縄文時代の鍋料理が食べたくて、とりあえず土から鍋を作ることにした
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キャンプに来て必ずやることがあります。それは、「究極の卵かけご飯」を食べること。静かな森の中で自然を感じながら食べる至高の一杯は、最高のデジタルデトックス。
もちろん、みんなでワイワイとバーベキューをしたり、焚火で豪快な料理をしたりすることもありますが、ソロキャンプの目的は「癒し」。誰にも気を遣わず大自然の中で1人、好きなことに没頭していると次第に癒されていく感覚があります。
火や油を使ったり、事前に仕込んだりする必要のない卵かけご飯は、食後の後片付けさえもシンプル。1人でゆっくり過ごしたいときにぴったりな料理なのです。
キャンプ沼にどっぷりハマっている私が、究極の卵かけご飯の作り方と最高においしく食べるための方法をご紹介します。究極と言っても、作り方はとても簡単。卵を割るだけですからね。
ごはんにのせる食材は、納豆やしらす、ふりかけ、お茶漬けの素などさまざまなものがありますが、上質な卵にこだわる理由は幼少期の体験にあります。
さかのぼること十数年前。両親の仕事の関係で海外で生まれた私は、小学5年生のときに日本に来ました。海外では生ものを食べる機会がなかったので、初めて生卵を食べた瞬間、そのおいしさに感動……。これが原体験となりソロキャンプでは毎回、メスティンで炊いたご飯に卵をのせて食べるようになりました。
「シンプルな料理だからこそ、食材にこだわりたい」といいたいところですが、キャンプを始めたころは、スーパーで販売している卵で卵かけご飯を作っていました。
幻の卵屋さんで販売している高知県産の「ゆずたま」(ヤマサキ農場提供)
2021年の冬、最寄りの駅で「幻の卵屋さん」という卵の販売所を発見。卵かけご飯好きとして食いつかないわけがありません。購入した卵を家で試食すると、あまりのおいしさに衝撃を受けました。以来、「究極の卵かけご飯」を食べるときは必ず「幻の卵」を使っています。
幻の卵屋さんは「日本たまごかけごはん研究所」が運営するポップアップストアで、日本各地のおいしい卵を販売しています。北は北海道から南は沖縄までと、全国の希少な卵たちが集まりますが、どの卵がお店に並んでいるかはお店についてからのお楽しみ。
出現情報の告知は主にWebサイトやSNSのみで、次はいつどこで現れるのかわからない、まさに幻の存在としてTKGマニアの間で人気を集めています。
幻の卵屋さんが誕生したきっかけは、コロナ禍でレストランやホテルが休業し、卸先がなくなった生産者を支援するためでした。研究所でブランド卵を買い取って、バラ売り詰め合わせ販売をし始めたところ「おいしい卵の食べ比べができる」と好評を博し、2020年の開始から2年間で100万個以上の卵を販売しています。
日本たまごかけごはん研究所理事長の上野貴史さんに「卵選びのこだわり」についてを聞くと、
と回答していました。卵のおいしさ、すばらしさとともに生産者さんの想いも食卓に届けているんですね。
公式で取り扱っている卵の数は87種(2022年8月時点)ですが、毎週のように増えているので今後も増え続けると上野さんは語ります。さらに、出店時は毎日15~30種のたまごが日替わりで販売されるので、大体のたまごが期間中に一度は店頭に並ぶそうです。
7月某日にお店に伺った日のおすすめは、夏にピッタリで爽やかな香りが楽しめる「ゆずたま」。高知県のヤマサキ農場から届くゆずたまは、鶏のエサにゆずの皮を混ぜているため、白身にゆずの香りがついているのが特長です。もちろん卵1パックと、究極の卵かけご飯に欠かせない醤油も買って帰りました。
こちらの「日本たまごかけごはん研究所公式醤油」は、研究所が300種類の全国の醤油を研究し開発したもの。薄口醤油がベースでほのかな甘味がありますが、鰹や昆布のようなダシは入っておらず、1年間熟成させた旨味とコクが特徴です。
良い素材の旨味に干渉しすぎない「素材の味を高めるための醤油」なので、たまごかけごはんだけでなく、刺身などにつけるとものすごくおいしくなるのだとか。
なお、醤油は店舗だけではなく、公式のオンラインショップでも販売しています。
上野さん
「理事会で試食をして、このたまごは世に広めたい!」という味と生産者さんの想いを感じるたまごだけを取り扱わせていただいています。