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革ジャン(レザージャケット)のお手入れ、しっかり出来ていますか? 見た目は無骨でも、革ジャンはかなりデリケートな衣類。やり方が分からないからとケアをせず、間違った方法で保管をすると、久々にクローゼットから出してみたら、カビや汚れが浮き出てる……なんてことも。
さまざまなファッションアイテムの洗濯・ケアの依頼に応える「WASH&FOLD」中目黒高架下店を訪問。こちらで洗濯指導にあたる笹山幸平さんに、革ジャンのホームケアについて教えてもらいました。
「冒頭からはっきり申し上げると、革ジャンは家庭での洗濯は原則NGです。そのため、自宅でできることは『予防処置』が基本になります」と笹山さん。
大切な1着に汚れやカビ、破れなどトラブルを起こさないようにするための、お手入れや保管の工夫など、手入れの基本をしっかり学んでいきましょう。
革ジャンのお手入れをするために、まずは道具をそろえましょう。ここでは、マストで持っておきたい道具をピックアップ。それぞれ選ぶときの注意点を笹山さんに教えていただきました。
「ご自宅で出来る一番のケアはブラッシング。革ジャンのお手入れの基本ですね。使うブラシは、柔らかい馬毛素材が一番おすすめです。次に揃えておきたいのが豚毛。油分補給のとき、布で塗ったオイルなどをならすときに使うと、油分が均一になりやすいので便利です。馬毛と豚毛、どちらのブラシもあるのが理想的ですね」
油分補給や汚れ除去をするときなどにクロスを使います。柔らかい布なら家にある手ぬぐいなどで大丈夫。とりわけ、メガネ拭きクロスは、目が細かくてクリームを塗りやすく、メガネを傷つけないほど柔らかいので革ジャンにも最適です」
「革ジャンは油分補給も大切。専用クリームやオイルには水溶性・油溶性など種類が異なるものもあり、どれを購入していいのか迷うことも。さらには、牛、ヤギ、カンガルーなど革の種類や、着る方の好みなどによっても、使い方や相性が違ってきます。どんな革ジャンに使いたいか、販売店のスタッフさんに伝えて相談しながら選ぶとよいでしょう」
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「保管用のハンガーは、肩幅サイズで太めのものを。革は伸びると元に戻すのが困難で、かつ、伸びると薄くなって破れる原因にもなるためです。太めのハンガーがない場合は、細いワイヤーハンガーにタオルを巻きつけることでも代用できます」
「フッ素系とナイロン系に大別され、使い方が異なります。フッ素系のものは揮発性が高いので、月1回ペースの使用を推奨するものが多いでしょう。ナイロン系の防水用スプレーは革に密着しやすく、1シーズンに1回かければ十分というものもあります。かけ過ぎると革の通気性がなくなり、カビの原因になるので要注意です」
では、いよいよお手入れ方法をご紹介していきましょう。まず、購入したらすぐ行いたいのが防水保護。革ジャンは雨などの水、食べこぼしなどの汚れにも弱いためです。
「防水処置は、その後もシーズン中には定期的に行うほうが望ましいので、どれくらいのペースで行うのがよいかは、防水用スプレーの種類によって変わるので注意しましょう!
防水処置の手順 用意するもの:馬毛ブラシ・豚毛ブラシ、防水用スプレーなど ①ブラッシングをするか、乾いた柔らかい布で汚れを取る。 ②ムラなく防水用スプレーを吹き付ける。 ③乾いたら、布で乾拭きをする。 |
いろいろな予防処置のなかでも、「手軽にできて、さまざまなケアの最初の工程になる」として、笹山さんが重視するのがブラッシング。
ブラッシングの手順 用意するもの:馬毛ブラシ・豚毛ブラシ ①テーブルの上に革ジャンを広げる。 ②ブラシで革ジャン表面の汚れ、ホコリなどを落とす。ポケットなどの縫い目は汚れやホコリが溜まりやすいので入念に。 |
ブラッシングのコツは「『こする』と言うより、毛先を当てて『はじく』くらいのやさしい感じで行うこと」と笹山さん。また、吊るした状態ではなく、テーブルに革ジャンを広げてブラシをかけることで、「光が全体に当たり、見えていなかった汚れにも気づきやすくなる」そうです。
革ジャンをよく使うシーズン中には、1週間に1回はブラッシングをしましょう!
写真のように、隣の服との感覚を少し開けるだけで風通しが全然違う
カビは革ジャンの一番の大敵。「カビを発生させないためには、湿気対策を意識するのが肝心」と笹山さんは話します。
革ジャンをよく着るシーズンには、着用後はブラッシングをして、太めのハンガーにかけ、直射日光を避けた風通しのいい場所で吊るしておきましょう。クローゼットで保管する場合は、クローゼット内でも風が通る状態が理想的。衣類と衣類の隙間を2センチ空けておくだけでも大きく違います。簡単に出来る対処法なので、スペースに余裕がある場合はぜひやっておきましょう。
革に油分を補給しておくと、繊維が柔らかく保たれ、破れ予防に役立ちます。塗り過ぎはカビの原因になるので、頻度は年に1~2回が目安。春・秋など季節の変わり目に油分を補ってあげましょう。薄く薄く塗るのが肝心。
油分補給の手順(参考) 用意するもの:馬毛ブラシ・豚毛ブラシ、保革クリーム・保革オイル ①ブラシでレザージャケットの表面をキレイにブラッシングする。 ②クリームやオイルを米粒程度のごく少量だけ、柔らかい布にとる。 ③布にとったクリームやオイルを薄く薄く、全体に塗ってなじませていく。 ④ハンガーにかけて時間を置く。 |
ただし、ご紹介した手順はあくまで参考。「オイルやクリームは多種多様で、革にもいろいろな種類があるので、『これが一番!』という使い方を挙げるのは難しいですね……」と笹山さんは話します。クリーム・オイルの販売店で相談したり、個人の好みに合わせたりしながら、自身に合う方法を見つけていくのが最善です。
ここまで、普段のお手入れをご紹介してきました。では続けて、汚れ、濡れ、カビなどトラブルが発生したとき、家庭でできることを考えていきましょう。
水が大敵なイメージのある革ジャンですが、「泥汚れなど、表面に付いた軽い汚れは、柔らかい布を濡らして軽く絞ったならでやさしく拭き取ってもよい」と語る笹山さん。仕上げに乾いた布でサッと拭いてあげましょう。
困るのが、革に汚れが染み込んでしまった場合。例えば、脇のあたりが汗で輪ジミになることなどがあります。「このケースは、家での対処が難しく、革ジャンを取り扱っているクリーニング店へ相談するのがおすすめです。革ジャン専用の洗剤や洗濯機などを備えているお店もあり、解決できる可能性があります」とのこと。
革は「濡れてから乾くと固くなる」という特徴があります。これは、「乾くとき、革の中に入っている油分が水分と一緒にひっぱられて蒸発してしまうからです。
「全体的に濡れてしまったなら、乾ききる前にオイルなどを塗ってあげましょう。生地が部分的に固くなるのを防ぐために、次のような方法でケアをするとよいでしょう」
雨に濡れたときのお手入れ 用意するもの:保革クリーム・保革オイル、馬毛ブラシ・豚毛ブラシ ①乾いた布でポンポンと軽く叩くようにして水分を拭き取る。 ②乾ききる前にオイルなどで油分を補給する。 ③乾ききったあとに、もう一度油を入れて、ブラシなどで流す。 |
もし、革ジャンにカビが生えてしまったら……。残念ながら、ホームケアでは対処できません。
「乾いた布でカビを軽く拭き、できるだけ早くクリーニング店へ出すことをおすすめします。カビは一度生えると根を張ってしまうので、根が深くなれば深くなるほど取れにくくなります」
また、見た目ではカビが生えていないようでも、臭いがあればカビは生えているという説もあります。臭いにも注意したいですね。
最後に、次のシーズンにも革ジャンをよい状態で着るための、シーズンオフの保管方法を教えてもらいました。
革ジャンの長期保管方法 用意するもの:馬毛ブラシ・豚毛ブラシ、保革クリーム・保革オイル、ハンガー、乾燥剤 ①ブラッシングをする。 ②クリームなどで油分補給をした場合は、直射日光の当たらない風通しのよい場所で乾かしておく。 ③肩幅サイズの太いハンガーにかけて吊るす。 ④汚れ防止や日焼け止めのために、不織布のカバーをかけておく。ビニールのカバーはNG。 ⑤クローゼットに入れて保管する場合は、衣類と衣類の隙間を開ける。除湿材を入れておくのもよい。 ⑥1〜2ヶ月ごとにクローゼットから出して、袖に腕を通して変化を確かめる。 |
「革は呼吸しているもの。シーズンオフ前にちゃんとお手入れをしても、半年間しまいっぱなしにしておくとダメージが起きている可能性があります」と笹山さん。「『なんだか硬くなったな』『カビ臭いかも?』と早めに気づけば、処理が軽度で済みます。できれば1~2ヶ月ごとに腕を通してみるとよいでしょう」
基本的には普段のケアと一緒ですが、クローゼットにしまう時に気を遣い、たまに外に出してあげることが大切ということです。ちなみに、クリーニング店に革ジャンを出す時、返却の際にかかっているビニールのカバーは、湿気がこもる原因になるので、持ち帰ったら必ず外しておきましょう。
梅雨が長い年などは、湿気でカビが発生しやすいです。心配な場合は、クリーニング店の長期保管サービスを利用するのも一つの方法としてあります。
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革にはいろいろな種類があり、革ジャンの質感も、着る人によって好みはさまざま。『お手入れはこの方法がベスト!』と一概には言えない素材です。 それだけに、家で出来る工程はそんなに多くないので、日頃から気にしてみてはいかがでしょうか。大切な一着のために、笹山さんが丁寧に解説してくれたこのホームケアをぜひ参考にしてみてください。
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