【つけ置きなし】重曹と〇〇でお風呂椅子と桶をピカピカ掃除
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壁にはロマンが詰まっている。本棚を取り付ける、鏡をはめる、フックを付けるなど、壁を上手に活用することで、便利かつオシャレな部屋を演出することができる。しかし、部屋が賃貸だった場合、そうもいかない。安易に穴を空けてしまえば、退出時にいくら取られることやら……。
いや、今日でその壁は乗り越えたい。そこで今回は、2人のスペシャリストをお呼びした。
1人は不動産コンサルタントの三橋秀行さん。法律や不動産業界の常識の観点から「賃貸の壁いじりはどこまで許されるのか」を教えてもらう。もう1人は“賃貸で可能なDIY”を専門にしたブロガー・レイサーンさんで、「賃貸を傷つけない壁DIY」の事例をいくつか伝授してもらった。
法と実践例の二段構えで挑む、“鉄壁”の「壁の活用術」とは?
最初に伺ったのは、不動産コンサルタントの三橋秀行さん。三橋さんには、住宅・不動産分野の識者として、賃貸の壁に穴を空ける際に気をつけるべきポイントを聞いてみた。
三橋秀行さん(リモートにて取材)
三橋秀行
不動産投資コンサルタント・宅地建物取引士。収益物件紹介サイト「不動産投資TOKYOリスタイル」等を手掛けるストレイトライド株式会社・課長。15年間にわたり不動産業界の多岐に渡る仕事に従事。数々の賃貸物件の経営者や借り主の相談を受け、壁の修繕についてもアドバイスしてきた。
──賃貸のアパートに住んでいるのですが、どこまで壁をいじっていいのか悩んでいます。三橋さんには、どこまでが許されるのか、ギリギリOKなラインを聞きたいです。
国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)より
三橋さん
こちらは、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に記載されている、賃貸住宅の退去時における原状回復のルールです。どこまでが賃借人の負担なのか、どこまでがオーナーの負担なのかが明確に書いてあります。
──ガイドラインがあるとは……。なんて書いてあるんですか?
三橋さん
まず、壁のクロス(石膏ボードやコンクリートなど下地の上に張られた布)について。要約すると、傷が壁の一部分にある場合、壁一面(1ロール)を張り替えるため、借りている人の負担になりますよと書いてあります。
──小さな傷が1箇所ついているだけでも、壁一面を張り替えるんですか?
三橋さん
そうです。基本的にクロスの壁一面=1ロールは横幅90×縦幅240cm。たとえ1箇所の傷でも、そこだけをピンポイントで張り替えるのは物理的に不可能なんですよ。そのため、1ロール分の料金を負担することになります。
──ということは、広範囲にわたった傷がある場合、その傷が差し掛かっている全面分のクロスが張り替えられる?
三橋さん
そうなります。
──なるほど。逆に言えば、傷が多くても一面分だけに集中していたら負担も1ロール分で済むと?
三橋さん
その通りです。そんなことを狙ってされたら、オーナー側も「こいつ、わかってるな…」と思うでしょうね(笑)。
──僕がオーナーだったら嫌だな……。
三橋さん
次に、タバコ等のヤニ・臭い。部屋全体にヤニ・臭いが付いてしまった場合は、張り替え費用を全面分で負担する可能性があります。
──これについては、一面分ってわけにはいかないですもんね。
三橋さん
ただ、下のグラフをみてください。
国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(再改訂版)より
三橋さん
クロスというのは、6年間で価値がなくなる計算です。つまり、6年以上、住んでいれば、どれだけクロスに傷をつけようが、汚くしようが、費用はかかりません。
──初耳です!
三橋さん
これは国交省のガイドラインで公表されているので、なにか言われたら見せてください。
三橋さん
わかりました。では、まずはこちらの資料を使って説明していきましょう。