしても流通しています。小輪タイプは大輪タイプに比べて開花期が長く、7月下旬まで咲き続けます。
ゼラニウムより寒さに弱いですが、軒下やちょっとした防寒により戸外で冬越しできます。また冬の低温にあって花芽を形成するので、冬に暖かい室内や温室などに取り込んではいけません。
ゾナレ系とアイビーゼラニウム、ゾナレ系とペラルゴニウムなどの交配種で、両方のよさを兼ね備えた新しい品種です。「花付きがよい」、「暑さに強い」、「優れた連続開花性」、「大輪の花輪」など、品種によって様々な長所があります。
ゼラニウムは丈夫で長期間花が咲く人気の植物です。冬は室内で管理すれば花もよく咲きます。さらに品種改良も盛んに行われており、ますます魅力が増しています。大輪で豪華な印象の花が咲く品種など、いろいろなゼラニウムを育ててみるのも楽しいでしょう。