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梅雨の時期に爽やかな彩を添える花といえば、アジサイではないでしょうか。5~7月にかけて開花する「ヤマアジサイ」は、アジサイの中でも小ぶりで、可憐な美しさがあります。
アジサイは花色やガクのある装飾花の付き方も、品種によってさまざま。それぞれに楽しみがあります。今回は、そんなヤマアジサイの育て方を詳しく紹介します。
ヤマアジサイは、ユキノシタ科アジサイ属の植物です。関東以西の本州、四国、九州の太平洋側を中心に分布するアジサイで、朝鮮半島南部にも自生しています。
多様な変異種や園芸品種があり、淡い青紫色のものから、日光に当たるにつれ紅色が濃くなる紅色花の「紅」、七変化に花色が変わる「大虹」、桃色の装飾花が重なって咲く「木沢の光」など、色も見た目も多岐にわたっています。
ヤマアジサイは、山地の林縁や沢べりに自生しやすく、別名「サワアジサイ」とも呼ばれます。「ガクアジサイ」と同様、中央に小ぶりな両性花が集まり、その周囲にガクのある装飾花がつきますが、ガクアジサイよりも小ぶりです。
樹高は0.5~1mほど。他のアジサイ属の植物と同様、茎が木質化する落葉低木です。葉は、先の尖った光沢の乏しい葉で、素朴な雰囲気を醸します。
ヤマアジサイは、種からでも育てられますが、花をつけるようになるまで3~4年かかります。また、挿し木や株分けで簡単に増やせますので、種をとって増やすケースも少ないです。したがって、ヤマアジサイの栽培のはじめ方としては、苗から育てるのが一般的です。
苗は4~5月頃に多く出回ります。この時期を狙って、丈夫な苗を購入します。ヤマアジサイは、枝が細く繊細な見た目ですが、なるべく株元がしっかり根付き、茎の節と節の間が間延びしていない株を選ぶと良いでしょう。
品種によって色や見た目が異なりますので、実際に花がいくつか咲いているものを選ぶと確実です。蕾もしっかりついている株を選びましょう。
ヤマアジサイは、もともと日本の気候や土壌に適した植物であるため、地植えでもスムーズに育てられます。また、ガクアジサイと比べて小ぶりなアジサイなので、鉢植えにも最適です。
このように、鉢植えと地植えのどちらでも育てられますので、お好みや育てる場所に応じて植え分けてみてください。
ヤマアジサイは、森や林の木漏れ日が差しこむ場所に多く自生しています。よって、半日陰を好む性質をもっています。
理想的な置き場所としては、午前中にやわらかな日差しが入り、午後には日陰~半日陰になる場所です。夏場の直射日光は大敵ですので、鉢植えなら半日陰に移動させてください。地植えであれば、遮光ネットを活用して日当たりを調節しましょう。
冬の間は休眠期に入って落葉しますが、積雪のある地域でも冬越しできるほど耐寒性があります。ただし、積雪で枝が折れたり花芽が傷んだりする恐れがあるため、鉢上げして室内に移動させたり、枝や花芽を保護したりしておくとよいでしょう。
ヤマアジサイは、著しく発達した根から十分な水分を吸い上げることで成長する植物です。よって、乾燥が大敵です。特に夏場は、水切れを起こすと葉焼けしやすく、花芽もつきにくくなります。水切れが深刻化すると、株全体が壊死してしまうこともあります。水切れには十分注意しましょう。
ヤマアジサイを鉢植えで育てる場合の水やりの頻度は、次のとおりです。
夏場(7~9月上旬)は、朝夕1回、1日2回の水やりが欠かせません。春から梅雨時期にかけて(4~6月)と、秋(9月下旬~10月)の間は、1日1回の水やりで足ります。また、休眠期に入る11~3月は、土の表面が乾いたタイミングでたっぷりの水を与えれば十分です。
地植えの場合も、真夏の乾燥が続く時期などは、たっぷりの水を与えて地中の水分を補充しておきましょう。
ヤマアジサイを育てる土は、庭木用培養土やアジサイ専用培養土など、市販のもので問題ありません。
自作する場合は、硬質鹿沼土:軽石小粒=7:3がおすすめです。生育具合によっては、硬質鹿沼土:軽石小粒:赤玉土小粒:腐葉土=3:3:2:2を試してみてもよいでしょう。
なお、用土の粒が細かければ細かいほど、保水力が高まります。夏場の水やり頻度がネックになる場合は、細粒の用土を用いることで水やりの頻度を多少軽減することができます。適宜調節してください。
おすすめの土
ヤマアジサイに与える肥料は、緩効性科学肥料と固形の有機質肥料です。
まず、植え付け時の元肥として、緩効性化成肥料を与えます。その後、秋と春に、固形の有機質肥料を置き肥します。
おすすめの肥料
ヤマアジサイの剪定は、開花を終えた8月頃に行います。
ヤマアジサイの花は、枯れてもひとりでには散りません。そこで、花が枯れて色があせた時点で剪定することをおすすめします。翌年の花芽は秋にかけて形成されますので、このタイミングで剪定しておくことで、花芽の形成後に誤って切ってしまうのを防ぐことができます。
剪定する枝
剪定する枝は、今年花をつけた枝です。ヤマアジサイの花は、新しく生えた枝にはつかず、2年生の枝にだけつく性質があります。今年花がつかなかった枝は、翌年花がつく可能性が高い枝といえます。来年のために残しておきましょう。
ハサミを入れる位置
ハサミを入れる位置ですが、葉の付け根(節)から2~3cmほど上の位置を切り取ります。節は、花がついている位置から2、3節目くらいの節を狙いましょう。
9~10月中に、さらに樹形を整えても構いません。ただし、切り過ぎると翌年の花つきが悪化します。秋の剪定は、軽く整える程度にとどめておきましょう。
ヤマアジサイの根は、水分を吸い上げるために勢いよく成長します。よって、ヤマアジサイは根詰まりを起こしやすい植物です。鉢植えで育てる場合は、1~2年に1回は植え替えましょう。
植え替えの適期は、3月上旬~4月上旬。鉢から根鉢を取り出して、根を傷めないよう注意しつつ、大きめの鉢に素早く植え替えます。
なお、植え替えの際に株分けも行う場合は、素早い植え替えが難しくなるので、根が乾かないよう霧吹きなどで根を湿らせながら作業すると良いでしょう。
ヤマアジサイを育てるうえで注意すべき病気は、「うどんこ病」です。うどんこ病はカビの一種で、その名のとおり葉の表面にうどんの粉をまぶしたような白い斑点が生じる病気です。
初期であれば、薄めたお酢や重曹をスプレーするだけで治癒できます。放っておくと株全体に広がって株が壊死してしまったり、周囲の植物にも伝染してしまったりするので、早期発見・早期対策が肝要です。
ヤマアジサイにつく害虫はほぼありません。しいて言うならば「ハダニ」です。ハダニは非常に小さくて目に見えにくい害虫ですが、大量発生すると駆除しにくくなります。枝や葉の間に細いクモの糸のようなものが見られたら、ハダニのサインです。木酢液やハダニ専用の殺虫剤で駆除しましょう。
ハダニは、乾燥した風通しの悪い場所を好みます。混みあった葉や枝をすかし剪定しておけば、風通しを確保できて、ハダニ予防にもつながります。
おすすめの殺虫剤
今回は、地植えにも鉢植えにも最適なアジサイ「ヤマアジサイ」の育て方をご紹介しました。
栽培のポイントは、花が枯れた後に剪定すること、そして水切れしないよう細心の注意を払うことです。特に、夏の直射日光下では水切れしやすくなります。夏場は直射日光を避け、1日2回の水やりを忘れないようにしましょう。
ヤマアジサイは、ポイントを押さえれば初心者でも簡単に育てられる、丈夫な山野草です。バラエティも豊かなヤマアジサイ、ぜひ栽培に挑戦してみてください。