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緑肥とは? 緑肥植物の種類やすき込み方法を紹介します

スタッフ

株式会社カインズ グリーン・ガーデン部【公式】

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ホームセンター・カインズのグリーン・ガーデン部が、お花・野菜・観葉植物・多肉植物・家庭菜園・庭造り・畑作りなどに関する専門知識や栽培方法、ノウハウなどを解説します。

農作物の栽培に欠かせないもののひとつが「肥料」。緑肥は、作物と一緒に植物を育て、その植物を肥料として使う方法です。

緑肥は特別な植物ではなく、ひまわりやマリーゴールドなどの身近な植物で行うことができ、低農薬や無農薬で作物を育てるときに役立つことはもちろん、風よけにも使えるなど、エコで継続可能な肥料としても注目を集めています。

ここでは、緑肥のメリットや種類などを詳しく紹介していきます。どのような植物が緑肥に適し、どんな働きをするのかを詳しく解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。

緑肥とは「植物そのものを肥料にする」こと

栽培している植物を、そのまま畑にすき込んで肥料として使うことを「緑肥」といいます。

緑肥の主な役割は、畑の土壌改良や病害虫の予防、雑草の抑制です。特に土壌改良には優れた効果を発揮し、団粒構造の土を作るのには欠かせない存在です。また、堆肥の代わりに使うことでコスト削減も期待できます。

野菜栽培のように決まった栽培方法はなく、野菜の収穫が終わった畑に種を撒くだけ、という手軽さも緑肥が注目されているポイントです。

なお、雑草を緑肥として使う方法もありますが、管理しやすい専用の植物を種から育てるのが一般的です。

緑肥作物を栽培するメリット

クローバー

緑肥作物を栽培して得られるメリットはいくつもあります。ここでは、代表的なメリットを4つ紹介しましょう。

肥沃(ひよく)な土壌が作れる

土にすき込まれた緑肥は土壌微生物のエサとなります。微生物は有機物を分解し団粒構造を作るため、作物が育ちやすいフカフカの土ができます。土が痩せてしまう前に、緑肥を施すことで、土のコンディションを保つ効果もあります。

風よけ・害虫の飛来を阻止する

草丈が2mを超える緑肥を植えることで、風よけとなって、作物を転倒から守ってくれます。また、風にのってやってくる害虫の飛来を阻止する効果もあるため、風が強い土地で、害虫の被害も多いようであれば、積極的に検討するとよいでしょう。

有害生物の抑制が期待できる

作物の近くに緑肥を植えると、緑肥自体が害虫を食べてくれるてんとう虫など「益虫」の住処となります。益虫が増えると、作物に害虫が発生した際にすぐに捕食してくれて、害虫被害の少ない作物が収穫できるようになります。

これを特に「バンカープランツ」といって、農薬を使わずに病害虫の少ない野菜を作るために多く取り入れられている方法でもあります。

リビングマルチとして使える

生きた植物で畑を覆い、雑草の抑制をはかったり作物の保温効果を高めたりする技術のことを「リビングマルチ」といいます。

ポリエチレン製のポリマルチの代わりに使うため、地球に優しくコスト削減の効果もあります。リビングマルチ専用の緑肥もあり、カボチャやウリ、さつまいもなどの栽培に利用されます。

緑肥として使える主な植物の紹介

▼イネ科の植物

イネ科の植物

エンバク(イネ科)

エンバクは生育が早く栽培が簡単な植物で、オートミールの材料(オーツ麦)としても広く知られています。

夏野菜収穫後の9月〜11月頃に種を撒き、翌年の3月〜5月頃に畑にすき込みます。穂が出ると土の中での分解に時間がかかるため、穂が出る前に畑にすき込むのがポイントです。

またエンバクは、根こぶ病の病原菌を集め、作物を病気から守る働きがあります。白菜やキャベツなどの根こぶ病にかかりやすい作物と一緒に植えることで、健康な野菜が育てられます。

ライ麦(イネ科)

ライ麦は耐寒性に優れ、低温期でも発芽と生育が良いのが特徴です。

3月〜4月に種を撒く春まき栽培と、9月〜12月に種を撒く越冬栽培のどちらの方法でも栽培できます。穂が出ると茎葉が硬くなるため、穂が出る前に畑にすき込むとよいでしょう。

大麦(イネ科)

大麦は発芽と生育が早く、土壌を素早く覆うため、高い雑草抑止効果があります。4月〜6月にウネとウネの間に種を撒き、リビングマルチとして使用するのが一般的です。

暑さに弱いので、真夏には地表を覆うように自然に枯れていきます。そのため、近くの作物の生育を邪魔することなく、雑草抑制や排水性の向上に高い効果を発揮します。

燕麦野生種(イネ科)

ダイコンやにんじん、ゴボウなどを育てる前に燕麦野生種を栽培すると、キタネグサレセンチュウやキタネコブセンチュウの被害を減らすことができます。また、ジャガイモそうか病の軽減にも効果的です。

3月〜5月に種を撒き、7月〜8月に畑にすき込みます。すき込みが遅れると種子ができてしまい雑草化する恐れがあるので、すき込みのタイミングには注意が必要です。

緑肥用トウモロコシ(イネ科)

緑肥用のトウモロコシは、生育が早く、低温でもよく育つ植物です。

トウモロコシ自体、養分を吸収する力が強いため、畑にすき込むと高い肥料効果があります。有機質が不足している畑や塩類濃度が高い土壌への使用がおすすめです。

▼キク科の植物

ヒマワリ

マリーゴールド(キク科)

夏には黄色や橙色の綺麗な花を咲かせ、緑肥以外にも観賞用として広く親しまれているマリーゴールド。草丈が15cmほどの小さな品種から、1m近くに成長する大型品種までさまざまあります。

キク科の植物は虫よけの効果があり、マリーゴールドも例外ではありません。作物の近くに植えて、病害虫の被害から作物を守る「コンパニオンプランツ」として重宝されています。

ヒマワリ(キク科)

夏に鮮やかな黄色い花を咲かせるヒマワリは、景観用としても人気の植物です。

土の中深くに根を張り、フカフカの土壌を作るのに役立ちます。発芽と生育が早く、土壌を覆うスピードも早いため、雑草の抑制にも効果的です。

また、ヒマワリは土の中に蓄積したリン酸を、植物が吸収できる形に変換する作用があります。そのため、次に植える植物のリン酸の吸収を助けます。

▼マメ科の植物

ヘアリーベッチ

レンゲ(マメ科)

春にはピンクや紫色の綺麗な花を咲かせ、景観植物としても楽しめるレンゲは、刈り入れ後の水田の地力増進に効果を発揮する緑肥としても活躍しています。

レンゲの特徴は、窒素含有量が化学肥料に匹敵するほど高いことです。窒素は農作物を育てるには不可欠な栄養素。次に植える作物に十分な窒素を供給してくれる貴重な存在です。

ヘアリーベッチ(マメ科)

ヘアリーベッチは、草丈が50cmほどのマメ科の植物で、紫色の美しい花を咲かせます。優れた雑草抑止効果があり、冬場の水田に作付けをして、春にすき込んでから稲を栽培する方法が多くとられています。

なお、ヘアリーベッチには、発芽を抑制するシアナミドという成分も含まれています。この成分は、隣接する作物の発芽を阻害する働きがあるため、発芽していない作物の近くに植えないようにしましょう。

クリムゾンクローバー(マメ科)

春になると背丈が伸び、赤く綺麗な花が咲くクリムゾンクローバーは、景観植物としても楽しめる植物です。

9月〜11月に種を撒き、3月〜5月に畑にすき込みます。繁殖力が旺盛で雑草化しやすいので、種子ができる前に畑にすき込むとよいでしょう。

また、害虫をあえて呼び寄せることで作物の被害を減らす「おとり」としても活躍してくれます。

クロタラリア(マメ科)

根をまっすぐ深く張るクロタラリアは、土壌の水はけを改善するのに役立つ植物です。

4月〜7月に種を撒き、6月〜9月に畑にすき込みます。種まきから2ヶ月ほどですき込み可能なため、春に植える野菜と秋に植える野菜の中間期間に組み込むことができます。

また、クロタラリアの種には毒があります。鳥や哺乳類が食べると死亡するほどの毒性のため、使用の際は十分注意してください。

セスバニア(マメ科)

セスバニアは、草丈が4mほどにもなる大型の植物です。そのため、畑にすき込んだ際にたくさんの有機物を補給できます。その特徴を活かして、畑の周りに植えて風よけにしてもよいでしょう。

しかし、その大きさゆえ、育てすぎると土壌の窒素を使い果たしてしまう「窒素飢餓」の状態になります。すき込むタイミングには十分注意しましょう。

まとめ

この記事では、緑肥の種類やメリットについてご紹介しました。

緑肥は、土壌改良に使ったり、病害虫の抑制に使ったりと、種類によってさまざまな特徴があります。また、生きた植物を肥料とするため、無農薬や、少ない農薬で農作物を育てるのにも有効です。

この記事を参考に、育てたい作物にはどの緑肥が相性がよいかを考え、目的に合った緑肥を選びましょう。

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