三角コーンの“中身”を改造して、やしろあずき先生に送りつけてみた
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爽やかな香りでパスタやピザなどイタリア料理に欠かせないバジル。生のままサラダにして食べたり、乾燥させてスパイスにしたりと使い方も様々です。そんなバジルですが、実は日当たりさえ良ければ地植え以外にもプランターや水耕栽培もできるため、家庭菜園初心者の方でも育てやすいハーブなんです。
この記事ではバジルの栽培に必要なものや上手に育てるためのポイント、手軽に育てられる水耕栽培の方法を解説。バジル栽培にチャレンジしてみたい人はぜひ参考にしてみてください。
学名 | Ocimum basilicum |
和名 | メボウキ |
英名 | Basil |
原産地 | 熱帯アジア、インド |
分類 | シソ科メボウキ属 |
発芽温度 | 20〜25度 |
生育適温 | 20~25度 |
バジルは熱帯アジアやインドなど熱帯地域を原産とするシソ科のハーブです。耐寒性が低いため、本来は多年草ですが日本では一年草として扱われています。ただ日当たりと風通しが良ければ室内でプランターや水耕栽培もできるため、これから家庭菜園を始めたい方にピッタリのハーブです。ちなみにバジルには「好意」「何という幸運」という花言葉があります。
一言バジルといっても様々な種類があります。ここではよく見かける8種類を紹介するので栽培の参考にしてみてください。
最も一般的なバジルで、よく料理に使われています。別名「ハーブの王様」と呼ばれていて、甘い香りと爽やかな風味が特徴です。丈夫で育てやすいので、初めて育てる方におすすめの品種になります。
スイートバジルに似ていますがより香りが強く、葉や丈がコンパクトなバジルです。ちぎらずにそのまま料理に使えるため、ジェノベーゼやサラダなどの料理に彩りとしてよく使われています。
タイ料理のガパオライスに刻んで使われるバジルです。味にクセはありませんがスパイシーな香りが特徴で、料理以外にハーブティーにも使われています。
別名「シトラスバジル」とも呼ばれています。名前のとおり、レモンのような爽やかな香りが特徴のバジルです。味はスイートバジルに似ていて、魚や鶏肉料理、サラダやスープなど様々な料理によく使われています。
シナモンのような甘い香りが特徴で、花や茎は少しピンク色をしています。スイートバジルと同じように様々な料理に使われていて、ハーブティーやクッキーに使うと甘い香りを活かすことができおすすめです。
ジェノバペーストを作るのにピッタリなバジルです。丈夫で病害虫に強いため育てやすく、花が咲いた後も風味が落ちにくいので長く楽しむことができます。害虫を寄せ付けない作用があるため、他の植物やハーブと一緒に育てるのがおすすめです。
濃い紫色をしていますが、香りはスイートバジルに似ています。色がキレイなことからビネガーやオイルに漬けて楽しむことが多いバジルです。
スパイスのアニスのような甘い香りのするバジルで、染色やポプリなどに使われることもあります。香りが強いため、料理に使うと風味が変わってしまうことがあるため注意が必要です。
種から育てる場合は4〜6月頃、苗から育てる場合は5〜7月頃に植えましょう。発芽するのに20度以上必要なため、北海道・東北などの寒い地域では5月以降、関東以南は4月中旬以降が目安になります。4月は遅霜で急に気温が下がることがあるため、5月以降に植えるか夜間だけでも室内に取り込んで育てると安心です。肥料は種や苗を植えたあと収穫するまで適宜行い、収穫は夏〜秋にかけて行います。
バジルの基礎知識がわかったところで、さっそく育て方について解説していきます。この記事では、プランターを使って室内やベランダでバジルを育てる方法を紹介していきますので、まずは次の8つを用意しましょう。
バジルは種と苗どちらからでも育てることができますが、初心者の方は苗から育てるのがおすすめです。慣れてきたら種植えから挑戦しても良いでしょう。プランターは1苗につき10〜15Lほどの大きさがあれば十分です。プランターの大きさに合わせて、培養土、肥料、鉢底石を用意してください。鉢底石はネット入りのものを用意すると洗って繰り返し使うことができ、コストを抑えることができます。シャベルや園芸用ハサミ、ジョウロは普段使っているもので大丈夫ですが、室内専用のものを用意すると便利です。
バジルの苗は4月上旬頃からホームセンターなどに出回り始めますが、北海道や東北地方など遅霜の心配がある地域は5月以降に購入して植え付けるのがおすすめです。購入の際は葉が水々しい緑色で、茎が太く節が詰まっているものを選んでください。弱っている苗は虫がついていたり葉っぱが黄色・黒くなっていたり、茎がヒョロヒョロとして弱々しかったりするため、しっかり確認して選ぶようにしましょう。
苗や道具が準備できたらさっそく植え付けていきましょう。バジルは次のような流れで育てていきます。
順番に詳しく見ていきましょう。
まずは種や苗をプランターに植え付ける準備をします。プランターをキレイに洗い、底が見えなくなるまで鉢底石を入れましょう。次に培養土をフチから2、3cmほどまで入れ、肥料を混ぜ込み表面を平らにならします。
苗を植え付ける場合、ポットと同じ大きさの穴を掘りジョウロで水を注ぎます。苗が傷つかないようにそっと土ごとポットから取り出し、穴に入れて株元に土をかぶせてください。
種を植える場合、15〜20cmほど間隔をあけて4粒ずつ植えていきます。まき穴をあける必要はありません。植え付けたらプランターの底から水が流れるまでたっぷりと水をやり、土の表面が乾いたらすぐ水やりをしましょう。
植え付けたあとは日当たり・風通しの良い場所に置いてください。バジルが元気に育つポイントとして、日当たりと風通し、たっぷりの水と肥料を与えることが重要です。日光を好むとはいえ、西日など強い日差しや乾燥には弱いため注意するようにしましょう。
苗植えの場合、植え付けから約1〜2週間後、茎が太く育ちのよいものを2本残し間引きます。そこからまた約1〜2週間後に1本を残して間引きましょう。間引いた茎は、新たな苗として植え直すこともできます。水差しやペットボトルでの水耕栽培もおすすめです。
種植えの場合、発芽したあと双葉が完全に開き、本葉が出始めたらプランター全体で3株を残して間引きましょう。指でつまんで引き抜いても大丈夫ですが、株が混み合っている場合はピンセットを使うのがおすすめです。
葉が増えてきたり色が緑から黄色に変わってきたら追肥を行います。葉が黄色くなるのは土の養分がなくなったサインですので、完全に黄色くなってしまう前に化成肥料や液体肥料を与えましょう。
肥料が切れると成長が止まり、夏頃に枯れてしまいます。なるべく長く楽しむために、葉の色が変わる前から、1〜2週間に1度は追肥するのがおすすめです。化成肥料を与える場合は、株元にまいてシャベルで軽く土をかぶせて埋めます。液体肥料の場合は水やりと同じタイミングで与えましょう。
バジルの収穫時期は7〜10月頃です。気温が高くなってくると、どんどん茎が伸び新しい葉っぱを出しますので、適宜摘んで料理やハーブティーなどに使いましょう。ただ伸びてきた芽をそのまま摘み取ってしまうと、次の収穫までに時間がかかってしまうため、最初は下の方の葉から収穫するのがおすすめです。
葉を摘むだけで茎を伸ばしっぱなしにしていると、花を咲かせて種をつけてしまうため、長く収穫できるように収穫もかねて摘心(てきしん)も行ってください。丈が20cmほどまで成長したら、地面から2〜3節目の少し上をハサミで切り側芽の生長を促します。この摘芯を3〜4回繰り返して茎の数を増やした後は、秋頃まで楽しむことができます。
バジルを育てる上でとくに大切なのが「水やり」と「肥料」です。どちらも基本的にたっぷりと与えて大丈夫ですが、あげすぎると根腐れしたり葉が硬くなってしまったりするため、様子を見ながら調節するようにしましょう。
バジルは乾燥が苦手なため、水切れを起こさないように土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えてください。午前中の涼しいうちに、プランターの底穴から水が流れ出てくるまでたっぷり水やりをしましょう。
もし水やりのあと受け皿に水が溜まっていたら、必ず捨てるようにしてください。そのままでいると、プランターの中が過湿になり根腐れしてしまうことがあるため注意が必要です。
植物全般に言えることですが、肥料をたくさんあげすぎてしまうと葉が硬くなってしまうため、野菜やハーブの栽培は調節する必要があります。ただバジルはたくさん与えても大丈夫なので、葉の色が変わる前に使用量の範囲内でしっかり追肥を行ってください。
バジルはプランター以外にも、土を使わずに水を入れたペットボトルで育てる「水耕栽培」もできます。土を使わないため虫がつきにくく費用も安くすみます。他にも、ずっと水に浸けておくため枯れる心配も少なく、キッチンの窓辺やテーブルなど身近なところで育てやすいです。
バジルは生育旺盛のため、切り落とした芽を水に浸けておくと根を生やして別の株として育てることができます。間引いた芽を捨てるのがもったいないと思ったら、水耕栽培するのがおすすめです。
<水耕栽培で必要なもの>
まずはペットボトルや水差しに水と液体肥料を混ぜて、数日浸けておきましょう。10cmほど根が生えたら茎の切り口付近にスポンジを巻き育てていきます。あとはプランターで育てるときと同じように、適宜間引いて収穫・摘心を行ってください。
バジルは料理の彩りとして使うだけでなく、ジェノベーゼパスタやカプレーゼ、ガパオライス、サラダやスープなど様々な料理に使うことができます。
一度ジェノベーゼソースやバジルソースを作ってしまえば、パスタやサラダと和えたり、魚や肉料理にかけたりメインのおかずにも使うことができるのでとても便利です。他にもドライハーブにしたり、オリーブオイルと加熱してバジルオイルを作ったりと使い道は無限大。どうしても使い切れない際は冷凍保存もできるので、無駄なく使うことができます。
冷凍保存の場合は、次の手順で行います。
風味は少し落ちてしまいますが、2〜4週間ほど保存でき、冷凍のまま料理に使えるため便利です。
バジルをドライハーブにするには、次の手順で行います。
水分がきちんと抜けていないと、保存する過程でカビが生えてしまうこともあるためしっかり乾燥させましょう。使い方は生のバジルと同じで、オリーブオイルやにんにく、塩で味付けしてパスタと炒めたり、魚や肉料理にもおすすめです。
ジェノバソースはバジル、オリーブオイル、カシューナッツ、パルメザンチーズ、にんにく、塩コショウをフードプロセッサーやミキサーで混ぜて、瓶に詰めるだけで完成です。大体1〜2週間を目安に使い切るようにしましょう。
Q. 気をつけておくべき害虫はいますか?
A. 植物の汁を吸って生育を阻害するアブラムシや、葉の中に潜り込み、内部を食べてしまうハモグリバエがつくことがあります。見つけたら捕まえるか、被害が大きければ茎や葉ごと切ってしまいましょう。また、手作り虫除けスプレーで予防するのも効果的です。
Q. 苗を選ぶときのポイントはありますか?
A. バジルは寒さに弱いため、気温が高くなる5月のゴールデンウィーク明け以降に買うとよいでしょう。葉っぱの色は明るい緑色で、虫が食った跡や黄色く変色していないかも確認してください。茎が太く、節同士の間隔が詰まったものを選ぶとよいでしょう。
Q. 収穫の目安はありますか?
A. 茎の高さが20〜30cmほどになったら、収穫の目安です。一番上の葉を4枚くらいまとめてハサミで切りましょう。また葉を収穫したあとは、中心の茎の先端もハサミで切り取りましょう。ほかの芽にも養分が行きわたり、次に収穫できる葉が増えます。
いかがでしょうか。ここまでバジル栽培に必要な道具や上手に育てるためのポイント、バジルの使い道について解説してきました。この記事を参考に、手軽に育てられて料理にも何かと重宝するバジル栽培にぜひチャレンジしてみてください。
また、カインズではバジル栽培に便利なプランターや培養土、肥料など豊富に取り揃えています。オンラインでも取り扱っていますので、興味がある方はぜひご覧ください。