押し入れ・クローゼットの湿気対策やってますか?収納スペースにカビが生えないようにする方法を解説
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地中海沿岸に自生する「ボリジ」は、鮮やかな青色の星型をした花が魅力的なハーブです。病気にも強く、家庭でも比較的育てやすい植物といえます。
ボリジの葉はサラダやお茶に、種はエッセンシャルオイルに、花は観賞用や料理の彩にとさまざまな活用法があります。今回は、そんなボリジの育て方を解説するとともに、利用方法や効能もご紹介します。
ボリジは、ムラサキ科ボラゴ属の一年草で、和名を瑠璃苣(ルリジサ、ルリジシャ、ルリチシャ)といいます。花の形が星に似ていることから、スターフラワーとも呼ばれます。
原産地は、地中海沿岸の乾燥した荒れ地で、南ヨーロッパや北アフリカに多く自生しています。古代ギリシア・ローマ時代から、炎症を抑えたり解熱したりする薬用のハーブとして親しまれてきました。
青色や白色の星型の花が可愛らしく、花壇や寄せ植えにも映えるため、観賞用のハーブとしても人気です。
ボリジは、苗からでも種まきからでも育てることができます。
苗の出回る時期は、4~6月と9月の年に2回。鮮やかな緑色の下葉をつけた苗を選びます。苗の時点で花がついていると、植え付け後の花つきが悪くなります。花を楽しみたいなら、必ず下葉だけの苗を選びましょう。
種まきのタイミングも、おおむね苗が出回る時期と重なります。9月中旬~10月にまく(秋まき)と、1m近い丈まで育ち、翌春に開花します。3月中旬~5月頃にまく(春まき)と、秋まきほど丈は伸びませんが、夏にたくさんの花を付けます。
ボリジは、とても発芽率のよいハーブで、種まきからでも簡単に始められます。耐寒性の強いハーブなので、春と秋のどちらでも問題なく発芽しますが、寒冷地では春まきをおすすめします。
ボリジは、鉢植えでも地植えでも育てられます。過湿を嫌い、乾燥を好むハーブですので、鉢植えでも地植えでも、株と株の間隔を十分にとっておきましょう。鉢植えでは直径15~20cmに1株、地植えでは40~50cmに1株を目安に、植え付けます。
ボリジは、地中深くまっすぐ根を伸ばす性質をもつ直根性のハーブです。根を伸ばすスペースがしっかり確保できるよう、鉢植えの際は深さのある鉢やプランターを選びましょう。
地中海沿岸を原産地とするボリジは、日当たりがよく乾燥した気候を好みます。最も生育が促される気温は、15℃~20℃。耐寒性があり、比較的寒冷地でも栽培できる一方で、真夏の直射日光には弱いです。真夏の昼間は、ひさしなどで日よけできるようにしておきましょう。
ボリジの土は、水はけのよい乾燥した土壌であれば、土質を選ばずよく育ちます。鉢植えする際は、市販の園芸用用土やハーブ用用土を使えばまず問題ありません。
肥料もほとんど必要ありません。根の生育を促したい場合に限り、植え付け時に地中に堆肥を混ぜ込みます。それ以外の施肥は、花付きを阻害したり害虫を寄せ付けたりと、逆効果です。
ボリジの栽培におすすめの土
乾燥を好むボリジは、湿気が大の苦手です。種まき後や植え付け直後は水やりが必要ですが、基本的には乾燥気味に育てます。地植えであれば、よほど乾燥した日が続かない限り、水やりはほとんど必要ありません。
鉢植えであれば、土の乾き具合を見ながら、日を開けて水やりします。水やりは、地中の空気を入れ替える機能もあるので、水やりする際は、地中の空気を押し出すように、鉢底から水がしみ出るくらいたっぷりの水をやります。
ボリジの草丈は、伸びても1m程度なので、茎の剪定は特に必要ありません。ただ、湿気に弱いため、葉が密集しないよう適宜葉を摘み取り、風通しをよくしておくことが重要です。
ボリジの葉は、キュウリのような爽やかな香味があります。摘み取った葉は、サラダや天ぷらの食材としても楽しめます。
ボリジは、根っこがとても繊細なハーブです。植え替えは、根を傷める原因になりますので、育苗ポットから鉢や地面に植え付けるとき以外は、植え替えしないようにしましょう。
育苗ポットから鉢や地面への植え付けは、苗や根が育ち過ぎない段階、秋まきなら10月中、春まきなら4~5月中に行います。根を傷めないよう、ていねいにポットから取り出して植え付けます。
株元に土を寄せて周囲を押し固めたら、ジョウロの口先を軽く塞ぐようにして、やさしく水やりします。
ボリジは、葉の剪定を兼ねて適宜収穫できるほか、春まきなら5月下旬頃から夏にかけて、秋まきなら翌春の3月中旬から7月下旬にかけて、次々と咲く花を収穫することができます。
葉は、葉の付け根からハサミで剪定して収穫します。花は、花首の部分から摘み取ります。
収穫した葉は、先述したとおりサラダや天ぷらにして食べられるほか、乾燥させてハーブティーを作ることもできます。ハーブティーは、レモングラスなど他のハーブとのブレンドもおすすめです。
星型をした花は、萼片を取り除くとそのまま料理用のエディブルフラワーとして利用できます。また、青色のボリジの花を白ワインに浮かべると、ピンク色に変化します。食卓が華やぐ自然のエッセンスを、ぜひ取り入れてみてください。
ボリジは、見た目の美しさだけでなく、消炎作用や解熱作用があるといわれています。種からオイルを抽出してエッセンシャルオイルを作ることもできますが、手軽な利用法はお茶にすることです。
ボリジの葉には、免疫力向上効果のあるサポニン、粘膜を保護する粘液質、抗酸化作用のあるタンニンといった成分が含まれているため、風邪や喉の痛みがあるときにはボリジティーが活躍します。ただし、多量の摂取や妊娠・授乳時の摂取は控えましょう。
ボリジは、病気にも強い丈夫なハーブですが、うどんこ病が発生することがあります。うどんこ病は、葉の表面に文字通りうどんの粉のような白いカビが生える病気です。
葉の表面に白い斑点が見られるようになったら、薄めたお酢で作ったスプレーを振りかけてカビの増殖を防ぎます。酸性のお酢のほか、アルカリ性の重曹を薄めて作ったスプレーでも効果を発揮します。
斑点の範囲がすでに広がっている場合は、葉ごと摘み取ります。早期発見で、うどんこ病の拡大を防ぎましょう。
ボリジは、害虫に強いハーブです。ただし、肥料をやるとアブラムシがつきやすくなりますので、肥料はやらずに育てることをおすすめします。
害虫を寄せ付けにくい一方で、花の蜜にミツバチなどの益虫を寄せ付けやすいため、イチゴなどのコンパニオンプランツとしても活用できます。
ボリジにおすすめの殺虫剤
ボリジは高温多湿を避けさえすれば、比較的簡単に育てられる丈夫なハーブです。園芸や家庭菜園の経験がない方にもおすすめです。
このページを参考に、お庭のアクセントとして、料理の彩として、さまざまなシーンで楽しめるボリジをぜひ育ててみてください。