野菜作りをはじめて3ヶ月目の人が、野菜作りをはじめていない人に伝えたいこと
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「野菜の収穫量が年々少なくなっている…」「草むしりするのが面倒…」このような悩みを抱えていませんか?
そんなときには、ヘアリーベッチを緑肥として使うことをおすすめします。ヘアリーベッチは、野菜が育ちやすい環境を取り戻してくれたり、強力な雑草防止効果があったりと、とても頼りになる植物です。
この記事では、環境に優しく、コスト削減にもつながるヘアリーベッチの使い方を詳しくご紹介します。
ヘアリーベッチはマメ科の植物です。畑や水田の土壌改良や、雑草防止の「リビングマルチ」として活用されています。
早生や晩生、耐寒性のものなど、さまざまな品種があり、育てる地域に合わせて品種を選ぶことができます。栽培はとても簡単で、酸性土壌からアルカリ性土壌まで土を選ばず栽培できます。うまく発芽すれば放任でも十分育てることができるでしょう。
ツルを伸ばして成長し1.5m〜2mほどの大きさになりますが、地面を這うように進むので、草丈は40cm〜50cmほどです。春には美しい紫色の花が咲き、観賞用としても楽しめる植物です。
栽培した植物を生きたまま土にすき込み、土壌改良や栄養分として利用することを「緑肥」といいます。
何年も同じ土で作物を栽培していると、もともといた微生物や良い菌がいなくなり、土は劣化していきます。劣化した土では作物は育ちません。また、病害虫の被害にもあいやすくなります。これを連作障害といい、連作障害を解消してくれるのが「緑肥」です。
緑肥のような有機物を土に加えると、それらを分解するためにたくさんの微生物が集まってきます。微生物は緑肥を分解すると同時に、土の水はけや通気性を改善する働きがあり、結果的に作物が育ちやすいフカフカの土ができあがるという仕組みです。
ヘアリーベッチの最大の特徴は、土壌への栄養補給ができることです。ヘアリーベッチのようなマメ科の植物は「根粒菌」という微生物と共生しています。根粒菌は空気中の窒素を取り込み、植物が吸収できる形に変換する働きがあります。
これを「窒素固定」といい、窒素固定のおかげで、肥料を与えなくても常に豊富な窒素が供給されるのです。そのため、窒素を豊富に含んだヘアリーベッチを土にすき込むことで、土壌への高い肥料効果が期待できます。
ヘアリーベッチは、根をまっすぐ深く伸ばし、硬い土の層を破壊しながら下に伸びていきます。するとそこから空気や水が通るようになり、水はけが改善されます。
また、同時に浅いところにも根を張るため、地下深くと地上付近を同時に土壌改良できるというメリットもあります。
作物を育てていない畑や耕作放棄地など、土が硬くなっているところでは、特に高い土壌改良効果が期待できるでしょう。
ツル性植物のヘアリーベッチは、成長すると横に広がり地面一帯を覆うようになります。すると、雑草が生えるスペースがなくなり物理的に雑草を無くすことができます。
また、ヘアリーベッチはアレロパシーという物質を作り出せる植物です。アレロパシーとは植物の発芽を阻害する物質で、雑草を生えなくする効果があります。緑肥の中でも特に多くのアレロパシーを持っているヘアリーベッチは、雑草防止効果が非常に高い植物といえます。
ただし、この物質は雑草以外にも、ホウレンソウやレタスなどの種から育てる作物の発芽を邪魔してしまうため、近くで栽培する際は十分注意してください。
ヘアリーベッチは3月〜5月に種を撒く春まきと、9月〜11月に種を撒く秋まきがあります。春まきは雑草対策として、秋まきは翌年の作物への土壌改良として役立ってくれます。
発芽率が良く、大きく広がるので、一箇所に集中せず分散して撒くのがポイントです。撒いた後は軽く土をかぶせて、足やクワでしっかりと踏み固めてください。土と種を密着させた方が発芽率があがります。
また、種を撒く前には、今生えてる雑草は抜いてください。雑草が生えていると、雑草に養分を奪われて発芽しない可能性があります。
ヘアリーベッチはもともと牧草として利用されていた植物のため、育て方が非常に簡単です。土質は特に気にする必要はなく、どんな土でも旺盛に成長します。栽培場所は、半日陰〜日向であれば問題なく育てることができます。
種まき後から発芽までの水やりを忘れず行えば、その後の水やりは必要ありません。植物が育ちはじめて、日照りが続くようであれば水やりすると良いでしょう。肥料は必要ありませんが、花を観賞したい場合は緩効性の肥料を均等に与えてください。
ヘアリーベッチは収穫が目的ではないので、すき込み時期は後作の作物に合わせて行いましょう。
ヘアリーベッチを土にすき込むと、微生物によって分解が始まります。分解中は有機酸の発生や、微生物の急激な増加が起き、作物に悪い影響をおよぼす恐れがあります。畑にすき込んでから2週間は植え付けを行わず、分解が完了してから植え付けを行いましょう。
また、すき込み時はツルを30センチほどに裁断してからすき込むと、よりスムーズに分解が進みます。開花すると分解に時間がかかるため、緑肥として使用する場合は、開花前にすき込みを完了させてください。
ヘアリーベッチは根粒菌と共生しているとご紹介しました。しかし、初めてヘアリーベッチを栽培する畑には、適合した根粒菌が存在しないことがあります。
そのため、種まきの前に根粒菌を接種するのが確実です。インターネットなどで種子コーティング用の根粒菌が販売されていますので、初めて栽培する際は活用してみてください。
ヘアリーベッチは湿害に弱く、水がたまるようなところでは生育不良になる場合があります。また、水田から畑に転換する場合も排水性を確保する取り組みが必要です。
排水溝の設置や排水路の確保をしっかりと行いましょう。
ヘアリーベッチの適応pHは、pH4.9〜pH8.2と非常に広く、ほとんどの土壌で栽培できます。ただ、pH5.5を下回ると急激に生育が悪くなります。
そのため、長い間作物を育てていない畑や、耕作放棄地を畑にする場合は、pHを測定し、pH6.0に近づけるよう石灰資材で調整を行ってください。
TKG デジタル酸度計 PH
この記事ではヘアリーベッチの使い方についてご紹介しました。
ヘアリーベッチは、土壌改良・水はけ改善・雑草防止など、さまざまな緑肥効果がある植物です。栽培が簡単で、家庭菜園でも手軽に取り入れられるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
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