埼玉県平野部なぜ暑い? 熊谷地方気象台と熊谷市長に聞いてみた
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目次/ INDEX
モザイク病は野菜・草花・庭木など、多くの植物に発生するウイルスが原因の病気です。この病気にかかると治すことはできず、症状が確実に進行してしまいます。株はだんだん生育が悪くなってしぼみ、症状がひどいと株が枯れてしまうこともあります。
最初は感染した植物の葉・茎・花の部分に薄い緑色の玉模様ができたり、葉脈に沿って緑色が薄くなったりします。やがて、濃さの違う玉模様であるモザイクが出てきます。
この症状はだんだん株全体に広がり、花やがく(花弁の外側の部分)、果実などにもモザイクが現れ、やがて葉の縮れなど、さまざまに変形し、黒い玉模様が出ることもあります。
モザイク病を放っておくと、歯が糸状に細くなったり、葉脈の緑色だけが濃くなったりします。さらには、葉や茎の形が歪んだり、しぼんだりしてしまいます。最終的には、葉や株だけでなく果実にも及びます。
モザイク病が発生する原因は大きく分けて2つあり、1つ目はアブラムシなどの害虫によって運ばれるケースです。
モザイク病に感染した植物の汁を吸ったアブラムシが、移動した先の植物で再び汁を吸い、感染させてしまいます。この原因によるモザイク病は、特に春と秋、晴天が続いて虫の活動が盛んな時期によく発生します。
2つ目は、人間がウイルスを広げてしまうものです。
葉を摘んだり収穫したりするときに使う道具や人間の手から、モザイク病のウイルスが広がってしまいます。特にウリ科の野菜で多い広がり方です。
苗や鉢植えでは、モザイク病に強い品種を利用するのが最も基本的な対策です。また、秋まきの野菜や草花などの場合、種まき時期を遅らせると発病を抑えられます。シルバーのマルチシートを設置したり、株を寒冷紗や防虫ネットなどで覆ったりしてアブラムシを防ぐのも良いでしょう。ウリ科の野菜を栽培するときは、使うたびに道具を消毒します。
感染の元となるアブラムシを見つけたら、汁を吸われる前に完全に追い出しましょう。ヒメテントウやヒメハナカメムシなど、アブラムシを餌とするアブラムシの天敵を放つのも対策のひとつです。
もし、発病してしまったら、すぐに株を抜き取り、離れた場所で処分して周辺への伝染を防ぎましょう。
Q.モザイク病が発生しやすい時期は?
A.モザイク病は1年を通じて発生するので、常に注意が必要です。特に、アブラムシの発生時期には多くなるので予防対策をしっかり行いましょう。
Q.モザイク病が発生しやすい植物は?
A.モザイク病が発生しやすい植物には、以下のようなものがあります。
[草花]アイリス、インパチェンス、グラジオラス、サルビア、シクラメン、ジニア、ミヤコワスレ、チューリップ、パンジー、プリムラ、ペチュニア、ユリなど
[野菜]ダイコン、トマト、カブ、ハクサイ、ミツバ、コマツナ、ホウレンソウなど
Q.モザイク病を発病した植物を処分する際のポイントは?
A.発病した株を最初に扱うと、手やハサミなどについたウイルスが他の植物に伝染してしまう可能性があるので、モザイク病を発病した植物を処分するのは必ず他の植物の作業が行った後にします。熱処理するか、第三リン酸ナトリウムの飽和液で消毒します。
モザイク病は、一度感染してしまったら薬剤でも治療ができない病気です。病気を防ぐ環境をしっかりと作り、元気な植物を育てましょう。