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料理やお茶、防虫剤やキャンドルなど、さまざまな用途で活躍するハーブ。種から発芽させれば、たくさんの株を育てることができます。種から育てると、好みのハーブを存分に収穫できるだけでなく、芽が出て生育していく様子の観察も楽しめます。
今回は、種から育てるハーブの育て方と、初心者でも育てやすいオススメのハーブをご紹介します。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
ハーブの種まきの時期は、春か秋です。寒さに弱い種類のハーブは春に種まきして初夏~夏にかけて収穫して楽しみます。寒さに強く、冬越しできる種類のハーブは、秋に種をまいて苗の状態で越冬、春から夏にかけて収穫します。
種から発芽するかどうかは、気温が大切な要素になってきます。気温が高すぎても低すぎても発芽を阻害してしまいます。適温の時期に種まきができるよう、種の購入は早めにしておきましょう。
ハーブを栽培する鉢、プランター、畑などに直接種をまくことを、「直まき」といいます。フェンネルのように移植を嫌うハーブは、直まきが適しています。直まきの手法のひとつが、「筋まき」です。
筋まきとは、土に筋状の溝(まき溝)をつけて、溝の中に種をまいていく方法です。
土にまき溝をつける際には、溝の深さは5mmほど、溝と溝との間隔は5~10㎝を目安にするとよいでしょう。
まき溝をつけたら、種をまきます。ルッコラやバジルをはじめ、多くのハーブの種は非常に小さいです。そのため、指で1粒1粒つまんでまくより、二つ折りにした紙などに種をのせて、まき溝に流し込むようにまくことをおすすめします。
種をまいたら、溝の左右から指で溝を挟むようにして土をかぶせた後、上から軽く手で押さえます。これで種まきは完了です。
種をまいた後は、水の勢いの弱いジョウロでたっぷり水をやって、発芽するまで日陰で乾燥しないように保管するように心がけましょう。1~2週間で芽が出始めるので、発芽したら日当たりのよい場所に移します。
直まきのもうひとつの手法が、「バラまき」です。これは、その名のとおりハーブの種をプランターや畑の一定範囲に全面的にバラまく方法です。
バラまきの場合は、発芽後に間引かず育て、本葉が出てきた時点で中央部分をカットしてすかします。すかした葉はベビーリーフとして利用できるので、ルッコラなどはバラまきがオススメです。種をまいた後の手順は筋まきと同じです。
育苗用のポットに種をまいて、苗を育成した後に鉢、プランター、畑などに移植する種まきの方法が、「ポットまき」です。バジルのように、伸びた茎につく葉や芽を収穫して利用するタイプのハーブは、ポットまきが適しています。
ポットまきでは、ポットに用土を入れて、土の表面に深さ5mmほどのくぼみを5~6カ所つくります。このとき、くぼみの間隔が均等になるようにしましょう。
次に、それぞれのくぼみの中に、1、2個ずつ種をまきます。種をまいた後は、土をかぶせて軽く押さえ、たっぷりと水やりします。ポットまきの場合も、芽が出るまでは日陰で保管し、水やりを欠かさないようにしましょう。
ハーブの種まき後、葉がしげって風通しが悪くなると、害虫が増殖したり栄養が十分に行き渡らなくなったりするため、生育不良の株を間引く必要があります。株がしっかりと育つまで、生育具合を見ながら複数回にわたって間引きするとよいでしょう。
筋まきの場合は、本葉が2~3枚出てきたタイミングで、株と株の間が4cmほどになるように間引きます。
バラまきの場合は、本葉が2~3枚出てきたらまず中央部をすかせるように株元から切り取り、切り取った部分の根元に用土を足しておきます。
その後、さらに葉がしげってきたら、必要に応じて間引きするとよいでしょう。ポットまきの場合は、芽が出そろった頃に1ポットにつき3株を残して間引きます。
ポットまきの場合は、ある程度株がしっかりしてきたら、育苗ポットから鉢やプランター、畑などに植え替えます。植えた苗のその後の生育は、植え替えをした日の天候に左右されやすいです。種から育てた苗を定植する日は、ほどよい日差しがあり、風のない日を選んで作業しましょう。
鉢に植え替える場合は、市販の培養土を鉢の半分ほどまで入れ、育苗ポットから苗を取り出して土の上に置きます。種から育てた苗は、定植時点ではもろいため、土がくずれないようそっと扱い、手早く作業することがポイントです。鉢の株元まで用土を敷き詰め、手の平で土を上から軽く押さえて株を落ち着かせます。最後にたっぷり水やりして、植え替え完了です。
ハーブは、種類によっては水耕栽培でも種から育てることができます。こまめに水替えをする必要がありますが、室内で育てることができ、虫もつきにくいというメリットがあります。キッチンで育てれば気軽に料理に取り入れることもできますし、インテリアとしても楽しめそうですね。
水耕栽培に向くハーブは、草本性のハーブです。草本性のハーブは、茎が木化せず柔らかいハーブです。ローズマリーのように生長して茎が硬く木質化するハーブは木本性、ミントやバジルのように柔らかいままで生長が止まるハーブは草本性です。草本性の中でもミントはとりわけ生命力の強いハーブですので、初めて水耕栽培で育てるにはうってつけです。
種から水耕栽培でハーブを育てるには、イチゴパックくらいの大きさの清潔なプラスチック容器、受け皿、容器に敷くためのスポンジを用意します。スポンジの表面には、種をまくために1cm程の切れ目を入れておきましょう。
容器の底に穴をあけ、浅く水をためた受け皿にセットします。容器にスポンジを敷き詰め、スポンジに水が十分にしみこんだら、スポンジの切れ目に2粒くらいずつハーブの種を埋め込んでいきます。室温にもよりますが、早くて2日、遅くても1週間ほどで発芽します。
ハーブの水耕栽培用に種まきをした後は、常時スポンジの湿り気を保ちます。また、毎日の水替えを怠らず、カビやコケが発生しないよう注意しましょう。
発芽するまで肥料は必要ありませんが、芽が出てきたら水に液体肥料を混ぜたり、光合成のために日当たりを確保したりする必要があります。また、根が水に浸かりすぎると根腐れを起こしてしまいますので、根の先端だけが水につかるような容器に移すとよいでしょう。
手作りの道具で水耕栽培を始めることもできますが、水耕栽培用のキットも市販されているので、手作りが不安な方は利用してみてくださいね。
トマト料理やエスニック料理で大活躍のバジル。たっぷり収穫できれば、ソースにして保存することもできます。ぜひ種からの栽培にチャレンジしてみてください。
バジルの発芽適温は25度と高めです。寒さに弱いので、5月上旬に種をまいて育てましょう。バジルは日当たりのよい肥沃な土壌を好みます。夏は水切れと肥料切れに注意すれば、初心者でも難なく育てられますよ。
ルッコラは、葉にゴマのような風味とかすかな辛味があり、ビタミンCが豊富なハーブです。葉はサラダやおひたしに使えますし、間引きしたベビーリーフや花も食べられるので、料理を彩る飾りにもなります。
種まきに適する時期は4月~7月と9月~10月の2シーズン。日当たりと水はけの良い場所に、筋まきで種をまくとよいでしょう。
ディルは、ふわふわの葉と傘状に咲く黄色い小花が特徴のハーブです。独特の香りがあり、葉は魚料理やマリネの風味づけに、果実はピクルスやビネガーの風味づけなどに利用します。根が傷みやすく移植を嫌うため、種から育てたいハーブです。
種まきの時期は、3月~5月と、9月~10月の2シーズン。日当たりと水はけの良い場所に直まきするのがおすすめです。1mほどの高さに生長するので、根元に土を寄せたり支柱を立てたりして、倒れないよう補強します。夏の水切れにも要注意です。
ナスタチウムは、赤や黄色の鮮やかな色みの花を食用花として利用します。葉や花には爽やかな辛みがあり、サラダやサンドイッチの風味付けや飾りにぴったりです。
4月または9月に、日当たりと水はけの良い場所に種をまきましょう。種をまくときは、一晩水につけてからまくとよく発芽します。極端な暑さ・寒さが苦手なハーブなので、夏場の直射日光や冬場の霜には当たらないよう気をつけて管理しましょう。
コリアンダー(パクチー)は、独特の強い香りを持ち、エスニック料理の必需品ともいうべきハーブです。ディルと同様に移植を嫌うので、種を直まきして育てるのに適しています。
種まきシーズンは、3~4月と、9~10月の2シーズン。一晩水につけてから種をまくとよく発芽します。日当たりと水はけの良い栄養豊富な土壌を好みます。
今回は、種から育てるハーブの育て方を紹介してきました。筋まき、バラまき、ポットまきと、いろいろな種まき方法があります。どれも特別な道具やスキルは必要ありません。ハーブの種類に合った種まき方法で、ぜひ発芽から収穫までの楽しさを味わってみてください。