湿気取りには重曹がおすすめ! 除湿剤の作り方や再利用術をご紹介
リンクをコピーしました
PR
目次/ INDEX
ハモグリバエは初夏〜秋にかけて発生する害虫で、夏野菜をはじめとした様々な植物に被害を与える食害性害虫です。
ハモグリバエは日本全域に生息しており、一度発生してしまうと駆除に手間のかかる害虫のため、事前にハモグリバエの特徴について知ったうえで適切な対策をする必要があります。
ここでは、ハモグリバエの対策について詳しく解説していきます。ハモグリバエの見た目や種類、見分け方や発生しやすい植物、駆除や予防の方法についても触れていきますので、どうぞ最後までご覧ください。
ハモグリバエは漢字で「葉潜り蠅」と書き、文字通り卵を葉の中に産み付けます。
卵がある場所には産卵管で穴を開けた白い斑点ができますが、卵は半透明で約0.3mmほどの大きさで、さらに葉の中にあるため肉眼での確認は難しいでしょう。そのため、孵化した幼虫が作った白い食害跡で気づくことが多いです。
ハモグリバエは生育サイクルが早く繁殖力も旺盛なため、1匹のハモグリバエだけで数百個の卵を産むと言われています。
ハモグリバエの発生適温は20〜30度のため、5〜10月に発生します。寒い時期は苦手で、冬はサナギのまま越冬を行います。
ただし、ビニールハウスなどで温度管理された場所であれば、年間を通して発生リスクがあります。
ハモグリバエは幼虫と成虫で姿が異なります。幼虫は黄色のウジ状の見た目をしていますが、幼虫の期間は比較的短く、気温が25度の環境であれば4日程度です。その間に葉を食い荒らしながら体長は約10倍へと生長し、サナギの期間を経て成虫になります。
成虫は体長2mmほどの小さなハエのような見た目で、黒く光沢があり、種類によっては頭部および胸部と腹部が黄色がかったものもいます。
日本に生息している主なハモグリバエは、ナスハモグリバエ、ナモグリバエ、トマトハモグリバエなどが挙げられます。
種類は食害する野菜の名前によって分けられ、ナスハモグリバエはナス科(ナス、トマト、ジャガイモ等)、ナモグリバエはマメ科(インゲン、エンドウ等)、トマトハモグリバエはトマトやキュウリなどに寄生します。
とはいえ、それぞれ外見から種類の特定は難しく、どの植物に寄生しているかによって分けられることが多いです。
ハモグリバエによる主な被害は、幼虫が葉を食べてしまうことです。植物の生長が妨げられ、最悪の場合枯れてしまいます。
孵化した幼虫は葉の中に潜みながら捕食を続けるため、存在に気づいてもその場で幼虫のみを駆除することが難しく、被害のあった葉ごと駆除する必要があります。そのため、大量発生してしまった場合は、被害が他の植物に広がらないよう、広範囲を処分しなければいけません。
また、幼虫は葉を食べながら進んで行くため、白い食害跡を残します。被害が進んだ葉は全体的に白っぽくなり、葉の形も変わってしまうため、見た目も悪くなります。
ハモグリバエが発生する植物の種類は幅広いですが、特にナスやトマト、エンドウなどの夏野菜への被害が多いです。
要因に、夏野菜の栽培時期がハモグリバエの繁殖時期と被ることや、世界で2500種類以上いるハモグリバエの中でも、日本に生息している種類が夏野菜を好むものが多いからと言われています。
葉の中にいる幼虫だけを取り除くのは難しいため、幼虫がいる葉ごと切り取って駆除します。切り取った葉の中にいる幼虫は、ピンセットなどで潰して、植物から離れた場所で処分するようにしてください。
また、時期によっては地面にサナギが落ちていることがあるので、必ず確認しましょう。
たくさんの植物を育てている場合、手作業での駆除はとても大変です。そういった場合は、ハモグリバエに効果のある殺虫剤を用いましょう。
植物に吹きかけるスプレータイプや、土に撒く粒状や液体タイプなど様々なものがありますが、使用したい範囲や使いたい植物によって選ぶ種類は異なりますので注意しましょう。
ハモグリバエが発生する前の春先から、防虫ネットを被せておくと発生を予防することができます。網目はハモグリバエの侵入しない細かいものを選びましょう。
設置の際は植物の生長も考慮した大きさのもので、支柱がセットになったものを選ぶのがおすすめです。
ハモグリバエは黄色に引き寄せられる性質があるため、黄色粘着板の使用も効果的です。粘着力がとても強いため、設置の際は風で植物に当たらないかを確認しながら設置してくださいね。
ハモグリバエは野菜や花など様々な植物に害を与える食害性害虫で、葉の中に入り込んで葉を食い荒らすため、一度発生してしまうと駆除も大変です。
対策として、ハモグリバエが発生する前から防虫ネットや黄色粘着板などを用いて予防を行うことが大切です。この記事を参考に、ハモグリバエ対策をしてみてください。