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大切なバラの葉が何者かに食い尽くされている……! 太い葉脈以外が完全になくなる食べ方をされていたら、それはチュウレンジハバチの幼虫の仕業に違いありません。
成虫のチュウレンジハバチは人を刺しませんし、毒針も持っていませんが、若く柔らかいバラの茎に産卵して我が子の食卓としてしまいます。
放っておくとあっという間に食い荒らされるため、早期発見による捕殺が一番ですが、それ以外にできることもあります。そこでこの記事では、チュウレンジハバチの対策全般を詳しく解説します。
チュウレンジハバチは、「ハチ目広腰亜目ミフシハバチ科」に属するハバチ類の一種で、漢字では「鐫花娘子蜂」と書きます。
北海道・本州・四国・九州と幅広く分布しており、バラのシーズンになると必ずといってよいほど現れます。バラのガーデニングを楽しむ方々にとっては大敵・天敵といえるでしょう。ここでは、チュウレンジハバチの代表的な生態を解説します。
成虫でも体長2cm程度の小さなハチで、頭部・胸部・脚は黒色、翅も黒っぽい色をしていますが、腹部だけオレンジ色をしているので簡単に見分けがつくでしょう。機敏性はあまりなく、ふわふわと飛んできて葉に止まっていることが多いです。
幼虫の体色は緑色に黒の斑点があり、見た目はいわゆるイモムシです。若齢時は頭部が黒色、成虫に近づくとオレンジ色に変わります。体長は8~15mmとかなり小さく、若齢時は目を凝らさないと存在に気がつかないかもしれません。ただ、腹部に生えているイボ状の脚で葉をつかんで腹部を持ち上げたり、お尻を上げたりする習性があるため、ほかのイモムシとの見分けはつきやすいといえます。
成虫はさまざまな花の蜜を食べます。特に、紫の花を咲かせるアジュガ(シソ科)という植物の蜜を好むようです。
バラには蜜がほとんどないため食事の対象ではありませんが、幼虫は違います。バラ科の葉を好み、太い葉脈を残して食べ尽くしてしまうほどの大食漢です。
一般的に、チュウレンジハバチの発生が目立ち始めるのは4~5月の暖かくなる時期から秋にかけて、年に2~3回です。
成虫は性成熟するとバラの茎にやって来てふわりと止まり、縦に切れ込みを入れるようにして卵を産みつけます。一度に産むのは30〜40個ほど。バラの茎ならどれでもよいというわけではなく、若くて柔らかい茎を見極めているようです。
約1週間で孵化した幼虫は徐々に食欲旺盛になり、集団でバラの苗を食害します。寒い時期になると土中の繭で越冬し、春になると羽化するというサイクルをたどります。
チュウレンジハバチは毒針を持たず、人を刺すことはありませんが、親子そろってバラに悪さをする厄介な昆虫です。チュウレンジハバチが発生するとどのような被害を受けるのか、成虫・幼虫に分けて紹介します。
チュウレンジハバチはバラの茎を縦に傷つけながら産卵するため、美観が損なわれます。産卵痕の裂け目から病害が発生することもあり、良いことは一つもありません。幼虫が這い出た後はさらに大きく裂け、最悪の場合は枝が折れてしまいます。
幼虫は集団でバラの葉を食害します。葉の端側から周囲を食べていくクセがあり、太い葉脈以外は完全になくなってしまいます。幼虫がいる葉の下には黒いフンがパラパラと散らばっているでしょう。
なお、葉が真ん中から食べられている、または食痕が残る程度の食べ方であれば、ほかのハバチ類やヨトウガ類である可能性が高いです。
チュウレンジハバチの発生を防ぐのは難しいですが、工夫次第で寄せつけないことは可能です。ここでは、大切なバラからチュウレンジハバチを守る具体的な対策を紹介します。
チュウレンジハバチの幼虫が活発になり出す春頃に、先手を売って薬剤を散布します。局所には即効性のある液体タイプ、株元には浸透移行性のある粒剤タイプをまいておくと、チュウレンジハバチを含む害虫の大発生を予防できるでしょう。
多くの害虫が嫌う木酢液や竹酢液を使えば、独特のにおいを嫌って避けてくれることを期待できます。ただ、効果は一時的なため、週に1~2度の頻度で散布する必要があるでしょう。
なお、これらの無農薬忌避剤は安全だとされているものの、現状、明言できるデータはありません。バラの生育によいかどうかを含め、自己責任でご使用ください。
チュウレンジハバチが好むアジュガ(シソ科)を植えると、蜜のにおいに誘われて集まってくることがあります。そのままでは単に食事を提供しているだけになるため、あらかじめ薬剤をまいておきましょう。一網打尽にできます。
害虫が好むとされている黄色の粘着シートを仕掛けます。本来はコナジラミ類、アブラムシ類、ハモグリバエ類など用に仕掛けるものですが、チュウレンジハバチが引っかかることもあるため試してみる価値はあるでしょう。
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バラを菜園する方々の間で一定の効果があるといわれているのが、マジックでニセの産卵痕を書いておくという対策。非常に民間療法的ですが、チュウレンジハバチはこれを見て「先客がいる」と勘違いし、別の茎を探しに行くことがあります。やや美観を損なうというデメリットはあるものの……これも試してみる価値はあるでしょう。
気がついたら産卵痕があった、あるいは幼虫が孵化していた場合は、早急に駆除しましょう。効果を望めるのは薬剤の散布ですが、それ以外にも方法はあります。チュウレンジハバチの成虫・幼虫を駆除する具体的な方法を解説します。
成虫・幼虫ともにもっとも確実な方法です。
チュウレンジハバチの成虫は比較的ゆっくりとしたスピードで飛び回るため、手で叩いたり、虫取り網で捕まえたりするのはそう難しくないでしょう。
あえて産卵に入るまで待つという手もあります。尻部分にある産卵管を茎に挿して産卵しだすと、ちょっとやそっとでは動きません。素手でも簡単に捕獲可能です。抵抗がある方は軍手やピンセットを使うとよいでしょう。
幼虫は、数が少なければ1匹ずつ取り除くのがおすすめですが、集団でいる場合は葉ごとちぎって処分するのが手っ取り早いです。ビニール袋などに入れ、薬剤を噴射したうえで燃えるゴミの日に出しましょう。
産卵を許してしまっても、早期発見であれば間に合います。針や楊枝など先が細いもので産卵痕をなぞり、卵を潰してしまいましょう。卵さえ孵化しなければ、ほかの茎と変わらず成長を期待できます。なお、卵を潰す際に茎が折れないよう注意してください。
どうしても不安だという方は、産卵痕のある茎ごと取り除くほうが確実です。
産卵された部分は翌日には黒く変色し、通常10日ほどで幼虫が孵化します。卵の潰し忘れがある可能性もあるため、念のため10日後に産卵痕あたりをよく観察しましょう。小さな幼虫が動いていたら捕殺または薬剤散布が有効です。
バラの苗全体にチュウレンジハバチの幼虫が殺到している場合は、薬剤の散布で一斉に駆除するのが手っ取り早いです。チュウレンジハバチを発生させない対策で紹介した液体噴射タイプや土にばらまくタイプなど、目的に応じた殺虫剤を選ぶとよいでしょう。
バラに農薬を使用したくない場合は、やはり物理的な捕殺が一番です。
チュウレンジハバチの対策・駆除にあたって、もう少し気になる疑問や不安にQ&A形式でお答えします。
A.バラの苗全体をゆすってみてください。チュウレンジハバチの幼虫は身の危険を感じるとお尻を高く上げる習性があります。集団で発生している場合は、バラの葉のあちこちで妙な動きが見られるでしょう。
A.もちろん、います。野鳥や自分より大きなハチなどに捕食されます。アシナガバチがチュウレンジハバチの幼虫を団子状にして連れ去る様子も確認されています。
A.バラによく寄ってくるハバチの仲間だと考えられます。アカスジチュウレンジ、ニホンチュウレンジバチ、シリグロチュウレンジバチはチュウレンジハバチと非常に酷似しており、よく混同されます。
ただ、バラに及ぼす被害はほぼ同じで、対策・駆除の仕方も変わりません。問答無用で駆除してよいでしょう。
チュウレンジハバチ対策は早期発見と物理的な捕殺がものをいいます。産卵痕を見つけたら素早く卵を掻き出し、孵化を食い止めましょう。産卵中の成虫は人が近づいてもピクリとも動かない傾向があるため、手やピンセットなどで取り除くのが手っ取り早いです(勢いよくつかむと胴体が真っ二つになる恐れがあるので要注意)。
また、科学的なエビデンスは薄いものの、黒マジックなどで茎に産卵痕を書いてやると、ほかのバラを求めて飛び去るともいわれています。バラ愛好家のなかで話題になっている対策なので、試してみてもよいでしょう。
ほかの害虫対策と兼ねて、4月頃から定期的に薬剤を散布するのも効果的です。バラの成長に対して懸念がある場合は無農薬の忌避剤をまいてもよいでしょう。ただし効果は一時的に留まる可能性が高いため、定期的に散布する、あるいはチュウレンジハバチがいないか点検するといったこまめさが大切です。
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